幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

山井と谷繁の大記録

2013-06-30 15:23:15 | 野球
 中日の山井が史上77人目のノーヒットノーランを達成した翌日、谷繁が王貞治の記録に並ぶ歴代2位の通算2831試合出場を記録しました。連日の大記録達成に中日ファンは大盛り上がりです。

 山井はあの日本シリーズの幻の完全試合がありますから、因縁めいたノーノーとなりましたが、あの時と比べるとかなり調子は悪く、よくノーヒットで抑えられたものだと思います。やはり完全試合の貸しがあったので、野球の神様が少しラッキーを恵んでくれたのかも知れません。

 谷繁は今年2000安打に1000打点と記録ずくめですが、2000安打より歴代2位の通算試合出場記録の方がはるかに大記録です。ただマスコミは「名球会病」に毒されているので、2000安打と200勝ばかり大騒ぎします。まあ今さら文句を言っても仕方ないのですが、谷繁本人はずっと通算試合出場数にこだわってきているので、いよいよこれで歴代1位の野村の記録目指して邁進するという覚悟でしょう。

 日本プロ野球の通算記録には特にレジェンドとなるような大記録があって、その双璧が王の868本塁打と金田の400勝。この2つはもはや永遠に破られることはないだろうと思いますが、次なる大記録が張本の3085安打と野村の3017試合出場でしょう。この2つの大記録もまず更新は難しいと思いましたが、谷繁は十分に狙える位置につけてきました。ちなみに張本の記録はイチローが日本に残っていれば軽く更新していたでしょう。

 野村の記録まで残り190試合足らずですから、谷繁は来シーズン中には達成できるかも知れません。最近中日は若手を育てようと松井雅をよく起用していますが、まだ一人立ちできるほどのレベルではありません。谷繁に大きな故障がない限りは来季も正捕手は谷繁でしょう。捕手は激務で通算試合記録を達成するのは困難かと言えばそうでもなく、むしろ経験が生きるポジションなので、不振で打てなくても守りさえしっかりしていれば使われ続けます。記録達成の可能性は大だと思います。せめてその時にはマスコミももっと谷繁の偉業を称えてほしいですけどね。


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『あまちゃん』東京編

2013-06-29 10:06:45 | テレビ・芸能
 朝ドラ『あまちゃん』が今週から東京編になりました。北三陸編が面白かっただけに東京編に不安を感じた視聴者も多かったでしょうが、僕はクドカンのドラマなら東京で芸能界を舞台にした方がより彼らしい面白い話になるだろうと楽しみにしていました。

 1週間分を見た結果、確かに僕の期待通りでした。クドカンのドラマは『木更津キャッツアイ』にしても『マンハッタンラブストーリー』にしても『タイガー&ドラゴン』にしても『うぬぼれ刑事』にしても、とにかくマニアックな細かいギャグというか、くすぐりのような小ネタが満載で、それは元ネタを知っていれば知っているほど面白いわけです。

 そういうクドカンの特色からすると、やはりネタに困らない東京の、それも誰もがよく知っている芸能界を舞台にした方がより得意技が生きるのは当然です。東京編最初の1週間分だけでもそれは全開で、80年代を良く知る人間にはもう見ていて笑えて仕方ありません。クドカンのドラマに欠かせない役者が続々登場してきてワクワクします。

 ただクドカンの良さは、そうしたマニアックなギャグだけではありません。ストーリーの骨格はきちんと古典的なヒロインの成長物語に則っているので、朝ドラとしての基本は決して外していません。だから北三陸編にはまっていた従来の朝ドラファンは東京編は少々不安でしょうが、恐らく安心して見ていられる展開になると思います。

 気になるのはやはり東日本大震災をどう描くかです。宮城県出身のクドカンだけに中途半端な描き方は決してしないことでしょう。辛い展開もあるかも知れませんが、決して辛いだけの内容にはならないでしょうから希望を持って見たいと思います。


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魔の水曜日

2013-06-28 00:40:31 | テニス
 ウィンブルドンで大波乱が起きています。ナダルが1回戦負けしたのに続き、なんとフェデラーが2回戦で負けてしまいました。これはナダルが負けた以上に衝撃的です。なにせ芝の王者フェデラーです。グランドスラムで36大会、丸9年間もベスト8以上に進出し続けた「ミスター安定感」のフェデラーが、もっとも得意としているウィンブルドンの2回戦で負けるとはさすがに思いもしませんでした。

