幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

テニスも音楽も脳内トレーニング

2018-10-31 23:39:24 | 音楽
 僕も社会人ですから、いかに好きでも趣味ばかりやっているわけにはいきません。趣味に使える時間なんて会社で縛られている時間に比べたらそりゃもうわずかなものです。テニスには最大限使っても週に10時間がせいぜいで、それでもよくやっているなぁと我ながら感心するほどです。仕事もあり家庭もあり、それ以外の付き合いもあれば難しいのは当然です。

 テニスができない時は、なるべく「脳内トレーニング」に励んでいます。サービスのフォームを頭の中で繰り返しイメージしてみたり、サービスからの配球をシミュレーションしたり、そういうイメージトレーニングをすることで、実際にテニスした時にプレーできるようになります。あくまでも体を動かせない時の補完的なトレーニングではありますが、有効な方法だとは思います。

 テニスと同様にサックスやピアノに使える時間も限られています。というか、テニス以上に少ない時間しか練習できません。ピアノは電子ピアノを使えば音を出さずに練習できるので毎日夜に30分程度の練習はできますが、サックスとなると休日の昼間に少し音を出すくらいで、とても夜帰宅してからの練習なんてことは無理です。

 となると、ますます脳内でのイメージトレーニングが大事になります。楽譜を読みながら、またお手本の音源を聴きながら、実際にどうやって吹くかのトレーニングを繰り返しています。むしろ、これをしないで演奏できるようにはなりません。音楽は表現ですから、どんな表現にするのか、そしていかに表現するのかをイメージしていくことが必要です。

 サックスの発表会が近づいていますが、練習できる時間は限られているので、とにかく頭の中で繰り返しトレーニング中です。特に入浴中は集中しやすいので最高の練習場所になっています。最近は気温も下がってきてお風呂もゆっくり気持ちよく長湯できるようになりましたし。
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裁判員になりたいかぁ!?

2018-10-30 22:42:46 | 時事
 昨年の今頃に裁判所から2018年の裁判員の候補者に登録されました、という封筒が届きました。「え?」と思いました。裁判員制度が始まって以来、周りに誰も裁判員になった人がいなかったので、まさか自分にそんなお知らせが来るとは全く予想もしていませんでした。

 しかし、それから1年近く、何の音沙汰もなかったのですっかり忘れていたところに、裁判員選任のために候補者として地裁に来てくれというお知らせがやってきたのです。またまたびっくりです。そして候補者になっていることはSNSで公表してはいけないけれど、家族や会社の人など周囲には言ってもいいということでした。

 もちろん会社を結構長期にわたって休まなければならないので、すぐに相談して休暇中の仕事のフォローをしてもらうようにお願いをしました。僕としてはここがクリアになった段階でやる気満々です。滅多にできない貴重な経験ですし、それに日当もコンビニのバイト代くらいは出るので、そこそこのお小遣いにもなります。会社を休んで小遣い稼ぎなんて、こんな時じゃなければ無理ですから。

 そして今日、地裁に行って選任のための抽選に臨みました。福引のようにガラガラなのか、ドラフト会議ばりに箱から当たりくじを引くのか、それともスクラッチなのか?くじ運は昔から強い方なので、与田監督ばりに当たりを引いてやるぞと思っていたら、なんとパソコンによる抽選だそうです。つまり裁判所が勝手に抽選をして発表を聞かされるだけ。うーん、だったら集まらなくてもよくね?それにオープンじゃないし。本当に厳正な抽選だと言えるのか?

 集まった人数からすると倍率は4倍弱といったところでしょうか?自分の手でくじを引くなら当てることもできますが、パソコンで抽選となると急に当たる気がしなくなりました。案の定、裁判員にも補充裁判員にも当たらず、あえなくお帰りくださいコースに。残念です。

 せっかく平日に集まってくれた人たちのために30分間ほどの法廷見学コースがオプションで用意されていました。くじで外れた人の8割くらいが参加しました。係員の人によればこの参加率は珍しいとかで、誰も参加しないこともあるんだそうです。どうも僕が悔しくていの一番に見学コースに並んだのがどうやら引き金になったみたいで、まるでサクラのようになってしまいました。

