東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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白鳥4丁目押草団地

町長選挙で問われるのは(「こんにちは日本共産党東郷支部です」7月25日より)

2010年08月01日 | 東郷町政

 8月17日は東郷町長選挙が告示される日です。投票は22日。町長選挙で問われるのは何か、考えてみました。

公共交通の充実

 大都市周辺の生活環境で通勤のための公共交通を充実させることは重要な課題です。それに加えて、高齢者の交通手段を確保する課題もあります。

 今年3月、名鉄バスが押草団地線を廃止しました。

 昼間の便数を減らせば存続の条件を満たせるという住民からの指摘があったのいに、町と名鉄バスとの間で交渉が尽くされたとは言えません。バス路線廃止後の、それに代わる住民サービスも不十分です。

 また東郷町は、オンデマンド方式など、住民の中で始まっている様々な模索も応援しないのでしょうか。うまく行くとは限らないとか、この地区だけ応援すると他の地区から異論が出るかもという姿勢には、住民の利便を真剣に考えるということが見られません。

 今、東郷町は、国土交通省が進める地域公共交通網の構想に積極的に対応すると表明しています。しかし国土交通省が進める構想は、日進市を中心とする地域における公共交通網の検討であり、その基軸は南北を貫く交通手段の充実にあります。果たして、この構想だけで、東郷町の住民サービスが充実するのでしょうか。

 町長自身が、南北交通を主軸とする構想では豊明市や日進市ではあまり住民に必要とされていない、市町によって温度差があるなどと報告しています。何か言い訳が先回りしているように聞こえます。

 東郷町民にしても南北交通に期待する声が多いとは限りません。名古屋方面に行く鉄道駅が南北にあるから、という条件つきの要望に過ぎないのではありませんか。

 今、東郷町では大都市周辺で遅れている公共交通網の充実を、抜本的に促進させる新たな提案が待たれているのではありませんか。

子ども医療費の無料化

 子どもの医療費無料化制度は、日進市、みよし市、豊田市、刈谷市、大府市などでは中学校3年生まで実施されています。また豊明市、長久手町、名古屋市でも小学校6年生まで進んでいます。

 愛知県が、通院費は就学前まで、入院費については中学校3年生まで無料化を実施しているところに、各自治体が、独自に上乗せサービスを実施しているのです。子どもの医療費に対する助成は、ますます広がって普遍的な施策になっています。

 しかし東郷町では、今年の6月議会でやっと、来年4月から小学校6年生までの実施を検討すると答弁があったばかりです。今年の3月議会まで、財政状況を理由に制度拡大を拒否していた町長が、3ヵ月の間に態度を変えたわけですが、その理由を「周辺と同じようにしないと町のイメージが悪い」からと説明しました。何でこんな言い方になるのでしょう。町長は、子どもの健康を思うより、町長の体面の方を気にしていると聞こえます。

男女共同参画

 任期満了となる2人の教育委員を選任する議案が2009年の9月議会に提案されました。2人の委員はいずれも女性でした。1人は再任され、もう1人は交代となりましたが、町長が議会に対して男性の委員を提案してきました。

 それまで教育委員会は5人中2人が女性だったのに、女性が1人になってしまいます。

 日本共産党が「男女共同参画の観点から後退ではないか」と質した時、町長は「人物本位で選び、男性か女性かは重要ではない。特に女性を選ぼうと努めてはいない」とあっさり認めました。

 男女共同参画の目標には、行政委員会の男女比をできるだけ1対1に近づける項目もありますが、全く気にかけていないようです。

 町長の男女共同参画への無理解ぶりが現れています。

いこまい館の見直しに見る町長のリーダーシップの欠如

 いこまい館の建設を強引に進めた前町政を批判して、いこまい館の見直しを掲げた現町長は、自分の方針を“言わない”町長です。

 日本共産党は、いこまい館の見直しについて町長自身の方針を示すよう重ねて質問しましたが、町長は結局、質問には答えず、町民が意見をたたかわせて結論を出してほしいと答弁しました。

 いこまい館の見直しについては、町長が方針を示さないまま、全世帯を対象とした3択アンケートが実施されました。アンケートは30%を超える回収率で、この種の調査としては成功しました。そして結果は“診療所を移転して健康の拠点に”というプランが最大得票を得ました。

 しかしアンケートを実施した検討委員会が“診療所の移転”を結論とせず、その後プランの基本構想にまで及ぶ大きな修正に道を開きました。実質的にアンケート結果は“たたき台”を提供しただけになってしまったのです。

 検討のための“たたき台”をつくるだけなら、全世帯を調査する必要は全くありませんでした。

 何のために実行したアンケートかと大きな批判が出たのも当然です。

 その後、町長は検討委員会の人選に反省すべき点があったと述べていますが、町長が方針を示さず、従って議会との論戦で問題点を洗い出す機会も持たずにアンケートを実施したことについて、これをリーダーシップの欠如として反省する弁はありません。

 前町長が掲げた「だれでもぶらっと立ち寄る」という基本コンセプトで建てられたいこまい館には「第2の町民会館は不必要だ」という批判がありました。

 現町長はせっかく「いこまい館の見直し」を掲げて当選したのに、現状はどうか。トレーニングジムの設置という変化はあったものの、いこまい館全体としての施設の性格は何も変わっていない、というのが実際のところではないでしょうか。

コメント
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