平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
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「駿河安蘇備 上」を読む 70
庭のビオラ
「駿河安蘇備」の上巻の解読を続ける。
一 手越 安倍川の西。官道なり。在の駅なり。手越ヶ磯とも云いしや。
風土記 手越駅亭、半貢を減ず。また手越浦、食塩、鮮魚、
軽石等を貢ず、云々。
平家物語 中将重衡、守護の武士に宣(のたま)いけるは、さても只今の
女房は優なりつるものかな。名をば何とやらんと問い給えば、狩野介
申しけるは、あれは手越の長者の娘にて候が、眉目、姿、心ざま、
※ 眉目(びもく)➜ 顔かたち。容貌。
優(まさ)るにわきなきものとて、この二、三箇年、佐殿に召されて候。名をば
※ 脇なし(わきなし)➜ 代わりの無い。唯一の。
※ 佐殿(すけどの)➜ 源頼朝。
千寿の前と申す、云々。
太平記 手越河原合戦、建武二年十二月、新田義貞、矢矧(やはぎ)
鷺坂の戦い、打ち勝ちて、手越河原に押し寄せて、東西へ、渡しつ
渡されつ、午の刻より始まり、酉の下りまで、十七度までぞ、
戦いける、云々。
(つづく)
読書:「無惨なり 日暮左近事件控 10」 藤井邦夫 著
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