 フェデラーの36大会連続ベスト8以上というのは、数々の記録を打ち立ててきたフェデラーにとってもとりわけダントツの記録。2位がジョコビッチの16大会(継続中)、3位がレンドル14大会、4位ナダル11大会というのですから、もう超人的に抜きん出ていたもの。それなのに、その記録もここで途絶えてしまいました。

 ナダル、フェデラーだけではなく男子のボトムハーフはシードダウンが続出、「魔の水曜日」と言われました。ツォンガもワウリンカもチリッチも負けて、ボトムハーフのシード選手16人中3回戦へと勝ち上がったのは半数以下の7人です。第2シードのマレーの次に高いシードで残っているのは第15シードでクレースペシャリストのアルマグロなのですから、もうドローだけ見ている分にはマレーの決勝進出は決定的だと思いますが、なにせこれだけ大荒れな大会だけにマレーとて何が起きるかわかりません。

 それに比べればジョコビッチのトップハーフは比較的順当です。こちらの山にいる錦織にしてみれば、もう少し荒れてくれたらチャンスがあるのにというところでしょうが、もともと一番楽な山に入ったのですから文句を言っても始まりません。それにトップハーフにもいつ嵐が起きるかわかりません。なにせ今年のウィンブルドンは芝がやたらと滑って転倒する選手が続出。それが有力選手の棄権負けにつながっているのですから。

 ちなみに女子も「魔の水曜日」でボトムハーフが大荒れ。3回戦へ進んだシード選手はこちらも男子と同じ16人中7人。アザレンカ、シャラポワ、エラーニ、ウォズニアッキと上位シード勢が総崩れで、第8シードのクビトバが残っているくらいです。男子同様にトップハーフはまだ順当ですが、これもどうなることやら。

 それにしても前半からこんなに目が離せないグランドスラムも久しぶりです。いつもなら1週目は日本人選手の頑張りを応援して、2週目になったらトップ選手たちの削り合いを見るところなのに、今回は2週目に果たして誰が残っていて何を楽しみにしたら良いのか心配になるほどです。

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コーチ受難の時代

2013-06-27 01:38:42 | テニス
 僕が通っているテニススクールのヘッドコーチが突然やめてしまってスクール側がその対応に追われて大変だったようです。スクール生の間ではいろいろな噂話が流れていますが、所詮は噂話に過ぎないので本当のところはわかりません。ただ突然ヘッドコーチがいなくなるというのは本当に大きな穴が空いてしまうわけで、対応に苦慮するのも当然のこと。事情はともかくスクールにとっては痛手でしょう。

 一般論としてテニスのコーチ業というのはなかなか苦労の多い仕事だと思います。まず体が動いてナンボというところがあるので、中年以降かなり体力的にきつくなってきます。また効率よく儲けるには時間単価を上げるしかありませんが、当然その単価に見合うレッスンができるかどうか、教えて貰う方もかなりシビアに判断してきますので、安易な値上げをすれば生徒が離れていってしまいます。

 さらに市場が縮小傾向にあり、そうなるとむしろ過当競争で値下げ合戦になる可能性もあります。いまテニスを熱心に習うのはジュニアかオバサンくらいなものです。ジュニアは少子化の影響をモロに受けているので、マーケットが大きいオバサン相手が一番ですが、彼女たちはお金にシビアな上に、テニスの技術以外のコミュニケーション能力の高さも求められます。もちろんルックスも良いにこしたことはありません。コミュニケーション能力が高くてルックスが良いなら、テニスのコーチをするよりも女性相手の営業マンになった方が多分儲かります。

 テニスに限らず語学だろうが音楽だろうがお茶お花だろうが、あらゆるジャンルでコーチとか先生とか言われる職業に就くのは現代では大変になってきていると思います。僕たちが子どもの頃は、人に教えてもらう時には相手を「師」と敬って言うことを聞いたものです。師の言うことは絶対であり、疑問を持たず全て受け入れるのが当たり前でした。上達しないのは自分たちの努力不足であり、師の言うことをわからない自分が悪いと考えました。

 ところが最近では彼らは「サービス業」であるという認識に変わりつつあります。教えてもらう側がお金を払って雇っているんだから、きちんと上達させる義務がある、もし上達しなければ教える側に問題があるからさっさとクビにして次のコーチを探すという発想です。しかもこちらが客なんだから教える側はもっと生徒に丁寧に対応しろという態度です。

