映画 ご(誤)鑑賞日記

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逆転のトライアングル(2022年)

2023-03-28 | 【き】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv79377/


以下、上記リンクよりあらすじのコピペです。

=====ここから。
 
 人気インフルエンサーでもあるモデルのヤヤと男性モデルのカールは、豪華客船クルーズの旅に招待される。客船には一筋縄ではいかないセレブたちと、彼らからの高額なチップのために乗務員たちが笑顔を振りまいていた。

 しかしある晩、船が突然難破し、無人島へ漂着。食べ物も水もSNSもない極限状態に陥るが、生き残りを懸けた人々のヒエラルキーの頂点に立ったのは、優れたサバイバル能力を持つ船のトイレ清掃係だった。

=====ここまで。


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 『フレンチアルプスで起きたこと』『ザ・スクエア 思いやりの聖域』のリューベン・オストルンド監督作で、カンヌのパルムドールだったとかって聞いたので、どうしようかなぁ、、、と思ったけど、一応劇場まで見に行った次第。前2作には遠く及ばない、かつ、超絶汚い映画で、見終わって不快度Maxになりました。

 これがカンヌのパルムドールって、、、。あの『アンダーグラウンド』とか『戦場のピアニスト』とかと並列に語られるのは、ハッキリ言って納得いかんなー。


◆男は奢るべきか論争
 
 上記のあらすじの前に、第一幕的なものがあり、そこで、ヤヤとカールのしょうもない性別役割分担論争が繰り広げられる。……んだけど、これが、なんだかもうグダグダでどーでもよい感じである。要は、男が奢るのがアタリマエってのはおかしいやろ、って話なんだが、ああでもないこうでもないとやり取りした挙句に、意外にも、ヤヤが結構本質を突いたことを言って唸った。

 つまり、「女は妊娠・出産すればどうしたって仕事ができなくなり収入が途絶える。それをカバーできる経済力のある男かどうかを女は見極める必要がある」といった趣旨のことを言うのだよ。

 これね、男性からすると??かも知らんが、女性にとっては割と切実な問題なんだよね。たかだか食事代を奢るか奢らないかで、そんなの見極められるか、というのは、まあそうなんだが、詰まるところ、自分の稼いだ金を自分以外のものに惜しみなく使える男かどうか、ってのを女性は見たいってことなんだよね、、、、多分。

 やはり、夫となる男が、「オレの稼いだ金だ!オレの自由に使って何が悪い!何で妻や子どものためにオレの稼いだ金が消えていくんだ!!」とか言うようでは困るわけよ、女としては。女は、絶対的に出産前後は働けませんので。さらに、子どもが小さいうちは働こうと思えばどこかに預けにゃいかんわけで、それには金がかかるわけで、それは夫にも払う義務があるわけよ。育児は妻の役目、預けるなら妻の蓄えだけで賄え!!とか言う夫なんか持った日にゃ、女としては安心して子供作れないでしょ。

 まあ、それ以前に男女の賃金格差という厳然とした現実もあるしねぇ。女が子供を産むってのは、肉体的にも物理的にも、割とリスキーなことなんです。

 で、問題は。デートで金払いの良い男=育児や妻のケアに惜しみなく金を使う男、かどうかである。これね、多分、まあまあ“イコール”じゃないかね、という気がします。統計とったわけじゃないし、私はそもそも出産も育児もしていないので、ただの肌感覚だけど。飽くまで、私の貧弱な経験則から、、、という意味。私の戸籍上の元夫が、私から見ると超吝嗇家だったんだけど、これは結婚前から想像ついたもんね。具体的エピソードは敢えて書かないけど、そこそこ稼いでいるくせに、そんな使い方してるから、そういう人間性になるんだよ、けっ、、、って感じやった。

 話を戻して。だから、ヤヤはイイ線を突いている。妻のケアと育児に金を使える男かどうか、見極めは大事。男も女を見極めればよいのだ。お互い品定めするのが、結婚の現実、、、ごーん。


◆後半、、、陳腐過ぎ(呆)。

 第一幕の後、上記あらすじの内容が展開されるのだが、、、言っちゃ悪いが、面白くなかった。

 豪華クルーズ船が遭難する前の第二幕で、リッチを戯画化したような船客たちが嵐で船酔いしてゲロ吐きまくる、、、というシーンが延々続いて、もう汚過ぎてとてもじゃないが正視できなかった。すんごい長いんだ、これが。もういいって、、、と言いたくなるくらい。

 レストランが阿鼻叫喚の地獄絵図と化している時に、船長は、客の一人と船長室で酒を飲みながら、マルクスだの共産主義だのとカードゲームをしながら騒いでいる。こういうのも、金持ちを揶揄しているんだろうけど、ちょっと安易過ぎて、鼻白む。

 もっと白けるのは、第三幕で、クルーズ船でトイレ掃除をしていた中年女性アビゲイルが、そのサバイバル力をもってして、遭難して漂着した島で女王様になるっていう展開。これ、私は原作も読んでいないし映画も見ていないが、桐野夏生の『東京島』と通底するものがあるじゃないか? 日常では歯牙にもかけられない存在が、特殊環境で能力を発揮して一発逆転!という、、、。

 ……てなわけで、まあ、どうしてこんな陳腐なストーリーかつ描写の作品がカンヌで最高賞となったのか、分からん。審査員長がヴァンサン・ランドン、審査員にはアスガー・ファルハディもいたらしい。ヴァンサン・ランドンは単に好みじゃないというだけだが、アスガー・ファルハディはクリエイターとしてあんまし信用できない気がするので、何でこんな作品選んだんだよ!というガッカリ感もないけど、でも、本作を見ると、ホントにこの人たちに審査するだけの眼があったのかどうか、疑いたくはなる。

 でも、ネットの感想をざっと見たところ、絶賛している人も少ないながらいるので、刺さる人には刺さる作品、ということかも知れぬ。私にはまったく、、、だったけど。

 というわけで、ゼンゼン映画の感想になっていなくてスミマセン。

 

 

 

 

 

 


とにかく、汚い!!!もう、ホントに汚いです。

 

 

 

 

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2 コメント

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獄門島 (松たけ子)
2023-03-30 22:51:00
すねこすりさん、こんばんは!
この映画けっこう楽しみにしてたのですが、汚い!と聞いて二の足を踏み中。汚いの嫌い!汚い人間性を描く映画は好きだけど、汚物系はダメなんですよ~。
お金にセコくてズルい男は、恋愛も結婚もすべきではない!お金に無頓着で気前がよすぎる男も困るけど!
ハリス・ディキンソン好きなんだけど、どうでしたか?
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人間性じゃなくて、モロ見た目汚い。 (すねこすり)
2023-04-02 02:29:48
たけ子さん、こんばんは☆
汚物系ダメなら、ちょっと途中キツいかもです。
私も正視していませんでした(^^;
それが終われば、その後は、汚物系はなかったと思います。
お金の使い方って、端的にその人柄が現れますよね~。
ハリスくん、お気に入りですか? ちょっと情けないキャラだったんで、私は見ていてイラっとくることが多かったですが、、、(^^;
こないだまでオンエアしていたドラマに出ていた坂東龍汰くんに、ときどき表情が似ているかな、、、と思って見ていました。
何かたけ子さんのイメージと違っていたらごめんなさい(..)
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