くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「旭化成の運動部」大野誠治

2020-04-13 21:26:39 | 芸術・芸能・スポーツ
 正直に言って、これはひどいと思うんです。
 現在、旭化成にバレー部がない(2006年廃部)ということが分かっているからでしょうか。
 この本が出版された2000年の時点では、陸上部、柔道部、バレー部の三つの運動部があったのです。
 陸上では宗監督のもと谷口さん森下さんら、柔道では篠原さん、中村三兄弟が「オリンピック」で活躍している、でもバレー部は? ……という視点が、ずっと続く。
 「旭化成の運動部」(中経出版)。
 オリンピック出場経験のあった南将之さんのインタビューと、松平さんの弔辞をメインに、そのとき活動中のバレー部に「オリンピックでメダル」を目標にするようにと。
 当時Vリーグ所属、全日本に克幸さんが所属している時期だと思うのですが。
 外国人助っ人がいない状況での試合について、富士フイルムを引き合いにもう少し上位に食い込むように言ってきたり。
 旭化成スパーキッズ、いいチームだったんですよ。
 著者は無意識に書いているのかもしれませんが、違和感が拭いされません。
 突然廃部が決まって、せめて黒鷲旗でいい試合をしようと頑張ったという克幸さんのコメントを最近読んだのです。
 学生のときから応援している選手が多いチームでした。
 ただ、社内にこういう考え方をする方がいる、というのはきつい。
 バレーボール自体が、過去の栄光から抜け出せない感じではありますが、現状を踏まえないオリンピック至上主義はどうかと思うのです。