書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

阪本英樹 『月を曳く船方 清末中国人の米欧回覧』 

2005年05月02日 | 東洋史
 とはいうもののこれは注釈をつけておく。今年3月8日「並木頼寿・井上裕正『世界の歴史 19 中華帝国の危機』」欄で触れた、蒲安臣使節団の研究である。
 使節団に通訳見習いとして随行した張徳彝の見聞録『欧米環遊記』と使節の一人欽差大臣志剛の記録『初使泰西記』の読解を通じて使節団の全行程を再現する手法を取っている。

(成文堂 2002年9月)

子安宣邦 『福沢諭吉「文明論之概略」精読』

2005年05月02日 | 日本史
 これも簡単ながら書いておく。
 書名に釣られて本代(本体1,100円+税)をドブに捨てた悔しさとともに、 「東瀛小評」(2005/4/11)欄 「林思雲氏『福沢諭吉の「脱亜論」を読んで』の感想」の(一)で名前を挙げた服部之聡、鹿野正直、飯塚浩二、竹内好、および安川寿之輔諸氏に続けてこの著者の名を追加する。

(岩波書店 2005年4月)