 法廷の傍聴席に最初にみんな座って、広報担当の女性が「裁判員をやってみたかった方?」と聞いたら、手を上げたのは僕ともう1人くらい。「じゃあできたらやりたくなかった方は?」と聞いたら、ぞろぞろと大半の人が手を上げました。あ、そうなんだ、みんなやりたくなかったんだ、じゃあ当選した人も大半はやりたくない人じゃん、代わってあげるのに。

 まあやりたい人ばかりが裁判員になったら、それはそれで判決に偏りが出そうな気がしますから、無作為に抽選ということなのでしょうが、本当にちゃんと公平に抽選したのか、あのやり方ではどうも納得できません。
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こよみ6ヶ月5.1kg

2018-10-29 23:43:26 | ペット
 我が家の豆柴こよみも今日で生後半年になりました。1ヵ月ごとに計っている体重は5.1kg。先月より800gの増加。すくすくと育ってきていましたが、少しずつ体重の伸びが鈍化してきたというところです。豆柴だから、そろそろこのあたりで成長を止めてくれないと、ただの柴犬になってしまいます。

 散歩デビューから40日ほど経ちましたが、もうすっかり散歩大好きです。最近では長いと1時間くらいは平気で散歩しています。アップダウンの多い霊園の中を歩いているので、付き合っているこちらが先にバテるほどです。

 時々散歩中に他の犬に出会います。向こうは警戒したり、中には吼えてきたりする犬もいますが、こよみは平気な顔で近づいていって、くんくんぺろぺろしています。かなりフレンドリーというか、鈍感というか。すぐに逃げ出したり吼えたり攻撃的になったりするよりはずっとマシですが、大抵は自分より大きな犬なのに「みんな友達」という感じです。きっと痛い目に遭ったことがないからでしょう。善意に囲まれて生きてきていますから。

 まだ子どもなので、落ち着きはないですが、噛んだり吼えたりしないので飼いやすい方なのかなと思います。賢い感じはしませんが、バカな子ほど可愛いという言葉は犬にも当てはまるのでしょうか。
 
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100歳テニス

2018-10-28 22:25:55 | テニス
 テニスの草トーナメントはいろいろありますが「100歳テニス」という、年齢制限された大会があります。ネットで検索すると全国でいろいろな団体が主催していて大小あるようですが、要はダブルスペアの合計年齢が100歳以上にしか参加資格がないテニス大会です。

 若い頃にそういう大会があると聞いた時には当然他人事でした。ただ自分ももし年を取ってもテニスを続けていたら出てみたいとは思いました。というのも、遊びでしかテニスをやっていなかったので、30代になってもジュニアや部活出身者にはなかなか勝てません。だったら100歳テニスに出る頃まで頑張っていれば何とかなるかもと考えたからです。

 そんな僕も気づけば50代後半。今年、年下のテニス仲間が100歳テニスに参加した話を聞き「もうそういう年齢なのか」と今さらながらに驚きました。ただその大会はプロの選手も参加していたりして、かなりレベルが高いようなので、ちょっとどうしたものかなぁと思っていた矢先、岐阜の某テニスクラブで手作り感あふれる気楽な100歳テニス大会が毎年開催されていることを知りエントリーしてみました。

 その大会はミックスダブルスペアなら100歳、男子ダブルスペアは130歳、女子ダブルスペアは70歳以上で参加できることになっています。もちろん僕はミックスで参加です。2人合計で101歳とギリギリ年齢クリア。これならおじいちゃんおばあちゃん相手に勝てると踏んだのですが、いざ会場に行ってみると20組の中に数組、一般大会にいつも出ているようなミックスペアが混じっています。彼らも年齢はギリギリ100歳くらいのはずです。

 大会はそういう「若手」のミックスペアが順当に勝ちあがり、本来の主役であるはずのご年配層のペアはみなボコボコにやられています。しかし、参加して思いました。大事なことは勝ち負けじゃありません。僕たちのペアは2位トーナメントで優勝したのですが、その決勝戦で対戦したペアは合計130歳だそうです。70代前半の男性と50代後半の女性のペアでしたが、70代男性のお元気なこと。

