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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

都市計画学会全国大会で、地理総合支援の北海道の取り組みを紹介

2021-11-07 11:18:25 | Weblog

 

 昨日は日本都市計画学会の全国大会が開催され、その中でワークショップが企画され、学会として取り組んでいる地理総合支援の現状が報告されました。

 大会は愛媛県松山市で開催されていて、私も北海道の取り組みを報告するパネラーの一人として参加。

 松山なら現地にも行ってみたいところでしたが、今回はZoomでのリモート参加です。

 移動の苦労もなければ情報交換の質は高く、終わればすぐにプライベートに戻れる。しかしその一方、遠隔地の方と身近に接して語り合うことはできない。

 メリットとデメリットが大きく出るなあ、と改めて感じ入りました。

 さて、来年4月から始まる高校での地理総合必修化ですが、都市計画学会としては半分は地理総合の学習指導要領の中で「地域の探求」という部分を支援しよう、という義挙であり、もう半分はわが学会のPRでもあるという立場。

 冒頭チームリーダーからWG全体の説明があり、続いてこれまで作ってきたモデル授業集の検討状況・内容の説明がありました。

 ちなみにこれまでのモデル授業集については、都市計画学会のホームページのトップページで「地理総合必修化に向けた『日本都市計画学会の取り組み」のリンクの中で「生活圏の調査と地域の展望」の学習に向けた教材の検討」として紹介されています。(先頭の写真)
 https://bit.ly/3bOYsV2

 続いていよいよ私からの北海道支部での取り組み報告。

 私の基本的なスタンスは、①教育者側(地理の先生)たちの考えを知ろう、②教育者側のニーズを知ろう、③教育者側との人脈を形成しよう、ということ。

 まずは相手側の事情を知り、それと並行して人同士の信頼と繋がりがなければ良いことも伝わって行かない、ということをベースに考えました。

 その結果、地理の先生の中に熱心で信頼できる何人かの先生と繋がることができ、全道の高校へのアンケートもしていただき、多くの現場の教師の皆さんの考えも知ることができました。

 そこで印象的だったのは、地理総合の学習指導要領に項目C-2として盛り込まれた「生活圏の調査と地域の展望」への取り組み姿勢。

 北海道内の現場の先生たちが子供たちに取り組ませたいテーマとしては「自然災害」に次いで「人口減少問題」や「地域活性化」などが上位にランキングされています。

 しかし都市計画学会の高校支援WSでは、モデル授業でも「交通路の安全対策」や「都市公園」「コンパクトシティ」など都市的な問題対策の教材案が多く提供されていて、全国の高校となると、やはり人口減少や地域活性化に悩むところもあると思われ、全国的なニーズへの対応はまだ充実しきれていない感じがします。

 また現場からは、地域内をめぐってフィールド調査をする「巡検」が求められていますが、冬期に積雪寒冷の環境下で地域を巡れるだろうか、という悩みも多く聞かれました。

 こうした地域ごとの現場のニーズの把握は作業の前段として非常に大切なように思います。

 そこで私も夏休みの間に、人口減少下の地域での地域振興を模索するような教材案を作ってみました。

 今後はこのような地域の課題に応えるような教材案が充実してゆくことが望まれます。


【パワポは全部で16枚ほど、以下省略】

 
      ◆


 説明を終えてからの意見交換では、北海道以外の支部での活動の状況に関する質問がありましたが、私自身道内での取り組みでとどまっていて、まだ他の地域での取り組み状況については把握しておらずお答えにはなりませんでした。

 しかし最初から広くあまねく取り組みを行うよりは、まず数は少なくても成功事例を積み重ねてゆくことが大切だとも思います。

 今後もこのような教材モデルの充実と併せて、各地で教育界との連携を模索する動きが望まれます。


 さて、10月の声を聞いてからというもの、研修講師やパネルディスカッション、プレゼンの機会が多く、一品もののパワポ作成に苦労していましたがとりあえず今日でひと段落。

 これからはコロナも収まってきたので、道内行脚も復活させて地域の様々な人たちにも会ってこようと思います。

 秋が深まってきましたねえ。 
 

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