書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

岡本薫 『著作権の考え方』 

2005年06月15日 | その他
“《一定の条件を満たす「引用」のための掲載(コピー)は、例外的に無断でできる》/「教育」だけでなく、「出版物」「ホームページ」などへの掲載も対象となる。「一定の条件」は、次のとおり。①カギ括弧などにより「引用部分」が明確、②「自分が書いた部分(主たる著作物)」と「他人のものを引用した部分(従たる著作物)」の間に、「主従関係」がある(「他人のもの」のみで構成――というのは「引用」ではない)、③「批評対象」「研究対象」「自分の主張の根拠」などの「正当な目的」の範囲内、④引用を行う「必然性」がある(「俳句や絵画の批評」など、必然性があれば「全体の引用」も例外の対象。カラー、白黒、大きさなど、すべて「必然性」の有無の問題、アニメのキャラクターを「装飾」として使うのは必然性なし。キャラクターを引用できるのは、例えば「日本のアニメキャラクターの歴史」などという「主たる著作物」の中で批評・論評対象とする場合)、⑤「公正な慣行」の範囲内、⑥「出所の明示」がされている” (第4章「『権利を及ぼさない場合』の法律ルール」 同書101-102頁)

 私の場合、とりあえずこれだけ弁えていればいい。

(岩波書店 2003年12月)