駒子の備忘録

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ロス遠足<夢の休日>日記2

2012年12月01日 | 大空日記
 11月24日(土)。
 快晴、風がなく暖か。
 6時半モーニングコール、45分から朝食会場オープン。昨日と少し並ぶ料理が変わっていたので、美味しくいただきました。葡萄が甘くて美味でした。

 7時45分集合、8時出発でワーナーブラザーススタジオへ。
 12人くらいずつトラムに乗ってあちこちオープンロケセットなどを案内されたのですが、『ハリポタ』くらいならともかく最近の映画にあまりくわしくないので、みんなややシラけ気味だったかな…? ガイドさんもさぞかし変な客だと困惑したことでしょう。

 やはり我々が食いつくのは『カサブランカ』のサムのピアノとか、ボガードとバーグマンのイラスト看板?などでした。ただし写真撮影ができたのはテレビドラマ版用のレプリカでした。
 『カサブランカ』が撮影されたスタジオはあって、そのことが記録された看板もありましたが、セットなどが残っているわけでもないのでやや残念。

 ギフトショップでハリウッドのイラスト地図のポストカード(1ドル56セント)、『ハリポタ』の蛙チョコレート(2ドル95セント)などをおみやげに購入しました。
 WBのマークの入ったイニシャル・キーホルダーが、『Y』だけあっという間に売り切れていましたよ…みんなさすがだわ…(^^;)

 12時ごろ、チャイナタウンのレストランで飲茶ランチ。料理がバンバン出てきちゃってタイヘンでした。
 ちょっとセーブして食べましたが、春巻きも水餃子も美味しかったなー。でも炒飯は味がなかったよ…?

 13時半過ぎにハリウッド・フォーエバー・セメタリーへ。たくさんのスターが眠る霊園だそうですが、公園のような広々とした気持ちのいいところでした。
 ここではルドルフ・ヴァレンチノのお墓参りをすることになっていました。あと、最初から予定されていた団体記念写真撮影。

 くじで引いた撮影位置の順番どおりにカテドラル前に並び、大空さんの登場を待ったのですが、完全に入り待ち状態でしたね(^^;)。イヤ懐かしくて私は楽しかったけれども!
 カテドラルから出てくる外人さんが整列している私たちを見て驚いているのが、帝国ホテル前から劇場前をぽかんと眺めている外人さんのようで、完全に日比谷とダブりました…

 大空さんはスターが乗るようなバンで登場。
 ブルーデニムシャツ、黒のファーベスト、黒コーデュロイパンツ、黒エンジニアブーツ。
 今回はくじを無心で引いたのがよかったのか、マイ・ラッキーナンバーである13を引いてなんと大空さんの隣。再接近時は近すぎて耳と首筋しか見られませんでしたよ(^^;)。
 でもにこやかだし、またまた仕切りの悪いカメラマンにつっこみ入れたりするし、あいかわらず可愛い可愛い!
 さらに、赤いバラの花束持ってお墓に献花に行くのを「いってらっしゃい」と見送る…完璧に楽屋入り見送りの図ですね!
 出てきた大空さんは
「隣にちゃんとジューン・マシスさんのお墓がありましたよ」
 とちょっと感極まったように報告してくれました。その様子がなんとも優しくてよかったし、「ジューン・マシスさん」という言い方が、大空さんがよく言う「野々すみ花さん」という言い方まんまで、なんかすごく個人的にはツボでした。
 大空さんがバンに乗って去るのを見送ったあと(車窓からのお手振りも懐かしい),我々も順番にカテドラルに入って、ルディとジューンのお墓がちゃんと並んでいるのに感涙しながらお参りしてきました。お墓というか、壁面にプレートが飾られている形で、遺体とか遺骨とかがあるならその奥に収まっているのかな?という感じ。
 実際にはけっこうせかされたので、写真を撮るのに精一杯だった、とも言えますが…
 壁面には未だ全世界から訪れるという熱心なファンのキスマークがぺたぺたと残されていました。

