幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

バイデンは撤退するか

2024-07-12 23:46:59 | 政治
 今年は世界各国で選挙の年、政権交代の年と言われています。すでにイギリスでは首相が労働党のスターマーに代わりました。フランスでは左派連合が極右政党「国民連合」を抑えました。そして何より日本に与える影響が大きいアメリカ大統領選ではトランプが有利に選挙戦を進めています。討論会でバイデン大統領が言葉に詰まったりして失態を晒したことで、たださえ高齢批判が高いのに拍車をかけた形になりました。民主党支持者からも公然とバイデンに大統領選からの撤退を求める声が上がっています。

 バイデンは今のところ撤退する意思はないようですが、このままトランプと対決しても勝ち目は無さそうです。またバイデンに輪をかけて副大統領のハリスも人気がないらしく、民主党としてはトランプに勝つのは困難な状況にあるようです。どうせ負けるなら思い切って「若い」「女性」「黒人」の候補者を出してトランプの「次」に備えた方が良いように思いますが、現職大統領が辞める意思を示さない限りそれも叶いません。

 そんな中、本人さえ出馬する意思を示せばトランプに勝てそうと言われているのがオバマ元大統領夫人のミシェル・オバマです。世論調査ではトランプ対オバマならオバマ圧勝という結果が出ているそうです。ただバイデンが辞める気がない上に、オバマは出る気がないというのですから、いくら数字の話をしたところで机上の空論に過ぎません。「もしトラ」がかなり現実味を帯びてきています。

 翻って日本ではいよいよ岸田下ろしが本格化しそうな感じです。支持率は低迷を極めています。東京都知事選に隠れていましたが、同日に行われた都議補選では2勝6敗と自民党は惨敗しています。個人の人気投票になる知事選よりも、政党の戦いである都議選の方が総選挙の参考になりますから、岸田首相以外の自民党の人たちも焦っていることでしょう。ただ「聞く力」よりも「鈍感力」が優っている岸田は、自ら首相の座を降りるつもりは毛頭ないようです。バイデン以下の支持率なのに居座れる神経の太さだけは常人ではありません。

 かと言って、若くて見た目が良いだけの人物を選挙の顔に据えられて、裏で長老が糸で操るようなのも決して良いわけではありませんが、きっとそういうイメージの良さだけでみんな投票しちゃうから困ります。小泉進次郎の話ではありません。小林鷹之の話です。誰それ?と思っているうちに、そろそろ表舞台に出てきそうです(と言ってもすでに閣僚経験済みですが)。小林が総裁候補として出てきたら、シンジローがどう対抗していくのか、少し興味はあります。
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選挙が終わって石丸叩き

2024-07-09 11:59:55 | 政治
 東京都知事選で蓮舫を抜いて2位に入った石丸伸二。彼が安芸高田市長としてどんなことをしてきたか、どういう人物なのかは、少し調べればすぐにわかったはずですし、実際僕は選挙期間中に調べて「これは酷い」と思っていました。しかしそういう情報は選挙期間中はほとんどメディアに出てきません。その結果、具体的な政策も一切語らずに「若さ」と「勢い」というイメージだけで石丸は2位に食い込み世間を驚かせました。しかし開票後の選挙特番での石丸のいかにも彼らしい対応や「石丸構文」で一斉に「石丸叩き」が始まりました。

 そもそも石丸は泡沫候補に過ぎませんでしたが、メディアは50人以上も立候補者がいるので、小池と蓮舫の2人だけ取り上げるのはさすがに偏り過ぎだと考えたのか、石丸と田母神も無理矢理くっつけて4人を有力候補として取り上げていました。まずこれが石丸躍進のきっかけになったと思います。小池、蓮舫、田母神はいかにも「古い」イメージです。石丸だけが若くてなおかつ話にも勢いがありましたから、俄然注目を浴びて有利な立場になりました。有権者はこの4択だと思わされたのですから、特に若い世代が石丸を選ぶのは自然の流れです。

