サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

ヴィタリーさんの戦略

2006-11-19 | ヴァルシェブニキ・ドヴァラ
先日のドン・コサック合唱団もそうなのだけど、
ロシアの民族音楽には独特の歌唱法がある。
音のしくみはよくわからないが、声を喉で震わせるのではなく、
思いっきり上方にぶつけて鼻の奥で響かせるような感じ。
特に女声合唱のそれは、金属的で異界っぽくてゾワゾワする。

かねてから注目していたヴォロネジの子供音楽スタジオ
Волшебники Двора(ヴァルシェブニキ・ドヴァラ)の女子チームは
さる10月、ハンガリーの国際音楽コンテストで優勝したそうだが、
この時歌った新曲『レチ・レタ・ウレタイ』には、
なんと!この伝統的歌唱法がさりげなくとりいれられている。
前半は通常のクラシカルな少女コーラスなのだが、
サビの部分で一転してエスノなハモリを展開。
まだ少女なので、ねじ伏せるような金属音は出せてないが、
それがかえってほどよくて心地よいのだ。

これで確信したことには、作詞・作曲も手がけるスタジオ指導者
ヴィタリーさんは、明らかに「ロシア的」「スラブ的」なるものを
意識して、コンテスト攻略戦術をたてておられるのに違いない。
国際コンテストではたいてい楽曲を2曲用意するのだが、
これまでも『イワン・クパーラ』『ヴェスヌ・ズヴァーリ』といった
エスニックな楽曲を必ずや組ませてましたからね。

しかし単なるコンテスト荒らしかと思ったらさにあらず、
なんとスタジオトップのВлад Крутских(ヴラッド・クルツキフ)くん、
このたびメジャーデビュー決定~!!



ロシア最大手レーベル「モノリット」から
満を持してのソロCD『Звёзды молчат(ズヴョズディ・モルチャット)』
発売予定である。いやー、ついにきましたか!
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