北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

介護・福祉はまちづくりの鍵になる

2010-03-29 23:59:21 | Weblog
 高齢者や要介護者のための介護機能付き住宅というものが増えています。

 今日はその先進事例を紹介するシンポジウムに参加。東京では随分多くの勉強会やシンポジウム、講演会に参加しましたが、多分これが最後の勉強の機会です。

 講演には兵庫の社会福祉法人「きらくえん」理事長の市川禮子さんという方が「地域に根ざすノーマライゼーションの取り組み」という演題でお話をされていましたが、その哲学に感心。福祉法人のなかには経営と言うことよりもケアの哲学を強く持った方がいるものだと思いました。

 こちらの運営する特養施設では、個室化に向かって努力を続けているのですが、それはプライバシー確保と共に、感染症対策としても重要なのだとか。

 「もう収容施設はつくらない」、「介護の基本は同性介護」、「ケアとは生命と生活を発展させること」といくつもの哲学が語れます。

 認知症のお年寄りであっても、介護者が連れ立って地域の居酒屋にも行くしお店にも行きます。洗濯や料理も自分でしてもらうことには、「なんでも人に頼らなくては行けない訳じゃない」という自己の誇りを支えるという意味があります。

 認知症のグループホームで、世界でおそらく唯一だろうという自治会が誕生しました。
 「自分たちの生活は自分たちで決める」もちろん、介護者が裏でバックアップしているのですが、お年寄り達の思いをとことんまで受け止めて自己実現を支えるというのが介護の真髄なのだと強く思いました。


 フォーラムは全体的には、進行がなんだか物足りない感じもしましたが、改めて自分の知らない人たちのお話を聞くことはとにかくためになるものだ、と感心しました。

 これからのまちづくりにおいて、介護・福祉の分野は相当なウェイトを占めてくるでしょう。それをどれだけの自治体が本当に気づいているものなのか。

 ごまかしではなく、幸せな市民を増やすことが地域の魅力を増し、良き自治体が偉大な自治体に変貌する分野なのだと思っているところがどれくらいあるものでしょうか。

 福祉の世界は奥が深い。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 浅田真央ちゃん優勝!~ネッ... | トップ | 宮内庁へご挨拶 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事