 その後、バスはヴァレンチノの映画も撮影したパラマウントスタジオの前など通って、一旦ホテルに帰りました。

 17時の出発まで時間があるので、近くのコンビニにワインを買いに行きました。「ファミマ!!」って店名だったよ、藤井先生命名か!?
 フルボトル7ドル99セント、ミニボトル4本セットも7ドル99セント、あと500mlの水(1ドル29セント)に豆乳のパック(1ドル99セント)。私はヨーグルトジュースみたいなもののつもりで買ったのだけれど、バニラ味の豆乳で美味でした。

 で、それぞれおめかしして、再びバスでマリーナ・デル・レイへ。最終夜のディナークルーズにお出かけです。ちょうど夕暮れが綺麗な時間帯でした。
 バスが港に着いたとき、クルーズ船がバスから見えて、トークショー会場らしきパーティーデッキに、リハっぽいことをしているシルエットを確かに見たっぽいと思いました。でも幻だったのかしら…でもあの動き、確かに大空さんだったよ…立ち位置や移動経路などを確認していたんじゃないのかしらん。
 そのシルエットが奥に引っ込んで、我々が順に乗船しました。
 18時出港。静かで穏やかな海で、ほとんど揺れを感じませんでした。
 夕食はバイキング。赤ワイン7ドル。デザートにやっとチョコレートケーキが食べられて嬉しかったです。好きなんだー。しかしコーヒーは薄かったなー!

 ディナーデッキからシアター形式に椅子が並べられたパーティーデッキに移って、19時半からトークショー。私はこれまたくじで4列目センター寄りを引き当てていました。
 襟元に黒いファーの、グレーのジャケット、黒いパンツに黒い靴。靴はバックルが銀でゴツくてカッコいい。黒インナーもVカットでジャケットの合わせも深く、かがむとやはり胸があったように見えました。
 セットされたディレクターズチェアが高さが合っていなかったのか座りやすくなかったようで、しばらくゴソゴソやっているのが妙に可愛かったです。リハで座ってみなかったのかいな。

 司会は添乗員さんで、事前に参加者から集められた質問に答えていってもらうスタイルのトークでした。
 最初の話題はなんだったかな…卒業されてどうですか、みたいなものだったかな。
「宝塚は間違いなく自分の第一次成長期を過ごしたところで、ある部分は宝塚でものすごく成長させてもらったし、ある部分はまったく止まっていたままだったんだな、ということが、卒業してみてよくわかった」
 みたいなことを言っていたかと思います。もしかしたらシメの流れでの発言だったかもしれないけれど。私はどうしても「性徴…」という脳内変換をしてしまって動揺していたりしました。
 それはともかく、これからが第二期、という意味なんだな、ということも感じられてなんか楽しかったです。第二章、みたいな言い方も以前していましたが、その新しい「大空祐飛」をこれからも私たちが見られると、いいなあ。

 千秋楽はどうでしたか、みたいな流れから、翌日からすぐ組旅行に出かける予定だったので、荷造りに大童で感慨に浸る間もなく無心だった、と笑っていました。
 寝坊して集合場所に現れないようだったら、バスで家まで迎えに来て、と幹事さんに頼んでおいたそうですが、「ちゃんと起きられましたっ!」とドヤ顔で笑うのやめてください、可愛すぎます。
 組旅行の宴会はタイヘンな盛り上がりだったようです。WOWOWでアモタマちゃんとちや姉とでやった、主演作の主題歌をアカペラで歌い継ぐような歌のアイディアの元はどうもこのときの余興にあったらしく、黒塗りの人やアフロの人がいて、ゴスペル風に歌ってくれて、すごかったんだそうです。
 そして宴会ではしこたま飲んだ模様…どうもお酒の話題が多かったな、のんべで私は嬉しかったけれど(^^;)。
 いつもなら「私、明日も仕事あるし」とか適当に断れるんだけれど、今回はそういうわけにもいかないので、というかそういうことじゃないんだから、「ま、祐飛さん、一杯」とやってきた下級生の乾杯にはみんな応えたそうです。
 結果、翌朝の帰京のバスではヘロヘロ。普通は退団者は、みんながバスを降りたあとで最後の別れをしてから解散、となるものだそうですが、大空さんは一番にバスを降りてさっさとタクシーを呼び止めてさっさと立ち去ってしまったそうな…
 呆然と見送る下級生の「あああ祐飛さん…」という顔が目に浮かびます、そして「私らしいですよねー」と明るく笑う大空さんがまぶしすぎました…

