わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

明星観音 その3

2015年07月03日 | 能面

上は6月終わりの付近。29日だったかな。彫刻刀で彫った後を、紙ヤスリなどを使って滑らかにした状態。いつものように彫り残しや形の不具合などを、きちんと見るための作業だ。こうすることによって、それらの部分がよく見えるようになる。もちろん、この段階でも修正は行っている。

今のところは、参考の写真と比べても概ねイメージの通りに出来上がっている気配。ただ、前にも書いたが、先生の見本とは若干違うところはやむを得ない。先生が彫ったものは、恐らく他の見本か、他の図面を参考にしたものと思うから、これとは同じではない。

顔の表面はそのままにして、髪飾りの方を進める事にする。というのも、顔はすぐにも出来るあたりまで作業が進んでいるため、このまま放置していても良い。

さて、髪飾りを含めて、頭の部分は初めての作業になる。15年間も能面を彫っていたのだが、これら能面の頭はずいぶんたくさん彫ってきた。だが、この観音様の頭は初めてだ。ましてや、正面図は何とか作ったが、横からの図面がないために、髪飾りを含めてきちんとした形が不明。従って、正面から見た写真を参考に、横の形を想像しながら彫っていくしかない。

上の写真は、参考にした正面からの写真を見て彫ってみたところ。その見本写真にしても原寸大でもないし、しかも斜め下を向いている。従って、きちんと寸法が出ているわけではなく、あくまでも「写真を見ておよその寸法を決めている」のだ。このため、髪の形、飾りの位置、大きさなどは「こんなものかな」程度でもある。

2枚目の写真は2日までに彫ってみたところ。3枚目の写真は今日3日の結果だ。とにかく、頭(髪の毛や髪飾り)の形や寸法が不明な状況で、「目見当」で形を書き込み、それに添って彫って行くために、当然、写真とは(だいぶ)形が違っている。もちろん、似るように努力はしているものの、どうしても違ってしまうのだ。

ということで、まずはそれらしい形を頭に浮かべて彫っているという具合なので、似ていなくてもしょうがないと考えている。しかも、本来の観音様の頭は、もっと上に伸びているのだ。このあたりも、能面の材料を使っているという制約もあって、見た感じが貧弱になるのもやむを得ないだろう。

作業開始からほぼ一ヶ月になろうとしているが、さすがに「難しい、面倒な形」を選んだだけあって、なかなか進まない。もっとも、最初からそれを望んでいたから、これはこれで「本望」だろう。

 

 

 

 

 

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