 石丸はさらにSNSを使って若い世代への人気取りに奔走しました。演説では具体的なことは喋らずに短いトークに終始したのも、倍速視聴をする若い世代に合わせたのでしょう。そしてSNSは自分の趣味嗜好に近い意見を集めてきます。SNSが分断を呼ぶのは同じ意見ばかりが届き、対立するような意見が見えなくなるからです。石丸のことをXなどで投稿すれば、自然と石丸支持者の声がタイムラインに流れてきます。そうやって加速度的に石丸支持者が膨らんでいきました。少しだけ政治に関心を持った若い世代は、石丸こそが自分たちの意見の代弁者だと考えたのでしょう。そこに石丸のヤバさは伝わりませんでした。実は若い世代が一番嫌う上から目線のパワハラ、独裁者気質なのに。

 石丸は2位になって注目を集めましたが、同時に選挙特番でそのヤバさも一気に披露してしまいました。もう少し賢いかと思っていましたが、賢かったのは今回の石丸の選挙を仕切った裏方たちで、彼らはプロの選挙屋でした。恐らく蓮舫を潰すためだけに石丸を利用したのだろうと推測しています。小池が勝ったことで石丸はもう用済みですし、中身がバレてしまったので政治家としては恐らくこの先は厳しいでしょう。今後はひろゆきやホリエモンの路線でいくか、もしくは金子恵美や杉村太蔵のようなコメンテーターとしてテレビに出る可能性が高いです。とは言え、あまりテレビ向きにも思えないので、最後はYouTubeが居場所になるのではないかと予想しています。ただ「悪名は無名に勝る」ので、もしかしたら化ける可能性も否定はできません。

 

 
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蓮舫の大失速

2024-07-07 23:29:40 | 政治
 東京都知事選は小池百合子が圧勝して3期目に。対して蓮舫はなんと石丸伸二にも及ばず3位に。3期目と3位とでは雲泥の差です。小池百合子と蓮舫の2人の有名女性政治家が大きく明暗を分ける形になりました。もっともこの結果は開票直前どころか選挙戦中盤から予想できていました。それほど小池の選挙戦は巧みだったし、蓮舫は稚拙だっと思います。

 そもそも首長選で現職に勝つのは至難の業です。都知事選も現職が負けたことはありません。今回蓮舫は自民党の裏金問題を追い風にして「反自民」で小池に挑んだわけですが、国政選挙ではない首長選、しかも小池は自民党ではなく都民ファーストの党首です。自民党批判はあまり効果がないだろうと多くの人が思った通りの結果でした。しかも無党派層に支持を広げるために立憲民主党から離れ、共産党の推薦も断って臨んだにも関わらず、野田佳彦や志位和夫が応援弁士を務めていたら意味がありません。逆に「公務優先」を掲げて候補者の討論会も避け続けた小池の戦略がズバリと当たった形になりました。

 そして蓮舫を追い越した石丸の選挙戦略はもっと巧みでした。安芸高田市長時代に議会と揉めて地元から追い出されたことなど関係なく、その政治姿勢がゴリゴリ改憲派で安倍寄りの右派であることもあまり関係なく、とにかくネットで「新しい風」を吹かせることに専念していました。自民も嫌いだけど立憲や共産もイヤという多数を占める無党派層に対して、自民でも立憲でもない、既成政党とは違う立場であることを強調する作戦が見事に当たったと思います。

 石丸は次の国政選挙で自民や維新から立候補を誘われることでしょうが、既成政党から出馬したら今回の人気が維持できるかどうかは微妙だと思いますし、組織に入ってしまったら単なる数合わせの一人になってしまうことでしょう。まあ本人が会見で「広島1区(岸田首相の地元)から出ようかな」と冗談半分に言っていましたから、それも面白いと思います。勝てないでしょうけど、そういう手法じゃないと浮かび上がってこないタイプです。
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東京都知事選

2024-06-19 23:24:59 | 政治
 マスコミは都知事選の話ばかりしていますが、東京都政とは無関係な人間にとっては、国政選挙ではなく地方自治体の首長選にそこまで時間と労力をかけて報道するのかという違和感はあります。もちろん、都知事選が今後の政局に大きな影響を与えるだろうというのはわかります。無所属の小池百合子だ蓮舫だと言っても小池のバックには自民と公明、維新、国民がつき、蓮舫のバックには立憲と共産、社民です。蓮舫が勝てば勝ち馬に乗りたい維新や国民も自公政権から距離を置き、一気に政権交代の風が起きないとも限りません。

