"Kishi told the Americans that his strategy was to wreck the ruling Leberal Party, rename it, rebuild it, and run it. The new Liberal Democratic Party under his command would be neither liberal nor democratic, but a right-wing club of feudal leaders rising from the ashes of imperial Japan." (Tim Weiner, Legacy of Ashes: The History of the CIA, Anchor Books, New York, 2008, p. 136)
原氏の描く“「統制と秩序」”(180-181頁)の岸像は、Foreign Affairs Oral History (FAOH) に基づくものとして Tim Weiner が引用する上掲の岸発言とはうまく適合しない。
本書は当然のことながら、以下については触れるところがない。
▲「asahi.com」2008年06月04日03時03分、「朝鮮有事の密約文発見 在日米軍基地使用に事前協議不要」
〈http://www.asahi.com/politics/update/0603/TKY200806030364.html)
“議事録は、当日に開かれた日米安保協議委員会準備会合で両氏が述べた声明を2ページにわたって記録。藤山氏は「在韓国連軍部隊に対する攻撃によって生じる緊急事態における例外的措置」について「岸首相(当時)から権限を与えられた」としたうえで「直ちに着手することが必要とされるような軍事作戦のため、日本における施設及び地域を使用してもよい」との「日本政府の見解」を述べ、両氏が署名した形になっている。”
“74年のメモランダムは、同議事録の内容を「朝鮮有事の際、日本政府との事前協議なしに在日米軍が軍事作戦に着手することを容認するもの」と説明したうえで議事録全文を添付。同議事録の延長を日本側から取り付けるべきか、検討している。”
(岩波書店 1995年1月第1刷 3月第4刷)