「卒業したらやってみたいと思っていたことで、実際にやってみたことはありますか?」
 という質問に、富士登山を上げていました。ツイッターでも目撃情報がありましたよね。組旅行からべろべろで帰った翌日に出かけた模様です。
 自分は初めての富士登山だったにもかかわらず、また初顔合わせのパーティーだったにもかかわらず、すっかり仕切ってリーダーになり、ガイドさんの次に登って足場を確かめ、みんなを誘導し登るのを手助けし…すっかり「山の男」だったようです(^^;)。
 五合目だか八号目だかの山小屋で一泊し、翌朝のご来光目指して再度出発することになったそうですが、小屋にいる間は雨風がすごく、登頂は無理かも…という空気だったそうな。しかし出発予定時間間際にふいに雨風が弱まり、山頂に向かってみることにしたそうです。
 頂上では晴れ渡り、雲の上の景色はそれはそれは素晴らしかったそうです。15分ほどいただけで下山したそうですが、堪能した模様。
 山開きしてすぐの登山だったそうですが、下山を始めてすぐ、一般登山客用のややなだらかな登山道が整備されて開放され、ブルドーザーが綺麗にならしたばかりの道を悠々と下山したそうです。
「こんなに富士山と相性がいい人はいない! 山小屋に就職するといい!!」
 ともてはやされ、「それは嫌!」と断ったそうです(笑)。可愛いなあオイ!!

 それから、なんてことない日常、みたいなものをゆっくり楽しんでいるようなこともこの流れでの話だったかな?
 具体的には、お友達とそのお子さんとで、自分が小さい頃によく遊んだ公園みたいなところに出かけたんだそうです。大人はワインなぞ持って、ピクニック気分で。昼酒、いいですね!
 で、お子さんが「遊んで」みたいに寄ってくるんだけど、最初は「縄跳びとかしてひとりで遊んでおいでー」とか言って相手にしないでいたそうなんですね。…私も子供が苦手なんで気持ちわかりますけど…目に見えるようだよ大空さん!
 でもそのうちそのお子さんが、ふいっとフリスビーを投げてきて、大空さんがはしっと受け取ってしまったそうなんです。そうしたら火がついたらしい(^^;)。気がついたらフリスビーやら何やらけっこう体使って子供と遊びまわっていたらしく、「なんかお父さんみたくなっちゃって」って笑うのがまた可愛いんだ!
 そして私は公園にお出かけなんてそんな普通のことを一緒にする普通の友達がことの人にいたのかと、ちょっとそんなことに感動してしまいました…イヤ劇団のことしか知らなくなっちゃっても仕方ないじゃん…?

