幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

レスリングも野球も残った

2013-05-31 00:50:16 | スポーツ
 IOCが2020年五輪の残る1種目の最終候補をレスリング、野球・ソフトボール、スカッシュの3つに絞りこみました。この中で話題のレスリングが残ったのは順当なところでしょう。そもそも伝統あるレスリングを中核競技から外したこと自体がおかしいと思うので、五輪の象徴のような競技はぜひ残して欲しいところです。また日本にとっても特に女子レスリングはメダルの大量生産種目ですし、今回の騒動で女子の階級数を増やすことも検討しているようなので、このままレスリングが残れば日本にとってはメダルラッシュのチャンスです。

 ただ日本人としては野球・ソフトボールが残っているのもまた嬉しいことです。太平洋沿岸諸国以外では人気がなく特にヨーロッパや中東、アフリカなどでは馴染みの薄い競技ですが、それを言えば地域性が偏った競技は他にもあります。それよりも野球が外されるのはアメリカの4大スポーツのひとつであり、メジャーの選手が参加しないなど、五輪との相性が悪いせいだと思います。

 ただ競技としての人気は決して野球は低いわけではないですし、特に日本としてはソフトボールも含めて五輪競技として復活となればまた盛り上がることは間違いなしです。2020年の開催地がもし東京ならば、野球・ソフトボールはぜひ行って欲しいと思いますが、なにせレスリングとどちらかしか残せないのが残念極まりないところです。

 スカッシュについては新興競技なのでまだまだレスリングや野球を押しのけてということは難しいのではないかと思いますが、もし新たに五輪種目に採用されたら、一気にブレイクして人気スポーツになることも考えられます。それぞれの競技団体にしてみれば五輪でやるかやらないかは、競技の人気や普及に大きく関わってくることですから、9月の最終決定までさぞかし気が揉めることでしょう。

 個人的には五輪種目は五輪が最高峰の戦いになる競技を優先すべきだと思っています。野球やサッカー、バスケットボール、テニス、ゴルフなどプロスポーツとして興行的に成功している競技は、五輪でも行われれば有名選手が参加することで全体の人気向上につながりますが、どうしても五輪とレギュラーツアーとの軋轢が生じます。だったらレスリングのような競技を採用した方がスポーツ界全体の発展には繋がると思います。まあそういう理想論だけではビッグビジネスと化した五輪は語れないことでしょうけど。


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早くも梅雨入り

2013-05-30 00:53:42 | 日記
 今年は早々に梅雨入りしてしまいました。平年よりも10日ほど早いようです。だいたいイメージ的には梅雨入りと言えば6月上旬ですから、確かにちょっと早い感じ。これで梅雨明けが早ければまだ良いですが、梅雨明けが平年並みだったりしたら困ります。

 なにが困るって、テニス愛好家としてはテニスの予定が潰れるのが一番困ります。早速今週末が雨の予報ですが、さすがに「晴れサークル」を自称していても梅雨時には1回や2回は雨に降られるものです。こればっかりはどうしようもありません。

 幹事としてさらに困るのは、はっきりしない天気の時。雨なら雨で、朝からザーザー降ってくれれば悩まなくて済みますからテニス以外の予定も入れられます。しかし降るのか降らないのか、なんともわからない天気の時には待機するしかありません。待機して晴れてきてできるならまだしも、結局雨が降ってきてできませんでした、ということも時々あります。本当にガッカリです。

 こういう時に屋内コートを確保してあったりすると、雨がどれだけ降ろうが心は晴れやかです。野球場がどんどん屋内球場に変わっていって、見てる方としてはなんだかスッキリしないなぁという気持ちもあるのですが、主催する側としては天気に左右されるのは困るだろうなぁというのも、こうして幹事をやっていると容易に想像がつきます。

 これから1ヶ月以上、週末ごとにやきもきすることになりそうです。つくづく梅雨はイヤな季節です。


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ネタがかぶった時

2013-05-29 01:34:05 | ネット・PC
 ブログを長年書いていると「ネタかぶり」ということが起きます。自分の書いた話題が、他のブログやメディアの記事などと似てしまう状況です。身辺雑記を書いている時はまずありませんが、時事ネタとかスポーツネタ、芸能ネタなどを書くと結構頻繁にネタはかぶります。ドラマの感想なんてかぶりまくりです。

 もちろん同じ題材を扱っても全く違う視点、主張、感想、オチなどが書いてあれば良いのですが、だいたい誰しも同じように感じることを書いているのですから似たような話になることも多いです。先に自分が書いたから良いだろうと思っても、読者がどちらを先に読むかはわかりませんし、より読者数の多い「メジャー」なブログには負けます。時にはこちらがパクったと思われることもあるでしょう。マイナーの悲哀です。