 まだサーブも速いし、ストロークもしっかり打ってきます。実に年季の入ったテニスで堂々としたプレーでした。残念ながら足の遅さだけはカバーしきれていませんでしたが、下手に年寄り扱いしたら怒られそうなくらい気力も充実しています。僕たちとの決勝戦も含めて1日で5試合、それも競り合いの長い試合をこなしてきているタフネスぶりも驚嘆すべきものです。

 改めて還暦が近い年齢になったからと言って、老け込んでいる場合ではないと反省しました。刺激をもらったので今後も機会があれば100歳テニスに出てみようかと思います。ただもし70歳になったら、どうせなら30歳の女性と組んで出たいですけどね。誰か敬老精神で組んでくれたらいいけど。

 

 
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資格と経験と実績

2018-10-27 23:02:21 | 広告
 資格マニアのように多種多様な資格を取っている人がいます。それ自体は間違っているわけでもないし役に立たないとも思いません。なぜなら資格を取るためにはお金を払うだけではなく自ら勉強をする必要があるからで、その勉強自体は自分にとってプラスになることがほとんどだからです。

 僕も大昔には宅建の勉強をしたことがあります。結局実際に試験を受けるまでには至りませんでしたが、不動産広告や住宅メーカーの広告を作る時には、この時に勉強した知識が役に立ちました。またつい2年くらい前にはWEB解析士の初級の資格も取りました。その分野の基本的な知識を身につけていく上では、こうした資格取得のための勉強は基礎をきちんと学べてとても有用です。

 ただ「食べていく」「専門家として仕事をもらう」ためには資格だけでは足りません。大事なのは実務における経験です。これはどの分野でも恐らく同じで、資格を取るというのは入口に立っただけ、スタートラインについただけで、まだプロとして認められたとは言えません。経験を重ね、さらに実績を上げて周囲に認められてようやく本当の意味でのプロなのです。

 僕が長年携わっていたコピーライターという仕事は資格自体ありません。本人が今日から「コピーライターです」と名乗ればコピーライターです。1980年代の「コピーライターブーム」(そんな時代もあったんです)には、そんなレベルの若者がたくさんいました。そして、そんないい加減な若者にも何か仕事が来たりしたのがあの時代の特有なところで、それだけ広告の仕事が潤っていて人手不足だったということでしょう。

 素人であっても仕事をさせて経験を積ませれば、それなりに恰好がついてくるものです。実際僕も同じようなもので、新入社員なんて素人同然なのに会社の名前でクライアントから仕事を依頼され、生意気な口を叩きながら、実際には周りの人たちに教えられ支えられて仕事を覚えていきました。経験を積んで、いくつかの小さな広告賞なども取ると、信頼して任せてくれるクライアントも増えていきます。実績というのは長年かけて築くものです。

 先に書いたように学校に通って資格を取ることを全く否定するものではありませんが、そこはあくまでもスタートラインであり、そこから先に積み上げていく地道な道のりが必要です。そう言えばコピーライターにも養成講座というものがあり、僕も何年間か講師をしたことがありました。当時教えた素人同然の若者たちの中には、いつの間にか僕のようなへっぽこコピーライターを超えていくような人が何人もいました。そう考えるとまずはスタートラインに立つことが何より大事だと思います。
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根尾に相応しい背番号は?

2018-10-26 23:19:19 | 野球
 中日が昨日のドラフトで根尾を指名できたのは中日ファンにとっては本当に久しぶりの明るいニュースでした。過去に福留、川上、立浪、牛島、谷沢、星野など「大物ルーキー」はいましたが、ドラフト時に人気実力ともに注目度抜群のナンバー1ルーキーを中日が指名できたのはドラフト制度開始以降初めてのことかも知れません。

 少々気が早いですが、根尾の背番号がどれになるのか考えてみました。まず「2」があります。今季で引退した荒木がつけていた番号です。内野手の後継者として考えた時にこれほど最適な番号もありません。かつては田尾が背負っていましたから安打製造機のイメージもありますし、その前にはショートの大先輩一枝もつけていました。空き番号から選ぶなら最有力候補です。

