魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

最近見ない魚たち

2021年07月15日 22時33分57秒 | 魚紹介

魚をやっていると新たな出会いはたくさんあるが、その一方で10年以上出会えていないという魚もいる。今回はそんな魚たちをご紹介したい。

オグロテンジクダイ

 

2006年に高知県で採集(というより死亡していて港で浮いていたのを掬った)。高知の磯や防波堤には何度も繰り出しているし、夜間の防波堤釣りも楽しんでいるのだが、このオグロテンジクダイについては後にも先にも1回しか出会えていないのである。しかしそもそも私はなぜか、赤いテンジクダイには縁がない。採集についてはリュウキュウイシモチに1回遭遇しただけ。あとはハナイシモチを譲ってもらったのみである。

 

 

ホソヒラアジ

2007年に沖縄・泡瀬で購入したもの。先日もテルメアジを紹介した際に名前だけ出したが、実物を見たのは後にも先にもこの1回だけである。三重県や相模湾、九州の沿岸でも漁獲されているようだが、本種は九州以北では希少な種である。あまり群れずまとまって獲れることはないのがその理由だろう。奄美諸島以南ではたまに漁獲される。なおこの個体はメアジといっしょにパッキングされていたもの。

 

リボンスズメダイ

スズメダイの一種で、河口域や内湾で時として大きな群れをつくる。以前奄美大島へ遠征した時には、河川の影響を受けるような場所で大群で見られた。しかしそれっきりその姿を拝むことはできていない。同様にクロリボンスズメダイも同じくらいご無沙汰である。一方スミゾメスズメダイは石垣島などで採集している。琉球列島の河川汽水域で見られるスズメダイといえばだいたいがこの3種類である。

 

フエダイ

種の標準和名で「~フエダイ」とつかない、ノーマルな「フエダイ」である。そういうノーマルな魚だと個体数は多いように思われるが、私にとっては残念ながら2008年を最後にお目に罹れていない種類。通称「ホシ」「シブダイ」ともよばれ、体側の白い点が特徴。もともと熱帯に多いナミフエダイという種類と同じ種とされたが、のちに新種記載された。大きいものは「コガネフエダイ」という和名がついたこともあるなど黄色い体がきれい。ただし本種については宮崎などでは本種の釣り文化があるし、お金を出せばまだ手に入りそうな種類ではある。

 

スダレヤライイシモチ

2007~2008年に採集しただけの種類。幼魚も稚魚も数多く安定して見られたし決して絶滅したのではないだろうが、その後高知県では頻繁に夜釣りをしているがヤライイシモチ属はリュウキュウヤライイシモチしか釣れていない。種のいれかわりが起こってしまったのかもしれない。成魚は生時、メタリックカラーが美しいのは本種とリュウキュウヤライイシモチで共通している。幼魚(上)はそれほどではないが成魚(下)は運搬に弱いため飼育が難しい。

 

サビクダリボウズギスモドキ

この種についてもここ10年以上出会えていない。というより私が入手したというものではなく、知人から譲り受けたものである。この種はハゼの仲間のようにも見えるが、実はテンジクダイ科の魚である。普通のテンジクダイとは異なる、異様な色、メタリックブラウンのカラーは衝撃的なものであった。全長10cm弱という小魚であり、食用になるなんていうこともまずないので、手に入れることは困難な種類。

 

ムスメウシノシタ

この種は宇和海で採集されていて、宇和島のきさいや広場の中にある「みなみくん」でマダイやらカイワリやらと一緒のパックの中に入っていたものを購入したものである。しかしその出会いが今のところ最初で最後。その時は残念ながら食用にすることができなかったので、次回入手したらぜひとも食べてみたいものである。ダイバーによりよく撮影されているので、決して少ないなんていうことはないのだろうけれど。

 

メナダ

ボラ科の一種であり、「シュクチ」「アカメ」という地方名がある。日本の広い範囲に生息する(北海道~有明海)。とくに有明海では数が多く食用魚とされているが、最近は見ていない。もっとも本種が多い地域にはなかなか行くことができていないというのも本種になかなか出会えない理由といえそうではあるが。残念ながら写真はない。血を抜いたあとがあり、耳石を採取することさえできなかった。

 

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