 その一方で国政選挙の代理戦争にして良いのかという疑問も的を射ていると思います。それよりも小池都政2期8年の総点検をマスコミはした方が良いでしょう。小池は8年間も都知事をやってきたのに、今さら「東京大改革3.0」とか言い出していて、じゃあ8年間お前は何をやっていたんだ、という話です。相変わらずキーワードだけはキラキラさせていますが、これまでも散々選挙前に公約として言ってきたキラキラな話は結果的に全然ダメじゃないかと。学歴詐称問題など、それに比べれば些末な話なのに、あくまでも卒業したと強弁するから、次々と側近に裏切られるのでしょう。

 小池の学歴詐称問題よりも些末なネタなのに叩きまくる蓮舫バッシングはもっとひどいです。これだけ叩くということは、保守層はよほど蓮舫が怖いのでしょう。今の都議会の構成から考えても蓮舫が都知事になったところで、少数与党ではできることは限られています。都政はある程度混乱するにしても、そんなに怖がらなくても良いと思うのですが、蓮舫が都知事になることで知られたくない何か裏の悪事でもあるのでしょうか。

 連合の芳野会長は、蓮舫を共産が推す以上は小池推しだと表明しました。この人は筋金入りの反共というか、自民支持者ではないかと思うほど、徹底して共産憎しで一貫しています。だったら連合の会長になるなよと思いますが、彼女を会長にした周囲の人物もどういうつもりなのでしょう。労働者の味方の労組の代表が、資本家の総本山である経団連と同じ政党を推すという摩訶不思議な「ねじれ」を許容できるほど、今の日本には「筋を通す」という言葉が失われつつあるのだと思うしかありません。

 ところで、ここまで小池、蓮舫、芳野と全て登場したのが女性です。この点は日本も良い方向に変わってきているなと思います。女性が政治を動かすようになってきたことだけは評価しても良いです。ポスト岸田にも上川陽子や高市早苗、野田聖子あたりの名前もあります。まだまだ女性首相には時間がかかるかも知れませんが、アメリカ大統領に女性がなるよりは早い可能性は十分あります。
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選挙前のバラマキ施策

2024-06-11 23:58:37 | 政治
 今月から定額減税が始まっています。複雑怪奇な仕組みになっているのは、6月解散7月総選挙を目指す岸田首相が減税したとアピールするためだと言われていますが、これだけわかりにくいとあまりアピールにはなっていません。いつ、どれだけ減税されるのか判然としないので、少し手取りが増えたかなくらいにしか感じない人がほとんどでしょう。どうせバラマキをするならわかりやすい給付にすれば良かったのに、「増税メガネ」払拭のために減税にこだわって失敗したんじゃないかと思います。

 東京都でも住民税非課税世帯などに対して1万円分の商品券や電子ポイントなどを支給するそうです。物価高騰の支援策という名目ですが、このタイミングで行うのは都知事選に向けて小池知事のバラマキ施策であることは見え見えです。悪く言えば都民の税金で選挙の買収をしているようなもので、それだけ今回の都知事選では蓮舫を小池は恐れているということでしょう。

 選挙前にアメをばら撒いて、選挙が終われば増税などのムチをふるうという振る舞いは今の日本の政治家の「通常運転」になってしまっている感はありますが、それにしてもこれだけ見え透いた手口でも、一定の票は取れるという思惑があるからこそやっているのでしょう。よく日本の政治のレベルの低さを嘆く論調がありますが、それを良しとしている国民が多数であるからこそ成立しているのです。

 ただ僕が見ている限り、今の自民党に対する風当たりは、さすがに近年にないほどの強さに感じます。野党が与党に対抗できるような連合を組んだり新党を作って波を起こしたわけでもないのに、自民党に対する批判票がうねりになって大きさを増しています。本来なら自民党が強い地域なのに、選挙で負け続けていることからも、そのうねりはハッキリとわかります。「自民党にお灸を据えたい」と感じている自民支持者がとても多いのでしょう。

