旧ジャニーズ事務所の「SMILE―UP. 」が立ち上げる新しいエージェント会社の社長を東山紀之が辞退し、女優のんがエージェント契約しているコンサルティング会社「スピーディ」の代表取締役社長、福田淳が就任することになったという報道がありました。正式な発表ではありませんが、ほぼ間違いないようです。 これは良い変革だと思います。
そもそも東山が被害者救済会社のSMILE―UP. とエージェント会社の両方の社長を務めるのは無理だろうという見込みの上に、解体的な出直しをするのに東山社長では旧体制をそのまま引きずることになりますから、あまり変わらないとも言われていました。しかも東山自身のパワハラも告発されていて、ますます新会社の社長は難しいという判断は当然だと思います。社名変更をしないと最初に言ったのと同じく、どうも旧ジャニーズは甘い判断が多いですが、ともあれ方針転換は歓迎すべきことでしょう。
外部から経営者を招聘する場合に果たして誰が適任かとなった時に、今回の福田社長というのは好手だと感じました。彼はかねてから「のん」の件で芸能界の変革を訴えてきただけに、まさに日本芸能界の旧弊の象徴のようなジャニーズを変える人材としてうってつけです。エージェント契約については専門家ですし、しかもドラスティックに改革をできるだけの実行力もありそうです。ジャニーズの膿を一気に出し切って、再スタートをさせることができるでしょう。
恐らくドライにリストラも行いそうですから、これまで旧ジャニーズに所属していたタレントたちの多くが独立するのではないかと思います。新社長自身が元来そういう方針の人ですから、実力のあるタレントたちは今後も活躍を続けられることでしょう。逆にこれまで事務所の看板頼みで仕事をしてきたタレントは厳しい局面に立たされることになります。実力次第という芸能界ですから仕方ありませんが、淘汰されるタレントには厳しいことになりそうです。
テレビ局がどう新会社と向き合うかも問題です。最近また日テレやフジは旧ジャニーズに接近しているという話もありますが、新会社が東山社長ではなくなれば対応も変わるかも知れません。そして東山社長には一番肝心な性加害被害者への補償の進展を早めてほしいものです。補償が終わったら東山が芸能界復帰などという話も出ているようですが、さすがに何も始まっていない段階でそんな話をするのは時期尚早すぎると思います。