わいはまいね 能面三昧

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不動 その5

2012年04月19日 | 日記・エッセイ・コラム

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19日。頭の毛髪を表す渦巻き状の彫り物は、一応完成した。ここだけでもかなりの時間を使ったが、「これがなければ不動じゃない」と言う気持でじっくりと彫り上げたつもり。だが、見本にしていた先輩の不動(先生の不動ではない)を見ながらやったものの、それとは違って、うまくいかなかった。これは技術の差と言うよりも気合いの入れ方に、その原因がありそうだ。

自分では技術的には大きな差はないと思いつつ、実際に彫ってみればだいぶその差が見える。細かい作業では、使う道具にも気をつけなけれならない。私も20数本の彫刻刀を使い分けて作業をしているが、今回のように細い線を彫り込む作業は大変難しい。

普通のヒバ材に1mmにも満たない渦巻き状の線を表すには、細い彫刻刀を使った方が良いのだが、それを持っていなかった。少なくとも2~3mm程度の丸刀や印刀が必要だ。その付近の平刀は持っていたが、さすがに丸刀や印刀は持っていなかったから、10mmほどの印刀を使ったことできれいな渦巻きが出来なかったし、見た目も悪い仕上がりになった。

もっとも、腕が悪いことを道具のせいにすることは良くあるから、私もこのたぐいかな?

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ということで、とリあえずは「素彫り」が終わったところである。これが不動に見えるか見えないかは彩色結果にもよるから、今後の彩色作業には気をつける必要がありそうだ。また、眼には真鍮を使った眼球を入れるつもりである。したがって、今後の作業は「真鍮製眼球」を造ることにして、一応19日をもって素彫りを終えることにしよう。


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