 さすがに僕も17年もこの「コーカイ日誌」を書き続けていますから、今さらパクリ疑惑をかけられても自分に恥じるところがなければ動じません。偶然似てしまったものは仕方ないし、ごくたまには「パクられた?」と思うこともありますが、コピペでもない限りは確証はないので気にしないことにしています。

 と言うことで、実は昨日「テニス日誌」の方に書いた話が、一週間ほど前に発売されたばかりの某テニス雑誌の記事に似ていることに気付きました。もちろん雑誌の記事は知らずに書いたし、ネタとしてはかなり前から温めていたネタなのですが、タイミング的には雑誌の方が早いし、なにより雑誌ですから向こうの方が比べモノにならないほどメジャーです。テーマも一緒だし方向性も同じ。これが橋下発言についてだとか、矢口真理の不倫についてだったら同じような意見を書いてもパクリとは言われないでしょうが、ネタがかなり間口が狭いことなので、それが重なったことに自分でも驚いています。

 パクリ疑惑が生じる前に削除するか大幅に訂正するか迷いましたが、せっかく書いたのに削除するのも悔しいので、結局若干の訂正をしたくらいで、基本的にはそのままにしておくことにしました。なにせ僕にしたらよくぞそこに目をつけたと、自分と同じネタを書いた雑誌の編集者を誉めたいくらいですから。

 雑誌の読者は数千人、僕のテニスブログの読者は100人くらいかな?両方読む人はきっと10人いるかいないかでしょう。その10人は多分このブログも読んでいると思うので、ここで事情をこうして書いておけば了解していただけるのではないかと勝手に思っています。

 いやしかし、ネタというのは思いついた時に書いて出しておいた方が良いですね。ためておいて特になにもない時に出そうとしたせいで、余計な気を回さなければならなくなりました。


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メトロで回り続けて

2013-05-28 01:28:21 | 日記
 昨夜は仕事がちょっと遅くなって帰りの地下鉄に乗ったのは11時を過ぎていました。名古屋の地下鉄名城線は環状線です。そのまま乗っていても僕の家の最寄り駅に着きますが、いつもは途中で鶴舞線に乗り換えて環状線を横切って帰ります。昨日は時間が遅く乗り換えても、待たされる時間が長いかも知れなかったので、そのまま乗っていくことにしました。

 僕が座った隣の席の若い男性は半ズボン姿から察するとまだ大学生かも知れません。隣に座ったら酒臭かったので酔って寝ているのでしょう。2駅ほど乗っている間に彼はどんどん深く眠ってしまったようで、体が左右に揺れ始めました。僕はターミナル駅で人が一斉に降りた時に場所を移動して彼とは斜め向いの位置に移りました。彼の隣には若い女性が座りました。

 酔っ払いはますます揺れが大きくなり、若い女性の肩に頭がもたれかかっていきます。女性はスマホに熱中していて最初は気がついていませんでしたが、さすがに体が触れて気付いたようで少し間を空けました。しかし酔っ払いはますます大きく揺れ始め、体が45度くらい傾いています。ついに女性は3人分ほども間を空けてしまいました。

 酔っ払いの男性はほとんど座席に横になるくらいまで倒れ込んで、しばらくすると起き上がって今度は逆方向に倒れ込んでいきます。完全に横になってしまうのかと思いきや、腕相撲でギリギリのところから挽回するがごとく、また不死鳥のように起き上がってきて、また反対側へ。なかなか見ていて飽きません。

 20数分乗っていると僕の降りる駅に着いてしまいました。環状線のほぼ半周近く回ってきたことになります。酔っ払いは僕よりも前にすでに乗っていましたから、きっと半周以上乗っていることでしょう。多分降りるべき駅はとっくに乗り過ごしています。

 一体彼はいつまで地下鉄に乗っているつもりか、どこで気がついて降りるのか、また混んだ駅に着いて乗客がたくさん乗り込んできたらどうするのか、興味は尽きなかったのですが、さすがに夜11時半近くに酔っ払いの後をつけて地下鉄に乗っているほど僕も暇ではありません。未練を残して地下鉄を降りました。まあ環状線だからずっと名古屋市内をぐるぐる回り続けているだけで、どこか遠くまで運ばれてしまうわけではないので良いんですけど、彼が終電まであのままかもと想像すると、それはそれで楽しいです。


