平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
2度目の浅野史郎氏講演会
午後、S銀行の新春講演会の掛川会場に出掛けた。パレスホテル掛川で講師は元宮城県知事の浅野史郎氏である。昨年1月18日にS信用金庫の新春講演会で講演を聞いたから、2度目である。
浅野氏の講演会は講演前に本人が出てきて前座を務める。今回も10分前に「早めに着いたので前座を務めます」と始めた。主催者は予期していなかったらしく、慌てて流していたビデオを止め、ライトを当てた。
ジョギングを始めて、マラソンに初挑戦したのが小笠・掛川マラソンで、掛川には縁があると始めて、ジョギング、ウォーキングが健康に良いという話を、巧みな話術で聴衆を引き込んでいく。講演前の発声練習だからといいながら、聴衆を駄洒落やユーモアで掴んで、講演の地均しをしているのだろう。隣りのおじさんなど、ゲラゲラ声を上げて笑っている。記憶に残った駄洒落やユーモアを三つ。「ゴルフは金が掛かるが、ジョギングはランニングコストゼロ」「健康に気を付けて、酒と女は2合(2号)までとしている」「司会に代わりまして一言ご注意を。講演が終りましたら携帯電話のスイッチを入れるのを忘れないように」
さて、講演が終って、面白く講演を聞き終えたというだけで、なるほどと思わせる話が無かった。去年聞いた話も幾つかあり、論調も通り一遍で、目新しいものは無かった。去年も物足りなさを覚えたが、今年はさらに話が雑駁で、心に残るものが無かった。それでも何かと探せば、幾つか頭に残る話はあった。
アメリカでは「金融工学」といわれ、冷戦が終わり国防に入れる人材が金融界にドッと入ってきた。リバリッジ(てこ)、サブプライムローン、ヘッジファンド、デリバティブ(派生商品)など、まやかしに近い金融工学の化けの皮がはがれた。
3年掛かるかどうか、いずれ経済は立ち直るけれども、何を持って立ち上がるかが問題で、新しい産業、電気自動車か、福祉関係、環境関係、農業など、諸国は立ち上がるときの準備を始めて一気に突っ走ろうとしている。
安倍さんは「美しい国」といったが、議論の余地がなくスローガンにならない。「うつくしいくに」を逆から読むと「にくいしくつう(憎いし苦痛)」になる。福田さんは就任のとき「貧乏くじを引くようなもの」と言った。二人とも止めるときに国民への謝罪の言葉がなかった。麻生さんの漢字の読みでは、多くの国民が自分の方が読めると自信を持っただろう。(「未曾有」を、みぞゆう、と読んだ)
浅野史郎氏はしゃべらしておけば止まらない “さだまさし” のような人だが、さだまさしの方が主張がはっきりと聞こえてくる。
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