幹事クリタのコーカイブログ

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増田明美の解説は必要か

2024-08-11 23:59:49 | スポーツ
 今日のパリ五輪女子マラソン。実力者たちが最後まで競り合う見応えのあるレースになりました。今大会のマラソンコースの山場は28キロ過ぎにある壁のような上り坂。ずっとスローペースで大きなトップ集団となって走り続けてきましたが、箱根駅伝以上ではないかという急峻な坂で一気に人数が減りました。下り坂から平坦な道に入ったところで、有力選手5人の争いに。そこからはスピードレースになり、世界記録保持者のアセファと「鉄人」ハッサンが最後はトラックレースのようなデッドヒートでゴール前まで競り合いましたが、スピードに絶対の自信をもつハッサンが振り切ってテープを切りました。

 ハッサンは5000メートルと1万メートルで東京で金メダル、今大会では両種目とも銅メダルでしたが、今回マラソンで金メダルを獲得したことで、2大会かけて長距離3種目制覇を果たしました。ちなみにかつてヘルシンキ大会でこの3種目を制覇したのが、かの有名なザトペックで、ハッサンは彼のファンだということです。余談ですが阪神ファンには「ザトペック投法」の村山実で知られていて、というのも、今やわかるのはオールドファンだけでしょう。

 また日本の鈴木優花が自己新を更新して6位に入賞しました。ずっと攻めた走りで実力者たちに食らいついていったレース運びは素晴らしかったと思います。鈴木より上位の5人はオランダのハッサンがエチオピアからの難民であることを含めると、全員がエチオピアかケニア出身の選手です。かつてはアジア人や欧米の白人が強かったマラソンも今ではエチオピアとケニアの寡占状態です。そこに食らいついていったのですから、まさに「アッパレ」でした。

 ところで、NHKの中継の解説者が増田明美でした。この人の独特の「細かすぎる解説」は一種の芸人状態になっていて、時々「どんな情報を喋ってるんだ」と吹いてしまうこともあるくらいエキセントリックな解説ですが、今回のレースでは少々邪魔に感じました。例えば都道府県対抗女子駅伝のような、一般人と言って良いレベルの多くの選手が出てくる大会なら、増田の細かい解説も芸になりますが、今回のように世界のエリートランナーたちのがっぷり四つの戦いには余計な雑音になってしまいます。それよりもレースに集中させてくれと感じました。

 実況のアナウンサーもそれを感じていたのか、増田が途切れなく話す、どうでもいいゴミのような情報はスルーしたり適当に流して実況に徹していました。増田が妙なエピソードを開陳している時に限って、レースが動いたりするので、アナウンサーも少しイラっとしているのが感じ取れたくらいです。やはりメインの解説は高橋尚子に任せて、増田明美は副音声で喋らせておけば良いのではないかと思います。オリンピック中継で見たいのはトップレベルのアスリートたちの戦いそのものなのですから。
 
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