わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

祖父2 その3

2017年06月06日 | 能面

いよいよ素彫りが終わった模様。その様子は次の通りだが、目の前に完成品を置きながら作業を進めることは、実に具合がよろしい。そのためもあって予想以上に早く出来上がった。

上は6月2日の姿だ。前回からヤリス掛けを行い、表面をきれいにして、彫り残しや不揃いな場所をよく見えるようにしている。こうすることで次の作業がやりやすい。

次の日の出来具合。額のしわ部分、頬のたるみなどを表現しているところだ。特に頬部分のたるみは、高齢者の表情を表す大切な部分。これは顔をゆがめているところを表現しているから左右が同じではなく、これまでの能面とはいささか違っているところ。

で、いよいよ6日の出来具合が上の写真だ。残っていたあごのしわや、頬部分に追加をしたしわ部分あるいは鼻筋に寄ったしわなどを彫って、これで素彫りが完成したのだが、実は裏彫りの時点で時間を食っていた。というのも、裏側に「節(ふし)」の部分があって、これが実に「堅い」のだ。彫刻刀を思いっきり使う必要もあり、この部分で「肩を痛めた、腕が痛い」などの症状もあって、慎重に作業を進めていたという具合でもある。

それらも何とか乗り越えて、5月20日から始めた「祖父その2」はおおむね3週間ほどで素彫りがおわったところ。

最後に、前回彫った「祖父その1(左側)」と並べてみたが、同じ人物が彫ったこともあり、まあほとんど同じ表情で完成したというあたりかな。ただ、彩色をした場合も同じ表情になってしまうのかは、その時の気分次第だから何とも言えない・・・のだ。

それにしても、どうも最近は作業が早く進む傾向にある。これはこれで「良い方向」なのか、あるいは「単に毎日の作業に集中し過ぎて体調を壊す恐れがある」のかは微妙なところでもある。従って元々は暇つぶしで行っているハズの能面製作だから、このために体調をくずしたとなれば本末転倒でもあろう。

と言う言い訳を書いて、今回の能面製作は一段落をしたところでした。

 

 


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