 退団公演については、やはり『クライマックス』の黒燕尾で、みんなが持っていてくれる中セリ上がりしていくときの空気は絶対に忘れられないと思う、と語っていました。
 それから、これまでATMくらいしか行かなかった銀行に、あるときロビーで待つ用事があって、そのときBGMで「スターダスト」が流れて、『クライマックス』でその曲を歌い踊ったときのことがぱっと甦って、ああ私はこの先一生この曲を聞くとこう感じるんだなと思った、とか…
 我々は常にそれを感じているけれど、演じての方は次から次へと新しい曲が押し寄せるから、どんどん流れていっちゃうんだよねきっと。新しいものがもう入らなくなって、やっと立ち止まれて、そういうことに気づける…

 みりおの『春の雪』を観た話から三島文学の話になってからはやたら瞳がキラキラしていたのも印象的でした。さすが読書家。
 三島はもともと好きでよく読んでいたのだけれど、自分が芝居を抱えているときにはなかなか自分の中に入れることができなくて、今はやめたし『春の雪』も観たしで懐かしくてまた『豊饒の海』を手に取って…と語る語る。『金閣寺』とか『禁色』とか出る書名がまた、もう、ね(^^;)。
 ロスに来るにあたっても移動に本は手放せないというので書店に物色しに行って、本人曰く絶妙なバランスの四冊を買ったんだそうです。でも客席がややぴんとこないでいる様子なのに気づいて「あ、引いてます?」と笑うあたりがなんかもう正しいオタクの姿ですよ大空さん大丈夫!?(笑)可愛いけれども!!
 どのくだりだったかな、「宝塚」というものに守られて、またファンニーズ(「…ファンニーズ?」と語尾上げて笑ったのめっちゃ可愛かった!)に応えて、ある程度作って見せていた部分もあったかもしけないけれど、本当の自分はもっと「ヘンタイ」なんですよねー、みたいな発言があって。多分自分を表現するぴったり来る目新しい言葉を得て、使ってみたくて仕方がない感じだった(^^;)。可愛いよお。
 岩井映画とか北野映画についても熱く語っていましたが、しかしここらへんは好みが違いすぎてオタク友達にはなれそうにないかなと感じたり(^^;)。でも岩井俊二は小説書くより映画撮った方がいい、と喝破できるのはマジでなかなかのものだと思います。
 いやエラそうな言い方ですみません。でも宝塚歌劇団みたいな花園でずっと過ごしてきていて、そこでもちろん大輪の花を咲かせたんだから立派なことはもちろんなんですけれど、本人も言っていたとおりその他の部分では成長が止まっていて当然というか、なんにも知らなくてできなくてチョっ同なのよ、ってことだってあるわけじゃないですか。でもこの人はしっかりしていて本当にそういうところがない。きちんとした良識や審美眼を持っている、健全で健康的な人間なんですよねえ。そこか素晴らしいと思う。ヘンタイなんてその上でなきゃ出てこない発想ですからね(^^;)。

 こちらでもがんがん宣伝されているけれどミュージカル映画『レ・ミゼラブル』が気になっていること、そして
「これはけっこうビッグニュースだと思うんですけれど…みなさん、『カサブランカ』に続編ができるっていう話、ご存じですか?」
 とこれまたドヤ顔。どよめく客席。でも私はツイッターで知っていた情報で普通にうなずいていたり。そうしたら何人かそういう方もいらしたようで、意外だったのか
「あれ? この話ご存知だった方、どれくらいいます?」
 と手を上げさせたりして。素直に上げました私。得意気な顔していたところにごめんね(^^;)。
「もともと脚本としてはあったのが、長く手をつけられないでいたものを、えっと映画化に着手したということらしいんですが。20年後とかのお話で、なんとイルザはリックの子を産んで育てていて、その息子が父親を探すとか、そういう話らしいんですが…」
 さらにどよめく客席。そうですよね、ご存じない方にはなかなか衝撃的な内容ですよね。
「私はアモタマからメールをもらったんですね、ちゃんと元のニュースへのリンクつきで(さすが電脳派アモタマ、ソースの重要性がわかっている!)。で、すぐ野々すみ花さんに転送しました。そうしたら『いつか祐飛さんが言っていたとおりのお話じゃないですか~!』って返ってきたんですけど、え? 私そんなこと言ったかな? って…すっとぼけてますからねあの人も」
 って笑うんだけど、私は絶対アナタが言ったんだと思いますよ…この似た者同士のすっとぼけ夫婦め!
 ツイッターでこのニュースが回ったとき、私はさもありなん、と思ったんですね。映画はどうだったか忘れちゃったけど、舞台では、イルザが深夜にカフェを訪ねてきて通行証のやり取りをしてキスシーンになったあと、ラズロの集会場面を挟んでまたこの場面に戻ったとき、リックが上着脱いでシャツ姿になっていたじゃないですか。それは当然そういうことを表現していたんだと当時から私は捕らえていましたが、意外にホントにプラトニックだったと解釈している人が多くて、驚いたんですよね…穢れていてすみません。でもやるだろう大人の男女なら!
 大空さんが同意見で嬉しいです(オイ)。

