夏休み最後の思い出作りに、久しぶりに妻と一緒にちょっと離れた渓流へ向かいました。
妻はここのところ、同居している娘と孫のサポートに関心が移っていて、あまり外に出なくなっていたのです。
北海道も久しぶりに厚さが戻ってきて、日陰は涼しいものの太陽に照らされるようなところでは首筋がひりひりするくらいの陽射しです。
車を停めたところから釣り上がってみましたが、それほど魚影は濃くありません。
普段はイワナの川なのですが、今日の私と遊んでくれたのはニジマスばかり。
それでもだんだんに釣り上がってゆくと上流では少しずつ魚影が濃くなってきました。
すると少し上流のちょうど良さそうな溜まりで釣っていた妻が「うわーん!」と叫び声。
「どうした?」
「出たけどバレた」
残念! そこから先はなんどやってもフライが見切られてしまった様子。
そこで「フライを変えてやってみよう」と、魚にはたまらない羽虫のフライにチェンジ。
そうして再チャレンジを繰り返すこと数度。
「出た!」
出ました。それも良いサイズの魚です。
ここのところほとんど釣れていなかった妻なので、ネットでのランディングに手間取りましたが、最後は無事に網に収めて自力で釣り上げることができました。
見てみると胴が太くてドンコロの25センチクラスのヤマベではないですか、良い大きさです。
焼いたらさぞ美味しかろうという魚体ですが、川の主には丁重に帰っていただきました。
私のニジマスよりもずっと価値ある一匹でした。
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帰りに車のところに戻ると、もう一台の車が止まっていました。
(後ろから追いかけてきた人はいなかったなあ)と思っていると、上流から自転車に乗った若者がやってきました。
「自転車で上流へ行って釣っていたんですか?」と訊くと、「はい、ここは川沿いに林道があるので、思いきり上流まで行って釣ってきました」とのこと。
なるほど、車で行けるところには限界がありますが、そこからの自転車ならばもっと上流部への距離が稼げるというわけです。
いろいろなやり方で皆ポイントを探しているようです。
夏の良い釣りが楽しめました。