 また森野がつけていた「7」も今は空いています。主力選手の背番号としてはこれもまた相応しい番号です。それに中日の「7」と言えば宇野です。長年ショートを守りホームランをかっ飛ばしていた強打者。愛嬌もあって人気者でした。根尾とはタイプが違いますが、明るいイメージがあるので、職人気質の「2」よりもラッキー7の方が良いかも知れません。

 空く番号と言えば「13」もあります。もちろん岩瀬の背番号です。根尾が投手と野手の二刀流を目指すなら「13」も悪くありません。西洋的には不吉な番号ですが、それゆえに「強さ」も表しているとも考えられますし、何よりレジェンド岩瀬の後ですから偉大な番号です。個人的には岩瀬の功績を称えて「13」は永久欠番にしても良いのではないかと思いますが、中日は高木守も立浪も山本昌も永久欠番にはしなかったので、多分そういう考えはないみたいですし。

 空いていないけど譲ってもらうとすれば何と言っても「1」があります。高木守以降、藤王、近藤、種田、福留、堂上直と継承してきた背番号ですが、今は友永がつけています。友永はここまで全く期待外れの成績だけに、根尾につけさせることにどこからも異論は出ないことでしょう。中日の顔となる選手がつけるべき番号なので、ぜひ根尾が新しい中日の「1」として活躍してもらいたいものです。

 また阿部の「5」も以前は和田、昔は仁村、さらに前には大島康がつけていた良い番号です。石川の「9」も以前は井上や中尾がつけていました。どちらも今つけている選手にとっては重すぎるので根尾がつけても良いとは思います。また空き番号なら「20」もありますが、杉下、権藤、星野、小松と歴代エースが背負ってきた特別な番号なので、根尾が投手をやるのでなければさすがに相応しくありません。やっぱりこうしてみると根尾には「1」か「2」が相応しいでしょう。
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高校生が主役のドラフト

2018-10-25 22:42:54 | 野球
 大阪桐蔭・根尾に4球団、報徳学園・小園に4球団、大阪桐蔭・藤原に3球団。高校生野手に1位指名がここまで集中するとは思いませんでした。今年のドラフトは高校生が豊作だったとは言え、ちょっと偏りすぎたのではないでしょうか?人気の高校生に集中することが予想できたのですから、即戦力が欲しい球団は大学生や社会人を単独1位指名狙いにいくかと思いきや、みんな果敢に「くじ引き上等」でした。

 そんな中、大学ナンバー1の日体大・松本を確実に獲った西武は冷静でした。強力打線に比してリーグで防御率最低の弱体投手陣の強化は必須です。エース候補の松本を獲ることで菊池雄星が抜ける穴も埋めたいということでしょう。

 くじで当たった中日、広島、ロッテは文句なしですが、外れた各球団はかなり明暗を分けました。これが競合する選手を指名する怖さです。藤原を外した楽天は外れ1位で立命大・辰巳を指名しました。地元の金足農・吉田にいくかと思ったのに、人気と将来性よりも即戦力の確保を優先したところ、なんと辰巳が4球団で競合。これを外したら最悪の選択となるところでしたが、辛うじて当たりをひいて面目を保ちました。

 外れ1位で吉田にいったのは根尾を外した日本ハムだけでした。単独になったのはラッキーな結果だったでしょう。相変わらず人気者を確保する強運をこの球団は持っています。ただ第2のダルビッシュや大谷になれば良いですが、第2の斎藤にはならないように育ててほしいものです。日本ハムは吉田の他にも花咲徳栄・野村、横浜・万波、大阪桐蔭・柿木と注目の高校生をごっそり浚っていきました。数年後が楽しみです。

 小園を外したものの東洋大・上茶谷を外れ1位で獲得できたDeNAも十分です。打線は強力ですから先発投手陣に上茶谷が加わってくれたら、ますますラミレス監督も来季が楽しみでしょう。同じ東洋大の甲斐野はソフトバングが外れ1位、梅津は中日が2位指名と、この150kmトリオはやはりプロから高評価を受けているようです。

 外れ1位も抽選で外してしまった巨人、ソフトバンク、ヤクルト、阪神は失敗ドラフトです。失敗をカバーするかのように、巨人は育成を含めて10人、ソフトバンクは11人、ヤクルトは10人の大量指名をしました。阪神だけは育成を含めて7人でしたが、育成する力がない球団だけに、大阪ガス・近本に加えてホンダの木浪、斉藤という即戦力を獲れたので安心したのでしょうか。

