WBCの余熱がある中、プロ野球が開幕しました。声出し応援も可能になってコロナ以前のプロ野球が帰ってきたという印象です。中日は巨人と東京ドームで開幕戦を迎えました。先発は小笠原。あの世界一の侍ジャパンに唯一黒星をつけて世界一強いチームとネタにされた中日のエースのひとりです。今年の中日には小笠原の他にも大野、柳、高橋宏、涌井とエースだらけですが、その中で開幕投手になっただけに気合十分の投球でした。
ただいくら小笠原が頑張っても味方打線が今年もなかなか点を取ってくれません。辛うじて2点をリードしたものの、中田翔にソロホームランを浴び1点差。さらに8回も志願の続投をしたものの中田翔にタイムリーを打たれて逆転されてしまい無念の降板となりました。8回も小笠原が投げたのは本来8回を投げるはずだったロドリゲスの亡命騒動のせい。それが最悪の形で影響されてしまいました。
しかし小笠原の涙の降板でチームが奮起をしました。代わった勝野が1球で坂本を打ち取った後の9回表の攻撃で何と一気に4点を奪い逆転をしました。チャンスに弱い高橋周平がまさかのタイムリーを放ったのが、今年の中日打線は変わったのかも、と感じさせました。そして9回裏は亡命せずにちゃんと来日したマルティネスが完璧に巨人打線を封じ込めて勝利。勝野はセ・リーグ初の開幕戦1球勝利投手となりました。
今日の中日の逆転勝利にはWBCの影響がありました。ロドリゲスが亡命したのもWBCのせいですが、巨人が9回に大勢を投げさせなかったのもコンディションが整っていなかったからです。逆転されたのも逆転できたのもWBCのせいでした。他の球団の選手も多かれ少なかれ開幕戦の選手起用にWBCの影響が感じられました。強いチームほど多くの主力選手を代表に送っているだけに、調整がうまくいかないと今年は昨年にもまして混戦になりそうです。