魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ウスメバル

2023年01月25日 19時17分35秒 | 魚紹介

今月はメバル科強化月間、としたいが弾は限られている。ということでスズキ目・メバル科・メバル属のウスメバル。スーパーでは極々普通にみられるメバル属の普通種であるが、このぶろぐではなんとまだ紹介していなかった。

メバル属には大体浅い岩礁域にへばりついているものや、海底からちょっと浮いて泳いでいるようなもの、あるいは深海底に生息しているようなもの、そしてこれらの中間的な性質をもっているようなものがいるが、このウスメバルは海底からちょっと上を遊泳しているタイプであろう。海藻の多い岩礁域で大きな群れをつくるようで、釣りでは多数の個体が鈴なりになることもある。頭部の棘はあまり目立たず、そういう意味でもメバルのコンプレックス3種(アカメバル・シロメバル・クロメバル)に近いといえるかもしれない。また下顎も結構突き出ていて突起も目立つ。この特徴を持つメバル属は何種かいるが、ある程度グループわけに使えるのかもしれない。

体側の背部には独特な斑紋があるので、メバルのコンプレックスと見分けられるだろう。よく似たものにトゴットメバルという魚がいるが、トゴットメバルとの見分け方はその時にでもご紹介したいと思う。

ウスメバルは北日本に多いという印象がある。東北地方などの漁港で水揚げされるのは本種が多いし、三陸~北関東沖などでは本種が非常によくつれていた。しかし日本海岸では長崎まで、太平洋岸では相模湾まで見られる。写真の個体は長崎県産で、長崎でもある程度水揚げがあるよう。海外では朝鮮半島近辺に生息している。市場だけでなく魚屋さんではもっともよくみられるメバル属魚類のひとつであろう。関東のスーパーの鮮魚売り場は本種が一番多いかもしれない。煮つけや塩焼きなどにして美味である。また水族館にある北の海を再現した水槽ではエゾメバルやフサギンポなどとともに高い確率で見られる魚であろう。

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