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期間限定の多忙

2013-05-27 01:13:04 | 日記
 土日はやることが多くて困ります。土日ともテニスに出かけてプレイしているだけでも時間が半日ずつ取られてしまっているのに、来週の発表会に向けてサックスの練習も最後の仕上げをしなくてはなりませんし、髪も切ってきました。

 テレビも録りだめした番組が山になっています。「あまちゃん」は週末に一週間分をまとめて見ることにしているので、15分番組とは言え結構時間が必要です。そのせいで他のドラマがどんどん残ってしまっていて、「ガリレオ」や「テイクファイブ」は3週分、「八重の桜」も2週分残っています。

 この季節はスポーツ中継も多く、細切れにいろいろ見てしまいました。交流戦5連敗中のドラゴンズがようやく勝った試合は何とか見られました。白鵬の全勝で終わった夏場所や、武豊とキズナが制した日本ダービーも辛うじて間に合いました。藤浪と大谷の対戦やモナコGPやドイツ対決になったサッカーはスポーツニュースでしか確認できませんでした。

 そしていよいよ全仏オープンテニスが開始。今年からは自分の部屋のテレビでWOWOWを見られるようにしたので、これから2週間の全仏、そして来月のウィンブルドンは寝不足になるほどたっぷり見られそうです。

 久しぶりに高校時代の友達と飲みに行こうとかそういう話も入っているのに、今週は緊急のプレゼンがあったりしてちょっと忙しくなりそうなので、なんだかバタバタと慌ただしい感じです。娘に大学のレポートを手伝えと言われましたが、忙しいので断りました。まあ期間限定の忙しさは嫌いじゃありません。ずっと忙しいのは苦手ですけど。


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いよいよ全仏

2013-05-26 01:34:36 | テニス
 全仏オープンがいよいよ始まります。女子は最近セレナが強すぎてちょっと興味が沸かないのですが、男子は実力伯仲で予想が難しいので男子に絞ってドローから優勝予想をしてみます。

 第1シードはジョコビッチですが、今年はいまひとつ安定感がありません。そして全仏には相性が悪いジョコビッチの山に第3シードのナダルが入りました。ナダルは今年復帰後、まさに破竹の勢いで快進撃を続けています。相変わらずクレーでは無敵状態ですから、ジョコビッチにとっては準決勝のナダル戦が最大の山場になりそうです。

 そのナダルの山にはガスケ、バブリンカ、そして錦織がいます。第14シードの錦織は順当に勝ち上がれば4回戦でナダルと対戦することになります。今年はクレーでフェデラーに勝ったとは言え、全仏でのナダルは別格ですからまずはナダルに対戦するまで負けずに勝ち上がれれば上出来でしょう。

 天敵のナダルがジョコビッチの山にいったことで楽になった第2シードのフェデラーはドローに恵まれました。強敵は準々決勝で当たるツォンガくらいですが、地元フランスの選手とは言えツォンガはクレー向きの選手ではないので、順当ならフェデラーは楽に勝ち上がれると思われます。

 さらにフェデラーにラッキーなことにマレーが欠場したことで第4シードにはフェレールが入ってきました。しかもボトムハーフの強豪はこのフェレールの山で潰し合います。ベルディフ、ロブレド、アルマグロらがこちらに入りました。まさに今回のドローはフェデラーのために組まれたような感じがするほど。逆に言えばこれでフェデラーは決勝に進めないようなら本当にもう力が落ちたということになりそうです。

 優勝争いの本命はもちろんナダルですが、準決勝でのジョコビッチ戦が最大の山場。これを勝てば決勝でフェデラーだろうがフェレールだろうが相性抜群のナダルの優勝は間違いなしでしょう。もしジョコビッチがナダルを破るようなことになるとわかりません。ジョコビッチ有利ではありますが、フェデラーにもチャンスが巡ってきます。個人的にはフェデラーにもう一度全仏のタイトルを取らせてやりたいところですが、これだけドローに恵まれても可能性は20%くらいかなという気がします。


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真夏日の寒さ対策

2013-05-25 00:57:03 | 健康・ダイエット
 ここのところ名古屋は日中の気温が30℃を超えて夏のような暑さが続いています。まだ5月なのに、じりじりと焼き付ける太陽の下を歩いていると「勘弁してくれよ」と思いますが、本当に辛いのは実は屋内でした。一昨日は暑いだろうと思って真夏のように半袖ポロシャツ1枚で出社。ところが地下鉄の中もオフィスも冷房がしっかり効いていて肌寒いのです。特に肘から先が外に出ていると体がぐっと冷えてきます。その状態で長時間動かずにいると芯から体が冷え切ってしまいました。

