沖縄では市場「泊いゆまち」で魚を購入したりもした。写真の魚はミンサーフエフキ。標準和名に沖縄の織物「ミンサー」の名前が入ったフエフキダイ科魚類である。
ミンサーフエフキの歴史はそれほど古いものではない。2003年にニューカレドニア産の個体などをもとに新種記載され、標準和名がついたのは2006年のことだ。ただ生息地では昔からアミフエフキの変異個体とされていたらしい。
見分け方としては体側の大きな斑紋の有無、頭部の形状だという。ミンサーフエフキの頭部背縁のカーブは、アミフエフキとは明らかに異なっている。斑紋については、アミフエフキの中にも出現しない個体があるということで注意が必要だ。鰓蓋のところが若干赤くなっているが、ホオアカクチビとは異なるように思える。
一瞬、イトフエフキのようにも見えるが背鰭の棘条はどれも極端に長くは伸びない。胸鰭腋部にはイトフエフキとは異なり、鱗がない。本種のように胸鰭腋部に鱗がないフエフキダイの仲間には、アミフエフキ、ヨコシマフエフキ、ヤエヤマフエフキ、ホオアカクチビなどが知られている。
ミンサーフエフキもほかのフエフキダイ科魚類同様に食用になっている。今回は刺身で食べたが絶品。ほかにマース煮や焼き物などでも美味しく食べられるに違いない。基本的にサンゴ礁に多くみられる魚で、釣りや追い込み網で漁獲されるようだ。
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