釣魚諸島略奪反対は反軍国主義闘争の当面の焦点である。 (136頁)
約言すれば、こういう体の本である。
さらには、出版社を代表しての北川明氏「新版『「尖閣」列島』のあとがき」が非常に興味深い。
1972年に刊行されていた井上清著『「尖閣」列島』が絶版状態なので、新たに第三書館版を作った。
何故今?という疑問が当然ながら湧くが、北川氏は自ら懇切に答えて下さる。
復刊の背景として、2010年にこの書を推薦する中国外交部の発言があったこと、そしてそれ以降の日中間の尖閣をめぐる外交的緊張の結果、世間の本書への再度の注目が集まったという事態の進展をにらんだものであることが、しるされている。また、同年(2012)の末までに――ということはこの復刊の出版とほとんど時を同じくして――、中国で新しい日本語訳が出ることも告知されている。
この「あとがき」を読んで、その翌年か翌々年に「尖閣は中国の領土だ。井上さんは正しい」と言う中国研究者に出会ったことが腑に落ちた。それはどうやら大状況における必然の邂逅だったらしいと。
(第三書館 2012年12月)
約言すれば、こういう体の本である。
さらには、出版社を代表しての北川明氏「新版『「尖閣」列島』のあとがき」が非常に興味深い。
1972年に刊行されていた井上清著『「尖閣」列島』が絶版状態なので、新たに第三書館版を作った。
何故今?という疑問が当然ながら湧くが、北川氏は自ら懇切に答えて下さる。
復刊の背景として、2010年にこの書を推薦する中国外交部の発言があったこと、そしてそれ以降の日中間の尖閣をめぐる外交的緊張の結果、世間の本書への再度の注目が集まったという事態の進展をにらんだものであることが、しるされている。また、同年(2012)の末までに――ということはこの復刊の出版とほとんど時を同じくして――、中国で新しい日本語訳が出ることも告知されている。
この「あとがき」を読んで、その翌年か翌々年に「尖閣は中国の領土だ。井上さんは正しい」と言う中国研究者に出会ったことが腑に落ちた。それはどうやら大状況における必然の邂逅だったらしいと。
(第三書館 2012年12月)