 それから、司会者さんが
「卒業なさったということで、もううかがってもいいかと思うのですけれど…」
 となんか妙に言いよどんだときがあって、なんだなんだ何を聞く気だと身構えたら、理想の男性像はどういうものですか、というような質問でした。そうかタカラジェンヌって一応恋愛関係はスミレコード的にNGだから、「理想のトップ像」とかは聞かれることはあっても「理想の男性像」ってのは今までなかったワケね。
 で、おもしろかったのが、大空さんの回答自体は「ダンディズムのある男性」というものだったのですが、
「なんか話していて、『こいつ、なんのダンディズムもないな』って思っちゃうときがあるんですよね…あっ、こういうこと言うからダメなんですね」
 と、テヘペロまではいかないまでもなんかとても楽しそうにノリツッコミしているときがあって、なんか私の脳内では、それ自体は仕事の打ち合わせかなんかだったんだけれど、相手がなんのビジョンもなく簡単に前言を翻したりしているのに大空さんが内心こっそり辟易していて、あとでお友達とかに仕事の話はともかくカッコいい人だったね、とか言われたときに「えーっ、なんのダンディズムもない男じゃん、私ああいう男ヤダ」とか言っちゃって、「もー、ヨウコはだからダメなんだよー」とか笑われる…という絵が容易に想像できてホント親近感沸いちゃいました。
 てかぶっちゃけ縁遠そうだぞ大丈夫か!? 私は彼女にはゼヒ幸せな結婚をしてもらいたいと考えるタイプのファンなんだけれど!!??
 年齢は離れていても気にしない、だから50代とかでもいいですねー、ってなんか具体的な想定がありそうな物言いじゃないですか、しかも離れた年下って線はないんですね、わあ縁遠そう…
「私、(容姿とかではなくて)才能にしか惹かれないと思います」
 とかの言い方もホント難儀な女っぽそうでおばちゃん心配(^^;)。
 イヤでもこういうところも、なんかホントすごくちゃんとした歳相応の女性…という感じが、とても好感が持てるのでした。
 …しかし一方で『シャングリラ』の空が理想、記憶喪失って萌える、ごはん三杯いける(どこからそんな言い回しを学習したの?カイちゃん???)とかはアナタ…ゴタゴタ言われるより何も言わずただそばに寄り添っていてくれればいいの、みたいなのはわからなくはないけれど、現実にはイロイロあるのよ?(^^;)わあホント心配。

 誘ってくれる人がいるのか、ゴルフを始めてみようかなと思っている、とも言っていました。今までは日焼け厳禁だろうからできなかったんだろうしね。
 なんか、メンタルが左右するスポーツであることに魅力を感じるんだそうです。私は職場で周りにやっている人がわりと多くて誘われてきたのですが、メンタルに左右されそうなところが嫌で断り続けてきたというのに、いつか大空さんとラウンドするかもしれないんだしと思うし始めようかなとか思っちゃいましたよ。単純…
 それはともかく、富士登山の話だったか、自分はどちらかといえば文型タイプなのに、性格的には体育会系気質があってがんばっちゃったり仕切っちゃったりリーダーやっちゃったりする、演出家の先生たちにも「見かけによらず意外と体育会系なんだねえ」と言われてきた…と言っていましたが、スポーツに熱くハマるタイプではなくて、クレバーに攻略してみたい、と考えるタイプではありそうです。でもやったらやったでアツくなる、というのもありそうだけど(^^;)。