 立ち位置が難しいのは維新と国民です。勝ち馬に乗りたくて「ゆ党」戦略を取っている両党ですが、自分たちがキャスティングボートを握るような「おいしい」選挙結果になれば良いですが、中途半端なことをしていると逆に消滅の危機にもなりかねません。まあこの両党は所詮は「第2自民党」と「第3自民党」に過ぎないので、無くなっても困りません。それより「立憲共産党」と揶揄されるとすぐに腰砕けになる立憲にもう少ししっかりして欲しいです。自民党がこれだけモラルが低下しているのも、野党第一党の不甲斐なさのせいですから。

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増税メガネの下手な減税

2024-05-29 23:44:24 | 政治
 岸田首相はよほど「増税メガネ」と言われるのが嫌なのでしょう。6月の定額減税を給与明細に記入しろと言って、会社の経理部門がどこも悲鳴を上げています。選挙目当てに減税したことは明らかなのに、それをわざわざ強調するために民間に無理をさせるなど、効率の悪さや費用負担、さらには人件費など考えたら無駄としか言いようがありません。これが費用対効果を考えない「お上」のやり口です。

 そもそも日頃は「ステルス増税」と言われるくらいにこっそり気づかれないようにあの手この手を駆使して国民負担率を江戸時代並みに増やしておきながら、一回だけの減税は大いに言い触らすというのはあまりにも子どもじみています。一国のトップのやることかと思います。今回のような減税をやるなら年末調整で還付するのが一番手っ取り早いし、そうじゃなければ給付金としてマイナンバーカードに紐づいている公金受取口座に振り込めば良いことです。何のためのマイナンバーカードなのか、経理の人たちを困らせるなと言いたいです。

 もっと言えば今回の減税予算を使って、来月から徴収が始まるという森林環境税をやめるとか、電気料金の補助金を打ち切らずに延長するとか、そういう負担増をやめてくれた方がずっと助かりますし、経理の人も泣かずに済みます。そもそも給与明細をしげしげと見たら、今回の減税額よりも自分が思っている以上に税金や社会保険料を払っていることに気づいて誰しも驚くのではないかと思います。選挙対策のつもりで減税して、むしろ政権支持率を下げる効果の方が大きいかも知れません。まあそうなっても完全に自業自得ですけどね。「増税メガネ」はやはり減税は下手くそでしたというオチです。
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小石河陽子のズレ方

2024-04-30 23:43:09 | 政治
 今朝のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」で「ポスト岸田」についてテレビ朝日官邸キャップの千々岩森生が「小石河陽子」(小泉進次郎、石破茂、河野太郎、上川陽子)だと名前を挙げたところで、羽鳥がゲストの泉房穂に意見を振ったところ、泉が「テレビ局がすぐにそういうことを言うから国民が勘違いする」「国民が望んでいるのは政権存続じゃなくて政権交代」「ポスト岸田ではなくポスト古い政治」「国民世論とテレビ局がズレている」とテレビ局の報道姿勢を批判しました。

 泉の言うことももっともで、自民党が圧倒的に他党に比べて支持率が高いとは言え、よく言われるように自公合わせても「4割与党」であり、野党が連合できれば過半数を制し政権交代は可能です。全ての国民が政権交代を望んでいるわけではありませんが、現状の与党の支持率を考えれば少なくとも半数の国民は政権交代を望んでいると考えても無理はありません。それなのに、テレビ局が自民党が政権を維持し続けることを前提として「ポスト岸田」を報道するのは、視聴者に対するミスリードだという泉の主張は一理あります。

 今回の3補選の結果からマスコミが国民の声として拾い上げて考察すべきは「ポスト岸田」ではなく「政権交代」についてであるというのは僕も同感ですから、ここで「小石河陽子」などと言ってレース仕立てで面白がっているようでは、ジャーナリズムとして程度が低いと言わざるを得ません。もちろん「モーニングショー」は硬派そうに見えても報道番組ではなく所詮は「情報バラエティ」ですから、現状では可能性が低い政権交代について正面から論じるよりも、次の首相レースを占う方が視聴率を稼げるし面白くできるというディレクター判断もわからないではありませんが、どこかに政権に対する忖度も残っているのかなと感じてしまいます。

