わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

賢徳 その1

2011年12月13日 | 日記・エッセイ・コラム

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賢徳だ。「けんとく」と読む。狂言面で、大きさは若干小さめ。それでも一応は顔に収まるから、小さいほどではない。もともと能面は顔に付けて舞い演ずるから、最低限でも顔に収まる大きさであろう。

実は、だいぶ前に以前の先生だったときに2個を作っているのだ。もちろん、今の先生に代わった後に彩色をして飾ってあるが、そのうちに紹介する事になるだろう。前にも書いたが、公民館行事の教室では、今の先生の方針で、規定の能面を繰り返し作る事になっていた。今はそれをすでに消化しており、2巡している段階である。だが、今回の課題はその規定に反して、新しい能面を作る事になった。

これも生徒全員が10年以上も同じ教室に通っており、師範とまで行かないが、準師範程度の技術もあるから、新入生と同じレベルの作業では物足りない部分もある。従って、先生も気を利かして新しい能面を題材にした・・と勝手に考えている。

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これは12月8日の状態なのだ。それ以来放置をしており、作業はもっぱら「鬼」に費やしている。21日が今年の最後の教室だが、その時まで鬼の作業を優先しており、賢徳は手が空いてからになる予定。


鬼 その5

2011年12月13日 | 日記・エッセイ・コラム

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その4から一週間ほど経った姿。前回はほとんど彫り終えた姿だったが、今回はそれを紙ヤスリできれいに磨いた状態だ。全体が滑らかになったことで、細かい凹凸も見えてくる。そこを見つけて更に丁寧に滑らかにする作業をしていた。眼球の位置も決めて、更に深く穴を開けていく作業はまだ残しているが、全体像は見えているだろう。

見本の原図や、先生、先輩が作った面の写真を見ながら彫っていったものの、なかなかそれと同じ具合にはならないのが自作なのだ。従って、大きく変わっていないが、細かい部分では「創作」のところもあり、あまり自慢にはならない。ただ、原図を見る限りでは、先生や先輩の作った面にも「創作」部分を発見しているから、創作そのものが「掟破り」でもない様子。

と、理屈を付けて、自分の作品の出来具合いを弁護することも必要です。

さて、このあと裏面の彫り込みに入るのだが、なんと言っても材料が堅い。彫刻刀も一気に進まないから、深く彫る必要のある裏彫りでは難儀が予想される。すでに肩、腕は痛みが消えないまま作業を続けているし、これからも大変になる気配。

さらにその後は彩色に入ることになるのだが、この調子でいけばどうも予定の12月いっぱいまでかかりそうだ。いや、もしかして完成は来年に入ってしまうかも知れない。しかし、それはそれで良しとしよう。慌てることはないのだ。