 いやはや、実にイヤな風潮です。そして、そんな態度だから上達しないんです。教える側のせいにして自分が努力をしなければ、いくら名伯楽でもどうしようもありません。師はあくまでも師です。僕はテニススクールのコーチもサックスの先生、ピアノの先生、そして山本麻友美プロも師だと思って尊敬しています。まあみんな僕より随分と年下なので、僕の態度はかなりフランクですが、言われたことは全て受け入れてやるようにしていますし、教えてもらえることに感謝もしています。まあ尊敬もできなければ感謝する気にもなれない師は、師ではないので見切りをつけちゃいますけどね。
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ウィンブルドン開幕

2013-06-26 00:59:00 | テニス
 ウィンブルドンが開幕しました。そして初日にいきなりナダルが負けるという大波乱が起きました。ナダルは例年ウィンブルドンは最初のうち芝にフィットせず苦戦します。2週間前までいつも全仏の決勝を戦っているのですから大会に入った時に芝への準備不足なのは当然。苦戦しながら芝への調整をしていき後半戦の芝が剥げて土が出てきた頃にピークがくるわけですが、今回はその初戦を乗り切れませんでした。

 ナダルは4大大会に35回出場して初戦敗退はこれが初めてとのこと。今年怪我から復帰してからずっと連続で決勝に進出するなどほぼ無敵状態でしたが、全仏の優勝で疲れがピークに達したのかも知れません。痛めている膝が悪くなった可能性もあります。これを機会に全米まで休養を取って調整をした方が良いでしょう。

 ナダルが負けたことで準々決勝で当たるはずだったフェデラーは楽になりました。もちろんまだマレーもジョコビッチもいるので優勝への道のりは遠いのですが、それでもナダルを一番苦手としているフェデラーだけに、これで最大の難関は取り除かれたことになります。優勝確率がかなり上がったとみていいでしょう。

 日本勢ではクルム伊達と錦織がともに1回戦を完勝しました。伊達は4大大会になるとシード選手に当たることが多くドロー運が悪かったのですが、今回は格下の18歳相手に44分で試合を終えました。体力が最大の問題である伊達にとって短い試合で体力消耗を最低限に抑えられたのは大きいでしょう。3回戦まで進めば女王セレナとの対戦が待ち受けています。なんとかそこまで勝ち上がれたら楽しみです。

 錦織も内容の良い試合をしました。最近は下位の選手には負けないというオーラが感じられるようになりました。安定した戦いぶりで、この調子なら4回戦のデルポトロ戦までは安心して見てられそうです。せっかくドローに恵まれてフェレールの山に入ったことですし、ランキング争いでひとつ上にいるワウリンカが1回戦負けするというラッキーもあったのですから、何とか準決勝まで勝ち上がって一気にこの大会でトップ10入りを決めてくれたらなと思います。


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アンチ自民票は共産へ

2013-06-25 00:59:29 | 政治
 参院選の前哨戦として注目された東京都議選ですが、予想通り自民党の圧勝で終わりました。さらに公明党も全員当選。与党の完全勝利という結果になりました。民主党は共産党にも抜かれ第4党に転落。維新も惨敗を喫しました。維新との関係を解消したみんなの党は党勢を拡大したので維新と手を切ったのは正解だったということでしょう。

 投票率が下がったので組織票がある公明党、共産党が伸びるのは当然なのですが、それだけではなくこの両党に票を入れた人は自民党への批判票の受け皿になったのだと僕は思っています。共産党はこれまでなら民主党に入れていたアンチ自民の人たちが「野党らしい野党」を求めての結果でしょう。みんなの党や維新など他の政党は全て自民亜流でしかないし、社民党は弱すぎるとなると、共産党が一番ブレない野党です。

 公明党は自民党暴走へのストッパーを期待されていると思います。公明党の政策は維新やみんなはもちろん、民主党よりもリベラルです。自民党が改憲などに前のめりになっているのを不安視する人たちは、連立を組む公明党がブレーキをかけてくれるのではないかと考えて票を投じている可能性があります。まあ基本は学会票でしょうけど。

 都議選の結果がそのまま参院選に直結するかどうかは少々疑わしいところもありますが、大きな傾向はよほどの事件が起きない限り1ヶ月で変わることはないでしょう。自民党が大勝することはほぼ間違いないし民主党は壊滅的な負けをくらいそうです。ただ参院選でも共産党が伸張するのかどうかはわかりません。アンチ自民の票がどこに向かうかはまだ読めないと思います。


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いよいよウィンブルドン

2013-06-24 01:17:29 | テニス
 いよいよウィンブルドンが始まります。全豪はジョコビッチ、全仏はナダルと、それぞれその大会をもっとも得意としている選手が優勝してきました。と言うことは、ウィンブルドンはフェデラーが優勝かと期待しますが、残念ながらドローはフェデラーにとってかなり厳しいものになりました。