 「マスゴミ」というネットスラングは使いたくありませんが、「安部一強」政治も終わったのですから、もっと権力に対してしっかり対峙していく姿勢をテレビ局には望みたいです。政治権力の不正や腐敗をチェックし追求するのがマスコミの大事な役割ですし、実際に今の自民党はタガが緩みまくって不正と腐敗のオンパレードなのですから。
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3補選で沈んだ人たち

2024-04-29 23:57:15 | 政治
 衆院東京15区、島根1区、長崎3区の3補欠選挙が行われて3選挙区とも立憲民主党が勝利しました。とは言え、東京と長崎は自民党が候補を立てず「不戦勝」だったのですが、それでも保守王国の島根で自民党との一騎打ちに大差をつけて圧勝しましたし、東京や長崎でも立憲を執拗に攻撃し続ける維新を圧倒して、野党第一党の面目を保ちました。これは共産党との選挙協力が有効だったことの証明でもあり、政権交代を本気で狙うなら野党統一候補を立てられれば、かなりの確率で政権交代はできるのではないかと思わせる結果でした。

 今回の選挙では立憲がどうこうよりも、負けて大きく評価を落とした人たちの方が目立ちます。まず筆頭は岸田首相でしょう。「選挙の顔」として役に立たないどころか足を引っ張る存在であることが証明されてしまいました。求心力の低下に伴い9月の自民党総裁選を睨んで今後は一気に政局が荒れることが予想されます。 同じく小池都知事も危ないです。自分が引っ張り出した乙武洋匡は何と5位と惨敗してしまいました。本人の学歴詐称問題も再燃していて、とても国政復帰どころではありません。都知事選もどうなることやらです。

 立憲と共産党を激しく叩き続けた維新の馬場代表も酷いものです。今回「第2自民党」として保守票の受け皿になれませんでした。ああいう強い物言いが大阪では受けたのかも知れませんが、大阪以外では単に「下品」なだけです。馬場が代表である限り野党統一候補は難しいでしょうが、このままでは維新は大阪以外では退潮を続けるのではないかと思いますし、万博の不手際で大阪でもそろそろ流れが変わっても良いような気がします。そして連合の芳野会長。彼女も維新と同じで共産党が大嫌いで、労組の代表でありながら自民党にすり寄り続けていますが、今回の選挙結果をどう受け止めたのでしょう。芳野を会長から降ろせという声は連合内でないのか気になります。

 今回の補選で一番驚いたのは東京の2位に須藤元気が入ったことです。組織票もなく自転車で選挙区を回り続けて、マスコミからはほぼ泡沫候補的な扱いまでされていたのに2位。もちろん落選であるという結果だけ見れば須藤以下の維新や日本保守党や都民ファーストと同じなのですが、彼らを票数で上回ったということで、より右寄りの傾向を示す保守を標榜する最近の政党への警戒感が窺えます。日頃はおとなしい中道リベラルを支持する穏健保守の人たちが今回動いたのではないかと見ています。

 この補選の結果が自民党の裏金問題に対する一時的な突風なのか、それとも次の総選挙に向けてますます風が強まるばかりなのかはわかりませんが、少なくとも自民党の内部で「このままではダメだ」と思う人が増えるだけでも効果はあったと思います。政権交代を望む望まないはともかく、今の自民党にもう少しちゃんとして欲しいという気持ちは多くの国民の共通する声だと実感できる選挙結果でした。
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ニュースのあの人は多分あの人

2024-04-22 23:10:26 | 政治
 テレビでニュースになっていた女性がいました。犯罪者とかではありません。グッドニュースの方です。その人の顔と名前に見覚えがありました。20年以上前に少しだけ関わった人に似ています。住んでいる地域も同じです。検索してみたらプロフィールの誕生日が同じです。同姓同名で誕生年月まで同じで住所も近く、顔も何となく面影があるとしたら、多分同一人物だよなぁと思うのですが確証がありませんし、もう20年以上も連絡をしていないし、そこまで親しい仲でもなかったので、こちらから連絡を敢えて取る勇気はありません。まるでミルクボーイの漫才です。