 ランチのために飲食店に入ってもカフェに入っても冷房は効きすぎなくらい効いています。1日ポロシャツ1枚で過ごしていたら、とうとう夕方から寒気と頭痛がしてきました。家に帰ってフリースを着て暖かいスープと風邪薬を飲んで寝たら、なんとか立ち直ることができましたが、ちょっと危なかったです。

 先ほども書いたように体が冷えるのは関節の部分が冷えた時。これは熱中症の時の対応と同じです。首筋とか足首とか膝の裏とか、血管が皮膚の近くを通っているところを冷やすことで効果的に熱を奪うことができるわけですから、逆にそういうところを露出していると体が冷えやすく風邪を引きやすいということになります。

 昨日は前日の反省を生かしてきちんと長袖シャツを着ました。暑い外を歩く時は腕まくりをして、冷房の効いた屋内に入ったらちゃんと手首まで締めるようにすると、かなり調整ができます。それでもまだ冷える感じはしたので、今後は夏のジャケットも準備しておかないといけません。本当はもっと冷房温度を上げれば良いことなんですけどねぇ。震災後のあの節電はどこにいったのやら。


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豪遊している60代

2013-05-24 01:12:26 | 旅行
 昨日数年ぶりに会社のOGのSさんとランチをしました。Sさんは昭和20年生まれ、僕より16歳年上の68歳。新入社員時代から随分と公私ともにお世話になった方で、今は悠々自適な毎日を送っているのですが、その悠々自適ぶりが半端じゃなかったのに驚きました。

 Sさんは昨年春で定年後に再就職していた某大学の広報の仕事を退職し、Sさんのご主人も昨年定年で国立大教授を退職されたので、昨年は2人でちょっと旅行に行こうかということになったそう。そう聞くと普通なら別府とか箱根とかの温泉地でのんびりしてくるとか、せいぜい香港とかハワイとかかなと思ったら、想像をはるかに上回る規模で「ちょっと旅行」に出かけていました。

 トルコ、ブータン、敦煌・西安、ドイツ・オーストリア、スペイン。なんと1年で5回も海外旅行に行ったそうです。それも金持ちの友人たちとツアーを組んで、現地の知り合いの日本人にアテンドさせてという大名旅行。ブータンなど向こうの大臣クラスと会食したりしてきたとか。やりたい放題のセレブな旅だったようです。

 今年になって会社のOB連中に誘われて台湾にも行ったけど、それは本当にお付き合いで的なこともポロッと言っていて、下々の旅行はもう楽しめないようになっているみたいです。来月は今度はブルゴーニュにワインを飲みに行くらしく、一体どれだけお金持ちなのか見当もつきません。あまりの豪快な遊びっぷりに羨ましいという感情を通り越して笑ってしまうくらいです。

 Sさん夫妻は特別だとしても、いまの60代は本当に優雅です。特にSさんのように夫婦2人でしっかり稼いできた人たちは、蓄えもあるし年金もたっぷり貰っているし、安い時に購入した立派な持ち家はあるしで、日本の歴史上でも有数の貴族っぷり。しかもSさんたちは親の遺産がたんまり入ったわけでもなく、真面目に働いて自分たちで稼いだお金でこの暮らしが成り立っているのですから、まさに戦後日本の高度成長経済の勝利というか賜物だと思います。

 そして僕たち世代はSさんたちに比べたら明らかに損をしています。同じように真面目に働いてきたのに年金は65歳まで貰えないし、そもそも50代になったら驚くほど給料は減り、この先の退職金もこれまで通りに出るのか心配。さらに言えばいまの40代以下はもっと先行き不安で、しかも若い頃から不況で一度も「いい目」を見ることもないままという可能性が高いです。我々世代は若い頃にバブルを経験しただけまだ楽しい思い出があって良かったのかも。

 アベノミクスで株価が上がっても、物価も上がって住宅ローンの金利も上がって消費税も上がって、そして給料は下がるのでは暮らしはますます苦しくなります。うーむ、どこに救いを求めていいのやら。せめて定年後に一度くらいは海外旅行に行きたいけどなぁ。
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柔の相撲と剛の相撲

2013-05-23 01:19:21 | 大相撲
 世間的にはあまり話題にはなっていませんが、大相撲夏場所がいよいよ佳境を迎えています。ここまで横綱白鵬と大関稀勢の里が11戦全勝でトップを併走、それを大関鶴竜が1敗で追っている展開。横綱日馬富士は2敗ですが、まだまだ上位対決を残しているのでどうなることかわかりません。

