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「家忠日記 六」を読む 33

(散歩道のススキの穂)

今日は暑さも一休みなのか、曇って、やや凌ぎやすい。散歩道で薄の穂が出ているのを見つけた。酷暑の中でも秋が確実に近づいている。

リオ五輪では、連日の日本人選手のメダルラッシュに、テレビにくぎ付けで、古文書解読もさぼり勝ちで、ブログの継続も苦しくなっている。出来るだけテレビを消して、パソコンに向かうようにはしているが。

「家忠日記 六」の解読を続ける。

 天正廿年(1592)辰四月
 四月小
一日 辛卯 夜、雨降る。
二日 壬辰 御二方様より、普請場へ御鷹ほがい給り候。
※ ほがい(寿がい)- 祝い。
三日 癸巳 上総(かずさ)知行分にて、身(親)類衆へ渡し候。
四日 甲午 雨降り。屋敷家建て候。
五日 乙未 雨降り。宰相様、白鳥の御振る舞い成され候。

六日 丙申 
七日 丁酉 殿様、京都を、筑紫へ、去る十七日に御出馬候由候。
      伊達、南部、景勝、佐竹、御に付き候由候。
※ 景勝(けいしょう)- 上杉景勝。
※ 手(て)- 支配下にあって思い通りに使える人や軍勢。

八日 戊戌 朝より雨降る。原田さ佐右衛門所に、夢想の連歌にて越し候。
九日 己亥 大雨、北風。
十日 庚子 雨降り。

十一日辛丑 雨降り。
十二日壬寅 朝雨降る。御二方様に、今度唐入り御陣、御祈念の連歌にて越し候。
十三日癸卯 夜より雨降る。
十四日甲辰 雨降り。形原衆ふる舞い候。
十五日乙巳 雨降り。

十六日丙午 平岩主計所にふる舞いにて越し候。夕飯、酒宮内所に候。
十七日丁未 
十八日戊申 跡部大炊助伯父、民部所に連歌にて越し候。正月の連歌延びて。
      発句            家忠
      花々の 中にも桜の 立ち枝かな
      上代より、玄佐煩い候由、申し来り候。
十九日己酉 雨降り。
廿日 庚戌 

廿一日辛亥 
廿二日壬子 雨降り。戸田左門所にふる舞いにて越し候。
廿三日癸丑 
廿四日甲寅 晩より雨降る。
廿五日乙卯 夜、雨降る。新二郎煩い帰られ候。
      玄佐煩いもよくも候いて、九七帰り候。

廿六日丙辰 龍花院に、夕飯のふる舞い候。
廿七日丁巳 
廿八日戊午 
廿九日己未 水野藤次所に、ふる舞いにて越し候。


 天正廿年(1592)辰五月
 五月小
一日 庚申 雨降り。跡部大炊助所に、連歌にて越し候。
二日 辛酉 雨降り。新二郎煩い、以外候由、申し来り候。
※ 以外(いがい)- 意外。考えていた状態と非常に違っていること。
三日 壬戌 普請出来候。但し、奉行衆、天気上がり次第、普請場受取り
      越し候へ候由、申し候。三浦右衛門八、残し候て帰り候。
      舟橋近所にて、新二郎昨日二日に果て候由、申し来り候。
      舟橋に留り候。
※ 舟橋(ふなばし)- 現、千葉県船橋市。
※ 新二郎 - 松平新次郎。家忠の弟。

四日 癸亥 上代まで越し候。
五日 甲子 西郷左衛門助、新二郎弔い候て、御越し候。
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