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玉肌日記

2012年01月31日 | 玉肌日記
栃尾又温泉(新潟県魚沼市)
再訪。日本でも有名なる「単純放射能泉」で体温に近い温い湯が特徴ながら、初夏の季節であっても山間部であることから朝風呂としてはやや寒い状態。かなり温い温泉なので長時間入浴することが必要かつ出来るのだが、そこでの過ごし方は各人様々。ラジウム系温泉といえば、なぜか文庫本持参で(長時間)入浴している人をよく見かけるが、ここも例外ではなし。ただ大層は読む本を持参するほど用意も良くなく、瞑目しているのが通常で、温泉としては異様なる静けさ。温い湯なので湯気も立たず、換気設備もないことに加え、長時間入浴のため人の出入りも少ないことから、大変静かなのだが、これは敢てこのような環境を作った、とのこと。というのも、湯治にきていると思しきご老人との会話では、昔は混浴で長時間浴のため、風呂場には歌詞カードがあり、入浴しながら皆で歌を歌いまくるという、まさにカラオケ(もちろんバック演奏は無いが)風呂だったとのこと。さらに顔見知りでもない入浴者も唄っていたとのことだから、会話も含めて、それはそれは賑やかな浴場だったようで、風呂場が社交場だった時代はともかく、静かに入りたい、もしくは会話が煩わしいと感じる入浴客が敬遠し始めたものと想像。今では「瞑想の時間」というのを設けているのはこのような事情か。また、当温泉の注意書きには「顔や目を洗わないこと」とあるが、考えるに、体温に近い温泉では目の病原細菌が死滅することがなく(だから体温である人間が罹患するのだが)、湯で拡散し、他に伝染するリスクがあるからと想像。思わず温泉でジャバジャバというタイプなので気を付けるも、長時間浴ではこのような様々な妄想、想像も醍醐味か。しかしやはり素晴らしい湯。
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