この10月から郵便料金が値上げされています。ハガキもこれまで63円だったのが85円へと大幅に値上げされました。63円から70円くらいになるのなら理解もできますが、さすがに驚くほどのアップ率で、つくづく小泉郵政改革は間違いだったなと感じさせます。それほど郵便局のサービス低下は著しいものがあります。現場で働いている人は良い人が多いし、嫌な思いをしたわけではありませんが、日本の郵政事業はどんどん壊れていっているとしか思えません。
それはともかくとして、いよいよ近づいてきた高校の同窓会に向けて出欠確認のハガキが我が家にどんどん届いています。9月中なら63円だからそれまでに送ってねと繰り返し告知していたにも関わらず、10月になってから届くなんてみんな切手代がもったいないじゃないかと思って見たら、なんと63円でちゃんと届いていました。消印が「9月30日」。今日届いたハガキはギリギリで駆け込みセーフだったようです。明日以降に届くハガキがどうなのかはわかりませんが。
郵便料金の負担が大きくなると、同窓会の案内を郵便で送るのはいかがなものかという議論が再燃します。実は20年前にも同じ議論が幹事の間であって、その時は案内ハガキをやめてメールのみで連絡をしてみました。すると参加人数がかなり減ってしまい、案内がこなかったという苦情がたくさんありました。まだ当時はこちらが思っていたほどにはメールの利用率が高くなかったわけで、その次からは昔ながらのハガキ中心の案内に戻しました。
しかし20年前と今とではデジタル化の進展具合が天と地ほどに違います。メールの利用率もほぼ100%に近いでしょう。今回もハガキで展開しながらも、実際のコミュニケーションはメールが中心で、ハガキは念押しのような役割です。ただ念押しのツールにしては費用負担が大きくて手間もかかります。そこへこの値上げですから、いよいよ郵便の時代は終わったとダメ押しをされた気分です。明治初期にいち早く郵便事業を立ち上げて日本の近代化を進めた前島密が草葉の陰で泣いています。