 誰もがもしかしたらと思ったとおり、第5シードのナダルがフェデラーの山に入ってしまいました。順当に2人が勝ち上がると準々決勝でフェデラーvsナダルという対戦になります。なんともったいないことでしょう。早くナダルが4位以内に入ってくれないと、こういうことになるから困ります。

 フェデラーはもしナダルに勝っても、次は芝を得意としている地元期待のマレー、そして決勝でジョコビッチと一人で強豪を全て倒さなければならない少年ジャンプ的展開です。さすがの芝の王者とは言え31歳のベテランにはこの連戦はかなり体力を奪われることでしょう。きついドローになってしまいました。

 逆に楽なドローになったのはジョコビッチです。決勝までの関門はハース、ベルディフ、フェレールとなりますが、意外と今季好調35歳のベテランのハースが怖いかも知れません。ハースに足元を掬われなければジョコビッチは決勝まで進めそうな気がします。

 マレーは「ウィンブルドン現象」を今年こそ止めたいと考えていることでしょう。準々決勝のツォンガは今季当たっているだけに怖いですが、そこまでは特に苦労はしないはず。山場はやはりフェデラーとナダルの勝者と当たる準決勝になることでしょう。

 ナダルはフェデラーの前に恐らくイズナーと対戦になります。ウィンブルドンではビックサーバーが一発番狂わせを演じる可能性があります。イズナーのサービスがバカ当たりするとナダルと言えどもどうなるかわかりません。

 日本期待の錦織は4回戦で3戦全敗と苦手にしているデルポトロに当たります。そろそろこの同世代のライバルを倒しておきたいところ。デルポに勝てさえすれば次はフェレールでしょうから、一気に夢は広がります。できたらデルポトロ、フェレールを連破してベスト4に入ってくれないかと願ってしまいます。

 なお女子はまたセレナとシャラポワの決勝かと。日本の森田、伊達、土居にも期待したいのですが、なかなかみんな苦労しているだけに1回戦突破すれば十分かなぁ。


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恋愛相談

2013-06-23 01:25:41 | 男と女
 他人に言われたことに対して、言葉そのままに素直に受け止めるタイプの人がいます。言葉の裏とか、言葉の綾とかがわからないタイプ。皮肉や嫌味が通じないタイプ。こういう人と話していると最初はとまどいますが、付き合いが長くなるとどう話したら伝わるのかわかってくるので、はっきりストレートに言うようにしています。知らない人が聞くと「なんてひどいことを言うんだ、もっと言い方があるだろう」なんて思うようですが、それじゃあ通じないのだから仕方ありません。

 むしろ厄介なのはやたらと裏を考えたり深読みするタイプです。こちらは思った通りのことを言っているだけなのに、その言葉通りに取ってくれずに勝手に変に勘繰ってきます。こういう人は「自分ならこういう時にはこういう言い方をする」というのがあって、その自分のテンプレートを他人にも当てはめて考えるのでややこしくなるのです。そんなもって回った言い方しないよと言いたいのですが、どう言っても裏を読もうとするので面倒くさくてかないません。

 もっとも、これがこと恋愛となるとみんなが疑り深くなるのが不思議で面白いところです。横で聞いていると言いたいことはわかるのに、当人だけはあれこれ相手の言葉の意味をひねくり回して解釈しようとしたり。いや、単に本当に「イヤ」と言っているんだと思うよ、とこちらはわかるのですが、「きっと照れているに違いない」とか「こちらの気持ちを試そうとしているんだ」とか、そんなわけないのに無理に都合良く解釈したり、逆にやたらとネガティブに受け取って勝手に落ち込んでいたり。

 最近はあまりありませんが、以前はよく女性から恋愛相談をされたものです。相手の男の考えていることがよくわからないと言われるのですが、相手に会わなくても言動を教えてもらうだけで大体考えていることの推察はつきます。男心は男に聞け、です。ただし相談してきた女性のことを好きな場合は潰しにかかるのでちょっと回答がねじ曲がりますけどね。

 だから、むしろかなり枯れてきた最近の方が正しい恋愛アドバイスができると思うのですが、枯れかけのオジサンには女性は恋愛相談なんかしないものなんですよねぇ。そのあたり、女心も実に微妙です。


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生徒に逃げられないために

2013-06-22 00:36:39 | 日記
 テニススクールと音楽スクール。両方通っていると共通点がいくつも見受けられます。スポーツと芸術という分野の違いはあれ、「お稽古ごと」という点ではそっくりだと思います。当然、成功するスクールかどうかも共通点があります。