 最近は車の中でハワイアンを聴いているそうです。もともと好きだったけれど車内で聞くのは眠くなるかな、と思っていそうな。でも今は東京で暮らしているので、東京の運転事情は殺伐としていて、「ああっ、また車線変更してなかったから曲がれないじゃん!」みたいなことが多くてイライラしがちなので、気持ちを静めるのにちょうどいいんだそうです。
 大空さんは東京出身だけれど、そしてドライブが趣味というのもよく知られた話だけれど、東京はぶっちゃけ運転して移動する街ではないからねえ…これまたさもありなん。車内でイライラしている大空さんとか想像しやすくて可愛いわ。これまた私は運転免許を持っていないのですが、それは東京で暮らすには必要ないと考えたのと自分の性格的に運転に向かないと考えたからなのです。技量的に下手だろうし、そういうことを棚に上げて他人のルール違反とかにキーキー青筋立てる自分が容易に想像できて、イヤで取らなかったのですね。ホラ同類(^^)。

 途中に握手会があり、これまた動線的に微妙でちゃんと仕切らんかい阪急交通社!とハラハラしましたが、みんながちゃんと譲り合ってスムーズに動いて、順調に進みました。
 大空さんは両手を添えてくれたしっかりとした握手をしてくれて、ほっそりひんやりした手が美しくて愛しかったですよ…!

 抽選会では、私たちが観光に出ている間に大空さんはワイナリーのハシゴをしてワインの試飲をしてくれていたそうで(…単にのんべなだけでは…)、一番気に入ったというボトルをプレゼントに出してくれました。エチケット(ラベル)も可愛いんですよー、と自慢げで可愛い。
 また、初日に話していたベーコンメイプルチョコレート(どうやらコレらしい)は普通に美味しかったそうですが、それに近いもの、ということで、レモンチップ入りの板チョコを探してきてくれて、これもハリウッド・フォーエバー・セメタリーのパンフレットと一緒にプレゼント。
 また、クリスマスに直筆のクリスマス・カードが届く、という抽選もありました。
 私たちと離れている間は、アテンドはいるにしてものんびりひとり旅とかお買い物とかを堪能しているのかな、となんとなく思っていたので、意外にもずっと私たちのことを考えていろいろ動いてくれていたのね、と思うと、なんかすごく感動してしまいました…いったい私は大空さんのことをなんだと思っているのでしょう…
 こちらからはバスこどに書いた色紙をプレゼントさせていただきました。

 ロサンゼルスではベニスビーチが気に入って、二度行っちゃったそうです。
 ルディーはこの街にいたんだなあ、と思えたことがやはり感慨深かったようです。
 ニューヨークは好きだったけれどロサンゼルスは初めてで、でもニューヨークより好きになりました、と言ってくれたのが個人的には嬉しかったです。
 ムリヤリの旅行企画だったかもしれないけれど、私もこんなことがなければ来なかった街かなと思うし、でも大空さんが楽しんでくれたなら嬉しい。やはりのんびりしていて、アメリカ人はみんなニューヨークみたいにオラオラしているわけではないんだなとわかったのがよかったんだそうです。大空さんもちょっと東京のお疲れだったのかしらん…