 と言うことで、多分本人だと思うけれども、万一違っていたら困るので、こうしてちょっとボカして書いていますが、ニュースの主役として特に地元ではそこそこ大きく取り上げられています。市議を経験した後に市長選に立候補して、現職に大差をつけて今回初当選しました。現職は旧統一教会との関係を取沙汰されて支持を失ったようです。自民党の低迷が追い風になったことでしょう。そう言えば本人から市議に立候補するとか聞いた遠い記憶がありました。うん、やっぱり多分本人です。

 こうして古い知人が活躍している話を聞くのは嬉しいものです。女性首長として議会の風当たりも強いかも知れませんし、これからが大変だと思いますが、きっと昔からバイタリティのある人だったので、困難も乗り越えていくんだろうと思います。そして今頃は僕のように少しだけ過去に関わった人たちがニュースを見て連絡をしているんでしょう。本人は誰だか忘れているかも知れませんが、政治家である以上は誰とでも愛想よくしておく必要もあります。そう考えると単に「おめでとう」と言いたいだけですが、やはり連絡を取るのは控えたくなります。なので、この場でこっそりと「おめでとう!」と祝っておきます。
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大阪ジョーク

2024-04-02 23:59:10 | 政治
 吉村大阪府知事の「玉川徹は万博出禁」という発言に批判が寄せられている中、日本維新の会の馬場幹事長が「イッツ・ア大阪ジョーク。わからんかな?」と擁護して、さらに炎上しています。大阪以外の人間からしたら、なぜそもそも維新がこれだけ支持を集めているのかも理解に苦しむのですが、それにしても今回もレベルが低いというか、こんな連中をいつまで大阪府民は支え続けるつもりなのかと呆れるばかりです。

 この件の詳細について知らない人はネットで検索して読んでいただければと思いますが、とにかく吉村も馬場も発言に問題点が山盛りで、言えば言うほど墓穴を掘っているとしか思えないのですが、それを「大阪ジョーク」で誤魔化そうとしているところに、維新の抱える問題点と大阪人が維新を支持する理由が潜んでいるような気がします。

 昔から「お笑い100万票」と言われているように、大阪の人間は政治家もお笑い芸人も同じ基準で見ているのでしょう。だから真面目でつまらない正論を言う人間よりも、偏っていたり問題があったりしても、型破りで受け狙いの極論を言う人間を良しとするのだろうと思います。政治的に公平でバランスを取ることよりも、目立つ人間の足を引っ張る方が受けが良いので、人を傷つけるようなこと言ったり、弱者を笑いものにしたりしても「冗談やがな」とか「知らんけど」とか言って、それでも文句を言われたら「笑いのわからんやつ」扱いにしてしまえば逃げ切れると考えています。そういうコミュニケーション方法を煮詰めたような連中が維新と吉本興業なんだろうと思います。道理で両者はやたらと仲が良いわけです。

 そうじゃなければ「大阪ジョーク」という逃げ口上で吉村を擁護できると馬場も考えないでしょうし、実際それで全てではないでしょうが一定の割合の大阪人は納得しているのだろうと思います。今のままでは関西万博が1970年大阪万博の成功体験の再現にはならないどころか、むしろ惨憺たる失敗に終わる可能性すらあることは地元だってわかっているはずです。万博を引っ張ってきた張本人の維新幹部の発言にも焦燥感が感じられます。「玉川出禁」発言も吉村の焦りが生んだ失言です。しかし、大阪には政治家の「失言」はなく全てが「大阪ジョーク」のようなのです。

 大阪の中だけでそうやって政治もお笑いも一緒くたにしてぐちゃぐちゃになるのは自業自得ですが、日本全体を巻き込むのは勘弁してほしいです。アメリカンジョークを日本人が笑えないように、「大阪ジョーク」が通じるのは大阪だけです。

 
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