明日から一泊二日で掛川を訪ねてきます。
今年は掛川でスローライフを始めてから12年目で、その活動からNPO法人スローライフ掛川が誕生してから10年目になるのでした。
今回はそのスローライフ掛川からお招きを受けて、スローライフの始まりとなった12年前を振り返りつつ、スローライフについて語り合いましょうということで、講演の講師を仰せつかったもの。
懐かしい人たちの名前も思い出されて、喜んで伺おうと思います。
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スローライフをやっていて面白いなと思ったのは、掛川がスローライフを唱えだしたときには、「これは現代文明批判だ」と思った人が結構多かったこと。
どこか現代社会に批判的だった人たちには、これが流行ると面白い、と思った人も多かったことでしょう。
彼らは現代社会が進みすぎて便利で早くなってゆくことを面白いと思わずにどこかで「昔はよかった」というノスタルジーというか、懐古的な思いがあって、「携帯電話なんかいらないんだ」みたいな思いをもって掛川を眺めていました。
しかしそのうち市議会議員などからも、「そんな『ゆっくりがいいんだ』なんてい言っていたら、仕事にならないし、第一市役所がゆっくりじゃ困るじゃないか」などという批判も飛び出し始めました。
スローライフの本質は、物事の中にあるゆっくりの良さや価値を見直して、それで日常の暮らしや人生を豊かに生きよう、ということなわけで、早いものすべてを否定するようなことがあるはずもありません。
やがて、たんなる現代社会批判みたいな意見は消えてゆきましたが、印象的だったのを覚えています。
さて、現代社会は文明の利器を使わなければスローを楽しむことができません。
スローにもただ遅いだけ、非効率なだけという"よからぬスロー"があって、そうではなくて、携帯電話や飛行機、新幹線で効率は追求しつつ、生まれた時間で本を読んだり芸術に触れたり、自分を高めるような目的性のあるスローを楽しみ味わえばよいのです。
そんなスローな生き方もだいぶ浸透してきたようです。
さて、明日は飛行機で静岡空港へ向かい、夕方から掛川の皆さんと会うことになります。
楽しみです。
じっくりと読みます。