 船も港に戻って、きっかり90分でお開きになりましたが。
 最後に、私泣いちゃいました。フェアウェルのときみたいな悲しいダダ泣きではなくて。
「今は発信するものがない状態だけれど、みなさんとこういうエネルギーのやりとりみたいなものをする機会が完全になくなってしまうのは寂しくて、今回こういう場が持ててよかった。これからもよろしくお願いします」
 と言ってくれたときです。
 話の流れのせいか年明けの上方花舞台の話とかは出なくて、今後の活動とかそういった話にもまったくならず、よく考えたらこれって本当に謎の集まりなんですよね。暫定一般人とその元ファン、みたいなさ。イヤ我々は今もなお現役でファンなんだけれど、元の人が舞台人をやめて一応現在はただの人なんだから、そのファンってやっぱりちょっとヘンなワケで。
 で。私は本当に大空さんは宝塚でやりたいことは全部やりきったと満足しているんだろうなと思っていて。その他のことは本当に未定で空っぽで、まだまだ形になっていなくて。だから次の舞台もお稽古ごとの発表会の延長みたいなもののつもりなんじゃないかなと思っていて。「新しい大空祐飛として立つ新しい舞台」みたいな見方はしていないんじゃないかなと思っていて。そういう意味で今後はまだまだ全然未定だし、舞台活動をするつもりなのかも、そもそもなんらかの「活動」をするつもりなのかも見えていないんだろうなと思っていて。
 そんなところにこんなにファンがうじゃうじゃロスまで着いていっちゃってさ、ぶっちゃけ私は私たちのこの愛は彼女には負担で重すぎているのではなかろうか、とずっと不安だったのですよ。
 ごめんこんなに好きでいて。ごめんこんなにあきらめられないでいて。ごめんこんなに期待を押し付けていて。ごめんこんなに重い女で。負担になんかなりたくないのに、力になりたいのに、支えになりたいのに、でももしかしたら邪魔してるんだよね本当にごめん。
 ずっと心のどこかでそう思っていました。だから外に対して晴れ晴れとロス行くよ、と言えなかったところがある。恥ずかしかったんじゃなくて、申し訳なかったから。
 彼女は今本当に気楽で身軽でのびのびしていて、せいせいした自由だ!と思っているかもしれないのに。その状況を楽しみたくて、「一般人でいる自由」を堪能したくて、のんびりしているのかもしれないのに。だから先の予定を決めないでいるのかもしれないのに。
 邪魔なら本当にすみません。
 …だけど、多分、そうじゃないんだ、って思えた。
 お愛想じゃなくて本当に、再びファンに会えたこと、こんなところで会えたことを、喜んでいるようだった。
 自分が今までやってきたことの対価として受け止めて満足気だったように見えたし、これからもそれに応えたいな、その力が自分の中にはまだまだあることがわかった、って顔をしていたように私には見えた。
 もちろんひとりでも独力で輝く力を持った人だと思うけれど、私たちファンがいるからこそ余分に輝ける、あるいは輝きやすくなる、そういう力が私たちにはあるんですよきっと。
 私たちの愛は許されている。確実に彼女の支えに、力になれている、絶対に。
 そう思えた。思い込みかもしれないけど。
 だから泣いちゃったんです本当に。おセンチですみません。
 でもここに来た人たち相手だけでなく、想いを寄せているすべてのファンに対して、やはりこのまま消えてしまうことはないんじゃないかな、と思えたのです。

 大空さんの退場を見送ったあと、我々も順番に下船。船の出口の脇に大空さんがお見送りに立ってくれていて、お手紙渡しができました。
 今度は我々が下船口から両脇に並んで立って花道を作って、大空さんの下船をお見送り。ニコニコで両手ブンブン振って、バンに乗って窓の向こうからも手を振ってくれて…こうして最終夜の「出待ち」も終わりました。
 脱力…

