魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ムラソイ

2023年01月28日 13時19分06秒 | 魚紹介

今回はなかなか出会えなかったメバル属の魚。スズキ目・メバル科・メバル属のムラソイ。ムラソイはこの間紹介したオウゴンムラソイなどと同じ種類(このムラソイが基亜種)とされたが、現在はムラソイとオウゴンムラソイは其々が別種とされている。

ムラソイは基本的に浅い岩礁域に生息し、岩などにへばりついていたり、隙間にかくれたりするなど、その生態はほかのメバル属というよりも、カサゴに近い感じがする。釣り方もメバル釣りというよりはカサゴやアイナメなどを狙う釣りで釣れることが多いようである。北海道~九州までの沿岸に広く分布し、クロソイやシマゾイと比べると暖かい海を好む傾向にあるのかもしれない。海外では朝鮮半島近辺に生息している。

ムラソイ頭部

ムラソイ頭部。涙骨に目立つ棘がない

ムラソイの頭部。メバルなどと比べると棘が多いように見える。これはカサゴと似ている特徴である。そのためよくカサゴと間違えられることがあるが、ムラソイにはカサゴに見られるような白色斑がなく、胸部付近に小さな黒点が多数散らばることが多いなどの点で異なっている。涙骨の棘はあまり目立たず、タケノコメバルやキツネメバルなどと近いように思われる。「ソイ」の中でも涙骨に3本の棘があるクロソイのほうが異端なのかもしれない。

今回も残念ながら背鰭の基部をうつすのを忘れてしまったため、背鰭基部の鱗の様子がわかりにくい。ムラソイの場合背鰭棘条基部付近にも鱗域が広がるが、オウゴンムラソイでは鱗がないところがある。これらの特徴は非常にわかりにくいが、色彩でも見分けられるという。一方ムラソイの亜種とされたホシナシムラソイというのもいるが、この亜種はムラソイと異なり胸部などに黒色斑が散らばらないことでムラソイと区別できるとされたが、今では有効種とはされない。おもに釣りや刺し網、定置網などで漁獲され、煮つけなどで賞味される。かなり美味。

今回のムラソイは福井県の大栗靖彦さんより。いつもありがとうございます。

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