駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

女優・大空祐飛、始動!~『唐版 滝の白糸』初日日記

2013年10月14日 | 大空日記
 8日19時シアターコクーンにて開演の初日、行ってきました!
 17時には渋谷で友人と合流予定だったのですが、昼過ぎから緊張し出して仕事が手につかなくなり、なのに16時くらいから仕事が急遽わたわたし出して、でもなんとかやるべきことはすべて片づけて会社を脱出。
 友人とお茶している間にも、ワクワクしてきたりソワソワしてきたりヒヤヒヤしてきたりのいったりきたり。なんなんですかねえ、このファン心理。別に自分が出るんでもないのに!
 何をやらかしてくれても(オイ)見守り受け止めるつもりなのですが、でもこういう暑苦しい視線が大空さんには迷惑なんじゃないかな、と思ったり。
 初日の客席なんて完全にファンの同窓会状態だと思うけれど、そういうのが逆に重荷だったりするかもしれないよな、と申し訳なく思ったり。
 でも観たい、新しい大空さんが。こんなファンをどうか許して、と謝りたいくらいのつもりで、それでもいそいそと出かけたのでした。

 劇場入り口にモギリが何人も立つわけじゃないから、開場の際に行列ができることはままありますが、プログラム売り場にあんなに行列ができるロビーをコクーンで初めて見ましたよ。そしてそこかしこに知った顔。来ると聞いていた友達と、約束せずともバッタリ会える謎の空間(^^;)。
 Bunkamuraチケットメイトの先行抽選で自力ゲットした2列目上手の席につき、もはや気絶しそうな気持ちで開演を待ったのでした。

 インタビューなどから、洋服ダンスから現われる、とは聞いていたので、運送屋がタンスを運び込むともう緊張MAX!
 まさかもう中に入っているの? 丁寧に扱ってよ、ぶつけたりしないでよ、横倒しになってるけど中で寝そべってるの?ともうヒヤヒヤ。
 で、舞台下手に背景をバックに立てかけられたので、ああこれからタンスの奥を使って入るのか、と一安心。ちょうどタンスの扉が自分の方に向いていたので、私に向かって現われるのねドンと来い!とか思っていました。
 そうしたらタンスの扉が開いて、まさかの空っぽ。ではイリュージョンみたいな仕掛けでこのあと再度入るのか…?とか思っていたら…
 あの、まさかの登場場面だったのでした。
 素で驚いたし、なんかヘンな声が出そうだったのでとっさに口に手を当ててしまいました。そのまましばらく固まっていました。だって大空さんがあまりに綺麗なんだもん。そして変わらずそのまんまだったんだもん。でももう新しい表情をしてみせてくれていたんだもん。
 変わっていた。新しかった。でも変わらず好きな顔、好きな声、好きな姿、好きな演技だった。
 それがもう嬉しくて嬉しくて泣けてきそうで、でも話は追いたいから必死に冷静になろうとしてくらいついて…
 もうタイヘンでした。
 いやあしかし拍手入れたいくらいでしたねー。てか舞台写真を販売してくれませんかねー。あんな仁王立ち登場するヒロイン、なかなかいないと思うんだけどねー!

 さて、私はアングラ初体験でして、理屈っぽい性分ゆえわかるのかいな、とか心配していたのですが、舞台そのものは大空さん効果か「考えるな、感じろ」ができて、正直すっごくおもしろく観てしまいました。
 今日までに再度観ましたが、わかって観てもおもしろかった。もう数回リピートしますが、大丈夫だと思います。
 いい役、いい演目に恵まれたと思うし、上々のスタートだと思いました。演目は選ぶかもしれませんが、これからも女優として普通に活動していけそうだと安心しました。毎度立ち位置不明で申し訳ない、しかしファンとはそうしたことを心配するものなのです。