 21時半過ぎにホテル着。順調にお風呂と荷造り準備を進めましたが、真夜中過ぎから部屋飲みを始めてしまい、寝たのはまたまた2時過ぎだったかな…
 楽しい日々でした。


 11月25日(日)。
 朝からどよよんとした曇天。さすが帰るとなるとこれですか大空さん、わかりやすすぎです!
 6時モーニングコール、6時半から朝食。食べ終えて歯磨きしてトランク運んでチェックアウトしてバスに乗って7時45分にオンタイムでバスが出発。
 みなさん5分前行動が身に付いているのか…ファンの鑑…! 今回、初の団体旅行ということでヒヤヒヤしていましたが、遅刻したりワガママ言ったり暴れたりするような人がまったくいなくて(^^;)、本当にスムーズなツアーだったと思います。
 サンクス・ギビング・デーからブラック・フライデー開けの週末ということで、帰省ラッシュみたいなものが想定されていたそうですが、道路も最後の最後にちょっと込んだだけで順調にロサンゼルス空港に到着。
 免税店で職場や実家用にお土産の箱チョコレート(11ドル)を買って、彼氏にコロン買って、「HOLLYWOOD」と入ったカメラとカチンコとメガホンのボールペン(3ドル99セント)もバラマキ用にたくさん買って(中国製だったけど(^^;))、お買い物終了。残り19ドルほどになりました。


 飛行機は帰りも満席で、友達と席が離れてしまいまし。20分押しで無事離陸。
 最初の機内食は和食にして、鶏の照り焼きとお蕎麦。着陸前の軽食は洋食のワッフルパンケーキにしました。飲みたい気分ではなかったので、帰りは全然アルコールを取りませんでした。
 映画は『オオカミコドモの雨と雪』と、インド映画『ザ・ビギニング』『ジェシー』を観ました。帰りは11時間半と飛行時間が長く、途中少し眠ったかな。
 かなり揺れましたがほぼ定刻どおり26日16時半ごろ成田に着いて、荷物が出てくるのが遅くてハラハラする伊丹乗り継ぎ組を見送って、京成で帰って19時過ぎには自宅に着きました。
 これにて遠足終了。貴重な経験でした。

 友達が初めて一緒に旅行にいく子でドキドキだったのですが、可愛いやら凛々しいやらで楽しかったし頼もしかったし、とてもつきあいやすかったです。
 テーブルやバスで隣り合う人みんな、当然ながら大空ファンで宝塚ファンなので話は早いしいい人たちばかり。どんなささいな話も楽しかったです。
 フォロワーさんとお会いできたり、遠目に見つつ同定できたり、というのも楽しかった(^^;)。私もバレバレだったかもしれません。
 すごい縁だなあ、また豊かに広がっていくといいなあ、と思います。


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3 コメント

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ありがとうございます (もりのしん)
2012-12-09 01:30:33
詳しいレポありがとうございます。Twitterで内容は色々と情報を得ていました。また振り返って一気に読むとゆうひさんの魅力がたくさん詰まっていて終始ニヤニヤして読ませて頂きました。これからもちょこちょこ読ませて頂きます。おじゃましました~(^O^)/
ご報告ありがとう (hanihani)
2012-12-11 11:12:16
すごく楽しい報告で、色々とニヤニヤしたりジンときたり・・・

祐飛さんの顔が浮かびました。

カサブランカ続編ってのも、私もあれは大人の二人だし
だよねと思っていたので、楽しみです。

また遊びにきますので、駒子さんも宝塚を離れずに
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします♪
コメントありがとうございます (駒子より)
2012-12-13 13:15:17
●もりのしんさん
ツイッターも読んでいただけているそうで、ありがとうございます!
いやあ、今思い返してもいろいろとおもろい体験でした…!
次の大空さんとの出会いが今から楽しみです(^^;)。

●hanihaniさん
宝塚歌劇観劇は引き続き続けていきたいですねー。
ただ明らかにそそられない演目とかタイプじゃないスターの主演とかは敬遠するようになっていく…かもしれません。
以前も一度そういう時期があったので…
でもつかず離れずつきあっているうちに、また燃え上がる時期が来るのではないかと(^^;)。
見守っていきたいです!

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