書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

中国史のある分野の最新の専著(ことし1月に出たばかり)を繙いてみたところ、・・・

2018年04月15日 | 思考の断片
 中国史のある分野の最新の専著(ことし1月に出たばかり)を繙いてみたところ、ある事実の解釈と説明のくだりで、途中で「よくわからないが」と言ったあと、「たぶんそうするのが当時は重要と見なされていたのだろう」(要約)とあるので、驚倒した。これで通るらしい。
 その他おおよその部分は従来の通説と用語を網羅し取り合わせて叙述してあるだけの、該分野の概説も兼ねる本著は、かつて出た大御所によるどうしようもない同名の前作につづいて、また該分野が取り組む対象の全体像を提供するどころか、研究にも何の益ももたらさなさそうである。
 なぜ書こうと思ったのか。