 まず我々のような楽しみでやる大人相手と、将来あるジュニア相手では真剣さが違います。大人は真剣にやっていても所詮は趣味です。遊びです。だからインストラクターもいかに生徒が楽しく続けていけるかを常に考えて導いていくことが大事になります。

 しかしジュニアは違います。将来プロになり、もしかしたら一流になるかも知れないダイヤの原石です。だからきちんと基本から叩き込まなければなりませんし、変な癖をつけてもいけません。真っ直ぐに大きく高く伸びるように育てることが必要です。親も真剣です。しかし、やりすぎて嫌いにさせてはいけません。責任は重い代わりに、将来への楽しみも大きいことでしょう。

 大人でも昔やっていて、時間に余裕ができたからまた始めてみたという人と、全く初心者とでは全然違います。経験者は基本ができていて教えやすい反面、癖がついてしまっているので矯正するには時間がかかるし、本当に矯正しなければならない癖なのかどうかも見極めなくてなりません。あまりジュニア相手のように厳格にやるとなまじ経験者だけに反発を買いかねません。しかもインストラクターの方が大抵の場合ずっと年下ですから余計にやりにくくなります。

 逆に初心者の場合は最初は素直に言うことを聞きますが、大人になるとセンスのあるなしや練習環境などで進歩のスピードにかなり差が出ます。ところが生徒は他の生徒と比較して自分が上達しないのは教え方が悪いのではないかと疑い、他のスクールに変わろうかなどと考えます。このあたりは上手にコントロールして満足感を与えてやらないといけません。

 僕はスクールでは教える側ではなく教わる側ですが、これはコインの裏表の関係ですから、長年教わっていればいろいろと教える側のポイントも見えてきます。一番大事なのは「人間力」で、いかに生徒と良好な関係を築けるか、信頼関係を結べるかにかかっています。そしてもうひとつ大事なのは圧倒的な技術を見せつけることです。教わる側からしたら下手な人に教わりたいとは思いません。自分より圧倒的に上だと思えば言うことが少々理不尽でも全面的に受け入れますが、技量に不信感を抱けば途端に言うことを聞く態度ではなくなります。

 人間力と技術を身につけないと、どうしても生徒に言うことを聞かせるには上から高圧的な態度で臨むか、逆にヘラヘラと迎合することになりますが、それでは生徒の技量は向上しません。学校ならそれでも生徒は逃げようがないから良いかも知れませんが、スクールではさっさと生徒が離れていってしまいます。まあ生徒が逃げられないからこそ、学校の先生の方が責任重大で大変なんですけどね。


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善戦で満足する段階ではない

2013-06-21 00:34:40 | サッカー
 コンフェデ杯のイタリア戦、3対4の逆転負け。この試合については、もちろんいろいろに語られています。評価が分かれています。基本的には良い試合をした、それは間違いありません。日本はイタリアよりボールを支配し、常に攻勢でした。試合内容は互角以上です。でもせっかく勝てる試合を落とした、その勝負弱さもまた事実です。

 評価が分かれるのはコンフェデ杯はW杯の前哨戦なんだから、勝ち負けよりも内容が大事だという立場を取るか、代表の試合はまず勝つことが優先だという立場を取るかです。もちろん内容があって勝つのが一番なのですが、少なくとも内容がなく完敗したブラジル戦に比べれば、イタリア戦はずっとマシでした。

 ブラジル戦はひどいものでした。もちろん日本はW杯最終予選からすぐにブラジルに移動してコンディションが悪かったことは確かです。相手は開催国でありその初戦なんだからモチベーションが高いのもわかりきっています。だから、それこそブラジル戦は勝ち負けよりも内容が大事だと思ったのですが、残念ながら内容が伴いませんでした。

 そのブラジル戦から立て直して、イタリア戦であれだけのパフォーマンスを示すことができたということ、僕はこれを一番に評価したいと思います。日本はそれだけの力を身につけたのだと証明しました。まだイタリアに勝ちきるだけの力ではありません。しかし、それは経験と自信の不足という問題かも知れません。もうちょっとのところまではきているのだと思います。

 ただその「もうちょっと」を埋めるためには、今回の試合を「良い試合だった」と総括していたらダメでしょう。経験と自信を持つためには勝つことしかないのですから。もう相手がどんな強豪国であれ、善戦で満足する段階は通りすぎたのです。そういうレベルに日本が到達した、それが今回のイタリア戦でわかったことです。1年後の本番では、いよいよ日本も世界の強豪国のひとつに数えられることでしょう。楽しみです。


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