 最近ずっと大関陣が弱くて面白みがなかった優勝争いですが、今場所は大関陣が安泰という日も多く、ここまで安定した成績を残しています。ひとりカド番の大関琴欧州のみが5敗と危うい立場にいるのが残念ですが、特に全勝を続けている稀勢の里には大いに期待したいと思います。

 7年以上にわたって賜杯は日本出身力士の手に渡っていません。辛うじて旭天鵬が帰化しているので日本人なのですが日本出身ではありませんし、相撲ファンとしてはテニスの「ウィンブルドン現象」のようなことがいつまで続くのか、ちょっとやきもきします。ちなみにテニスでは今年マレーがいよいよウィンブルドンを制覇する可能性も高いと思いますので、今場所稀勢の里が優勝を逃すと相撲がテニスに先を越される可能性もあります。

 稀勢の里は強い時は強いのですが、相撲に柔軟性がないと言うか、白鵬のような相手の力を受けとめる柔らかさがありません。白鵬が尊敬する大鵬の相撲を理想にして「柔」を目指しているのだとしたら、稀勢の里は大鵬のライバル柏戸の「剛」の相撲。時に柏戸が大鵬を一気に土俵の外まで持っていってしまったように、稀勢の里も白鵬を圧倒することがありますが、15日間トータルで考えるとどうしても取りこぼしが多く不利になってしまいます。

 今場所ここまで取りこぼさずに全勝を続けてきただけに、何とか稀勢の里にはこのチャンスを生かして賜杯を手にしてもらいたいと思います。


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日本の良識と世界の常識

2013-05-22 00:32:10 | 時事
 乙武洋匡さんが銀座のイタリアンレストランで車椅子での入店を拒否された件。大騒ぎしていたネット界隈もようやく収束に向かいつつあるようです。この件に関しては僕もまあ大方の意見と同じく、乙武さんが予約の時に一言「車椅子で行くが大丈夫か」と聞けば穏やかに済んだ話だと思うし、店主側も多分忙しい時に有名人だからって無理言いやがってと、ちょっと気が立っていたのが対応に表れてしまったんだろうと思います。こういう時にはお互いに言い分は必ずあるもので、まあ世の中にはよくある不幸なすれ違いのひとつだと思っています。

 日本的な良識で言えば「お互いにちょっと気を使えば良かったね」って話で収まるのですが、これがアメリカだったらどうか、グローバルスタンダードだとどうなるか、という論議はまた少し視点が違う話です。アメリカなら事情はどうあれ乙武さんを追い返した店主は完全に間違っているわけで、乙武さんはその権利を行使してしかるべきだということになるでしょう。確かに障害者が店側に気を使うのはおかしい、健常者と同じように扱われるべきだというのは「政治的に正しい」のです。

 このポリティカル・コレクトネス(PC)を単なる建前だ、正義ぶっているだけだと切って捨ててしまってはなりません。人種や民族、性別、年齢などによる差別は許されないのと同じく、障害者も差別されてはならないし、彼らの権利はPCという建前を高く掲げることでようやく守られているのですから。そこに日本的な良識という曖昧さを取りこんだら前提がグズグズになってしまい、なし崩しに差別が起きる可能性があるというのは理解できます。  

 人権問題だけではなく、そうやって現実の前に建前をなし崩しにしていった日本的解決のひとつが例えば自衛隊の存在です。こういうことは日本人の得意技です。日本人ならそうやって空気を読んで「このへんで」という落とし所を見つけて建前とのバランスを保ちますが、多人種多民族国家であるアメリカでそんな日本的腹芸は無理というもの。だからこそPCが尊重されているのであり、そこに「本音は違うだろ」とか「建前を言うな」などと突っかかっていっても相手にされません。そしてアメリカのスタンダードが結局グローバルスタンダードになっているのですから、日本の「良識」と世界の「常識」が食い違ってしまうのです。

 橋下市長が米軍の司令官に「米兵の性欲処理に風俗を活用しろ」などと言ってしまうのもこれと同じ構図で、女性を性的に活用するなど性差別の最たるものでありPC的に議論にすら値しないわけです。アメリカにとって建前上、売春を認めるようなことは最初から無理であり、そこを理解せずに「ぶっちゃけ話」をしようとするから叩かれてしまいます。それこそアメリカにしたら「空気読めよ、ハシモト」と言いたいかも知れません。

 乙武さんの件はローカルな話ですし日本的良識に則った解決でも良いと思いますが、世界を相手にする時は世界の常識を理解しないで「話せばわかる」という態度で臨んだらとんでもないことになるというのが今回の橋下発言の教訓です。と言うか、居酒屋で飲んでるオヤジじゃないんだから、政治家ならそれくらいはわかった上での言動をしてもらいたいものです。


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