 カーテンコールも二度目までは微笑む程度でしたが、だんだんほぐれてきて笑顔がこぼれてきて、もう可愛いのなんのって!
 何度目かのカテコで蜷川さんも唐さんも出てきてくれて、「ごごごご満足いただけましたかね先生方」とうかがいたいくらいでしたが、とりあえずみんな笑顔でよかったよかった。
 これが公式にはどう評価されていくのかはまだわかりませんが、私の周囲の大空さんファンは「宝塚でないと、男役でないと」なんて域をもうとっくに通り越してしまっているので、もうデレデレでした。
 いやぁいいですよお甲さん。綺麗でカッコよくて可愛くていじらしくてズルくて愚かでしたたかで粋で。台詞音量も小道具使いも演技の緩急も、もしかしたらまだまだ改善の余地があるのかもしれませんが、まずは申し分なかったと思いますし。
 狼カットで、前は丸く後ろはV字に開いた赤いワンピース、黒と金のベルト、黒いナチュラルストッキングに紫のストラップハイヒール、ヒョウ柄のハンドバッグ。ブレスレットは鼈甲?
 胸のラインは綺麗で、細すぎたりしていない腕が美しく、肩幅は袖でカバーされ、身頃も細すぎて怖いとかはない、脚は美しい。
 チークもシャドウもルージュも素敵。ネイルは赤かな黒かな?
 くるくる変わる表情が本当に魅力的で、たとえばフローレンスとかの宝塚歌劇でやる女役とはやっぱり違って、新しい顔、仕草、声、姿態。
 実はちょっと心配していたのですが脱いだりヘンにくっついたりグロかったりホラーだったりは全然しなかった。一安心。イヤやってくれてもいいですけどね、ついていきますけどね?
 それで結局お甲さんは夜空のお星様になってしまったのかしら、でも大空さんは地上の星として私たちのところに再び戻ってきてくれるのよ…そんなことを考えたりした、幕切れでした。

 出待ちはなんとみっちり500人はいたと思います。なのでお手紙は回収でしたが、現役時代より全然早い時間の出でした。
 黒ハットに白シャツ、黒ニットに黒パンツ黒ブーツ、メガネ。ニコニコのご機嫌さんで、大勢の様子に「わああ」って感じで笑って、「元気ぃ?」なんてユルい第一声で。
 みんなに会えて嬉しいです、なんて言ってくれて、「女もいいでしょ?」なんてお茶目に聞いてきて。
 あとで思うに、やっぱりファンの反応が心配だったのかもしれないな、と思いました。でも本当に素敵だったし、たいていのことならファンは大空さんがいいとして選んだものを受け入れてしまうと思うんですよね。だからそんなふうに心配しなくて大丈夫ですからね、そういうのナシにしてもホントに素敵でおもしろい舞台でしたからね、と言ってあげたかったです。てか次は手紙に書く。
 車に乗ってからもスモークガラスを下げてバイバイのお手手振ってくれて、もうその可愛さに本当に泣けてきました。
 友達と祝杯挙げて、楽しく帰宅したのでした。

 じゃんじゃん仕事するタイプじゃなさそうだし、次の仕事とかも全然決まってなかったりするんだろうし、この公演が千秋楽を迎えたらまたしょんぼり寂しい時間が巡ってくるのかもしれませんが、今は同じ東京の地にいてくれる、劇場に行けば会える出待ちがあれば会えると思えるのが本当に嬉しいです。
 ファン友達もばんばん遠征していてしょっちゅう会うし呑むし、自分も行くし、楽しい楽しい。
 大事に通いたいです。
 どうか大空さんも、体には気をつけて、のびのびがんばってください。応援しています!
 



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 宝塚歌劇月組『ルパン/Fa... | トップ | 宝塚歌劇専科・星組『第二章』 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
(*^_^*) (このは)
2013-11-02 13:10:51
全文、一言一句同感です!
返信する
コメントありがとうございます! (このはさんへ)
2013-11-09 21:11:37
大阪公演も楽しみです!!!

●駒子●
返信する

コメントを投稿

大空日記」カテゴリの最新記事