今日の日経平均の終値は4万2718円17銭と、昨年7月に付けた過去最高値(4万2224円02銭)を上回りました。理由として考えられるのは、トランプ関税で日本との交渉が決着したことによる安心感、米中の関税交渉が延期されて米中摩擦が回避されそうなこと、そして円安が進んで輸出企業の業績が良くなるのではないかという見通しになったことなどが挙げられています。株価というのは不安定さとか不透明さを嫌いますから、こうした理由が株価を押し上げたというのは理解できます。
ただお盆のこの時期に最高値の更新とはやはり驚きます。お盆ですから取引は少なくあまり大きく値動きがないのが通常です。僕の勝手な憶測ですが、これまでの古い投資家が世代交代して、投資家が若返ったせいではないかと思っています。昔の投資家と今の若い投資家の違いは、ネットを使うかどうかです。お盆だから動かないというのは、ネットを使う投資家にとってはあまり関係ありません。むしろ時間に余裕があるので、派手に動くことすら考えられます。
また若返ったことで、暴落を経験していない世代が増えて強気になっているのかもとも思います。僕はバブルの後から株を買い始めましたから、投資歴は30年を超えます。その間に何回も大きな暴落を経験しているので、ちょっとやそっとの暴落では動揺しませんし、逆に強気の上げ相場の時にもいつまでも続くものではないという気持ちで見ています。株価の上下に一喜一憂するほど初心ではなくなってしまったのです。しかし経験の浅い投資家にしてみれば、上げている時には乗り遅れまいとする心理が働くものです。株価は事実ではなく気分で上げ下げするものですから、これもまた株式市場の真実です。
と言うことで、史上最高値を更新したなら、今後はほぼ間違いなく調整局面に入ってしばらくは利益確定売りなどで下げるはずです。誰でも考えることです。だから今のうちに高値で売っておくのか、ちょっと我慢して下げたところでさらに買いを狙うのか、それとも何もせずに様子を見るのかは、その人のスタイルで好きにやれば良いことですが、いつか下がるということだけは頭に入れておかないといけません。株をやる上で一番ダメなのは、大きく下げたところで損を確定して退場してしまうことです。下げに対する耐性だけは持ち続けましょう。