わいはまいね 能面三昧

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生成り3 その1

2016年03月18日 | 能面

「蛇3」の素掘りが完成して間もないのに、すでに次の課題の作成が進んでいる。物は前回紹介した「生成り(なまなり)}だ。これは「般若」になる前の嫉妬に満ちた女性の顔。

そもそも、「般若」は嫉妬に狂った女性の顔である。角が生えて恐ろしい表情をしている。これが度が過ぎて嫉妬に狂ってくると「蛇」になるらしい。その「般若」になる前の嫉妬心をむき出しにした表情が「生成り」だろう。従って、女性が嫉妬に狂ってくると「生成り」。次に「般若」そして最後には「蛇」になって、おしまいには男は蛇に食い殺されてしまう・・・という筋書きなのだ。

従って、男は夢々女を騙したり、嘘をついたり邪険に扱ったりしてはならない!!

前置きはさておき、今回の課題も過去に2個を彫っている。また、一応図面も有り、自分で彫った見本もあるから、前回の「蛇3」と同様に彫りやすいと考える。

 

上は先生の彫った見本。これを元に私が彫ったのが下の写真だ。

一応はそれなりに出来上がっており、見本としても十分だろう。今回もこれを参考に作業を進めて行くことになる。特徴は、嫉妬に狂って伸び始めた「角」が、まだ生えそろわないあたりや、恨めしそうに見ている眼の具合を表現するところ。

「般若」や「蛇」では、別材料で角部分を作っていた。今回は能面材にそのまま形成する形になるので、その部分をきちんと採寸し、間違わないようにしなければならない。また、顎部分には小さい球状の出っ張りが多く見える。これは後で小さい部材を付け加えることにする。前回では細く削った木片を、その大きさに作って張り付けた。今回も同様な作業をする。

材料に図面を当てたところ。これを元に切り出していくのだが、この手順は毎回同じだ。

角部分を考えて、今の段階では上の方を残しておく。これは、実は昨日17日の作業だ。今日は18日だから昨日以降の作業はまだ進んでいない。まあ、慌てる必要もないし、今回もじっくりと時間をかけて、かつ、暇つぶしの要領で作業を進めて行こうか。

 

 

 

 


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