檀上寛 『永楽帝 華夷秩序の完成』 2013年11月25日 | 東洋史 永楽帝が(そして明の太祖洪武帝も)元のフビライを尊崇し手本にしていたという事実は、社会経済史的視点にややもすれば傾きがちに思える明代史研究者には、当然のことながら久しく興味を持ちにくいことだっただろう。社会経済的視点を持つ人は、研究対象の人間が生まれ育ち生きる文化や、彼らの行動を決定する心性についてはわりあい鈍感だというのが、私の個人的な経験からする印象である。 (講談社学術文庫版 2012年12月) #本(レビュー感想) « 内藤正典 『イスラム 癒し... | トップ | 安野モヨコ 『監督不行届』 »