 さて、中日は与田新監督が根尾を引き当てるという良い初仕事をしました。地元岐阜出身だけに是非とも欲しい選手でした。京田とショートで競わせるのか、セカンドにして開幕からレギュラーで起用するのか?どちらにしてもかつての高木守道、立浪のように高卒ルーキーで今後20年間、チームの柱として活躍し「ミスタードラゴンズ」と呼ばれる選手になってくれることを期待しています。
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巨人軍はいつまで「永遠」のつもりなのか?

2018-10-24 23:17:36 | 野球
 巨人の監督に原が就任したことを受けて、長嶋茂雄が「ジャイアンツは、永遠でなければならない」というコメントを出しました。長嶋の引退の時の「わが巨人軍は永久(註:永遠ではない)に不滅です」という名言があっての上でのコメントなので、長嶋自身がそういうことを言うのは良いでしょう。ただ本当に巨人がずっと永遠であらねばならないという「覚悟」は構いませんが、現状認識としては無理というか、間違っていると考えるべきでしょう。

 巨人が「永遠に常勝」だったのは大昔の話です。V9巨人を実現したのは長嶋と王というスーパースターを中心に、ドラフト制度導入以前の選手たちが主力として活躍したからです。ドラフト制度以降に入団した選手たちが主力となってからは、トレードや外国人、さらにはFA、逆指名ドラフトなどの「巨人を勝たせる制度改革」を利用して何とか有力な選手をかき集めてきて、「常勝」とまではいかないものの「そこそこ」勝つことができました。

 そうやって巨人が有力な選手を集めることができたのは、「巨人」というブランド力と他を圧する豊富な資金があってこそ。しかし、今では有力な選手は「巨人」よりもアメリカに行きたがるようになりました。昔なら巨人に集められたスーパースターたちは、みな海を渡ってしまいます。ブランド力も資金力も巨人はメジャーリーグに太刀打ちできなくなってしまいました。ソフトバンク以外の球団にはまだ資金力で優っているものの、巨人は他の球団と比べて選手を集める力では昔ほどの大きな差はないのです。

 有力選手が集められない以上、自前で育てるしかありません。しかし出来上がった選手を集めることに胡坐をかいて育成を怠ってきたために、巨人に入った選手がなかなか育ってきません。日ハムに移籍した大田が好例ですが、他球団でなら活躍できる素材を育てられずに腐らせている可能性が大です。ソフトバンクや日ハム、西武、広島のように若い選手の育成が上手な球団の方が、今ではペナントレースで上位になる時代なのです。

 原に監督が代わったところで、すぐに選手が育つわけではないでしょう。これまでの原の監督としての実績も豊富な戦力を率いてのものでした。むしろ今季岡本を4番として成長させた高橋の方が原よりももしかしたら育成という意味では良かったかも知れません。きっと巨人は外国人やFAでまた戦力を補強しようとすることでしょうが、結局それはまた若手のチャンスを潰してしまうことになります。

 もっとも育てられない上に補強もしない中日というチームを近くで見ていると、なりふり構わず補強する巨人の方がまだマシかもとは思います。ビシエドとアルモンテを来季巨人に持っていかれないことを願っていますが、「マネーゲームはしない」と中日のフロントは明言していますし、はてさてどうなることやら。
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ここまでの『獣になれない私たち』

2018-10-23 22:43:38 | テレビ・芸能
 今クールで圧倒的に期待のドラマが『獣になれない私たち』でした。なにより脚本が野木亜希子。『重版出来』『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』と立て続けに素晴らしい傑作ドラマを書いて、僕の中では三谷、クドカン並み、もしくはそれ以上の期待感がある脚本家です。そしてキャスティングの素晴らしさ。主役のガッキーに加えて、松田龍平、田中圭、黒木華、菊地凜子。これだけ個性的で実力もある若手中堅の役者を揃えたらもう傑作間違いなしだろうと思っていました。

 ところがなんということでしょう。想像以上にモタモタとした、そしてイライラさせるドラマだったのです。「逃げ恥」のドキドキもなければ、「重版出来」の疾走感もなく、「アンナチュラル」の深みも感じられません。もちろん面白いところもあるのですが、それを上回る不快感が見る方の心を覆ってしまいます。

 とにかくガッキー演じる晶が「重い」のです。せっかく美人で仕事もでき気配りもできる完璧な女性なのに、周りからそういう扱いも受けずに、ただただ虐げられていて疲れ切っています。それをリアルな演出で延々見せられていると、こちらまでどんよりと暗い気持ちになってきてしまうのです。

 ネットでの評判もかなり悪く、1話目もしくは2話目で脱落したという声がたくさんありました。恐らく期待が大きかっただけに余計に反動でがっかりしたという人が多いのでしょう。「可愛いガッキー」を見たいだけという人もいますが、それならそれでもっと弾けて明るいガッキーの方が良いですし。とにかくガッキーの笑顔が少なすぎます。

 もちろん野木脚本ですから、どこかのタイミングで「ガッキーの反撃」が始まるのではないかと期待はしています。現段階では「種まき」に過ぎず、これから徐々に話が転がり始めて、パズルが合わさるように伏線が回収されるのではないかと期待はしています。ただ明快な勧善懲悪ドラマの『下町ロケット』ではないので、もしかしたらまだまだ暗いパートがずっと続くかも知れず、そうなると視聴者がどんどん離れていく恐れが十分あります。

 まとめてDVDで見たら「傑作」になる可能性もまだ感じられはしますが、それまでに視聴率が下がり切って打ち切りになってしまわないことを今は願うのみです。
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四つん這いで繋ぐタスキ

2018-10-22 23:05:18 | スポーツ
 なかなかに衝撃的な映像でした。四つん這いになりながら道路を這って進む女子ランナー。両ひざから出血しているにも関わらず、タスキをつなぐ中継点まで250メートルもの距離を進みます。もちろん後続のランナーにはどんどん抜かれていくし、中継点で待つ次のランナーも泣いています。残酷ショーでしょうか。

 まだ序盤の2区でレース中に転倒した岩谷産業の飯田選手は、右足を骨折したにも関わらずレースを中断せずに、四つん這いで中継点を目指して進みました。これが残り10メートル地点ならわかりますが、250メートルです。選手生命にも関わるわけですから、当然止めるべきところなのに、なぜか延々と残酷ショーを続けさせた運営は何を考えているのでしょうか。報道によれば岩谷産業の監督はすぐにリタイアするように連絡をしたのに、その連絡が届かなかったということですが、本当でしょうか。普通に考えればあの状況なら現場のスタッフがすぐに監督の意向を確認するでしょう。それとも携帯電話も持たずに走って連絡するというオペレーションなのでしょうか?

 昨日のレースは福岡で開催された「プリンセス駅伝」(全日本実業団女子駅伝予選会)。上位14チームまでに入れば「クィーンズ駅伝」(全日本実業団女子駅伝)に出場できるという正式名称通りの予選会なのですが、そんな予選レースを全国中継するほどいま日本の駅伝ブームは高まっているわけです。実業団チームとしては、この大会のために日頃練習を積み重ねているわけですから、文字通り這ってでも勝ちたいという思いはわかります。とは言え、運営側は冷静に物事を判断しなければならないわけで、仮に監督からの連絡がなくたって、あの状況は審判長の権限で選手を止めるべきでした。

 さらに3区でもトップを快走していた三井住友海上の岡本選手が途中で脱水症状を起こして蛇行しコースを逆走するなど危ない状況だったにも関わらず、これもすぐには止めずに走らせていました。彼女が折り返しのコーンを正しく回れなかったのでまた戻るように指示するなど、命の危険よりもレースの成立を優先させるという指示には呆れました。一度ならずも二度までもとなると、大会運営側の不手際が責められるのも仕方ないでしょう。

 夏の甲子園でもそうですが、こうした健康に関わるような悲愴なスポーツ選手の姿を「美談」として売り物にするマスコミも、またそれを見て楽しみにしている観客にも同じように罪があります。きちんと批判すべきは批判して防げる事故を極力防ぐことが何より優先されるべきです。
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