魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

3色アマダイ

2019年05月23日 21時32分55秒 | 魚の見分け方

ぶろぐをさぼっていました。すみません。最近は色々なことがありました。とくにショックだったのは先週で、川栄李奈ちゃんの結婚です。しかも川栄ちゃんのお腹には・・・。

さて。最近はアマダイの仲間をよく購入している。そのうち本州~九州の沿岸で漁獲されるのはアカアマダイ、キアマダイ、シロアマダイの3種である。赤・白・黄色とはまるでチューリップの歌のようである。上から順にアカアマダイ、シロアマダイ、シロアマダイ、キアマダイである。アカアマダイは日本のアマダイ科の中では最もポピュラーな種。美味しい魚であり若狭湾ではブランド魚となっているようだ。

 

アカアマダイ

アカアマダイ

アカアマダイの頭部

アマダイの仲間を見分けるのは比較的簡単といえる。まずアカアマダイの頭部、眼後方には銀色の模様が入り、この特徴だけでアカアマダイと、シロアマダイ&キアマダイとの見分けは簡単である。またキアマダイでは眼の下に白い線が入るのだが、このアカアマダイにはない。

アカアマダイの後頭部

アカアマダイの後頭部正中線は黒くなる。この特徴はアカアマダイとキアマダイ、スミツキアマダイの3種に見られるが、シロアマダイには見られない。日本産アマダイ3種としてはもっとも分布域が広く、太平洋岸では茨城県以南に分布しているが、日本海ではより北の青森県でも見られるようである。水深150m以深の砂泥底に生息し、遊漁としては船からの釣りで狙われる。ほか延縄や沖合底曳網漁業でも漁獲されている。

 

キアマダイ

キアマダイ

キアマダイの頭部

キアマダイは3種の中最も新しい種で、かつもっとも少ない種と思われる。アカアマダイの亜種扱いされていたこともある。生鮮時は頭部が金色に輝くのだが、死んで時間がたつと残念な銀色になってしまう。眼後方に白い模様がないこと、眼下に1本の白い線があることでアカアマダイやシロアマダイと見分けられる。スミツキアマダイでは眼下の白い線が2本あることで、1本しかない本種と見分けることができる。

キアマダイの後頭部

キアマダイも後頭部の正中線が黒くなるのが特徴である。キアマダイは先ほども述べたように3種の中でもっとも数が少ない。これは本種はこの3種の中では最も深い場所(ただし水深300m以浅)に生息しているからだろうか。また分布域も広くはなく、太平洋岸では千葉県以南にいるが、日本海側では若狭湾以南に見られる。遊漁としてはアカアマダイと異なり専門に狙われることはなく、深海釣りでたまにかかって来る程度であろう。

 

シロアマダイ

シロアマダイ

シロアマダイ頭部

シロアマダイはほかのアマダイよりもまさしく「白っぽい」体が特徴。ただし体は薄いピンク色である。先述の2種とは異なり、頭部には線がなく、眼後方の白い模様もない。背鰭前方はやや色が濃いものの、黒色斑といえるものがなくハナアマダイと区別することができる。またシロアマダイの頬の鱗は小さく大きさは一様でるが、ハナアマダイでは頬中央部の鱗がほかの鱗よりも大きいのが特徴である。

シロアマダイ後頭部

シロアマダイの正中線は背鰭付近が薄ら黒いだけで、明瞭に黒いわけではない。分布域は鹿島灘以南の太平洋岸、若狭湾以南の日本海岸。アマダイ3種の中では最も大きくなり、全長50cmほどになるものもいるようであり、またアマダイ科の中でもっとも美味とされている。生息水深はこの3種では最も浅く、愛媛県などではおかっぱりで釣れることもある。

日本産アマダイ科魚類のあと2種、スミツキアマダイとハナアマダイであるが、残念ながらスミツキアマダイは写真でしか見たことがない。私にとっては幻のアマダイである。分布域は主に東シナ海から台湾にかけてであり、日本では山口県の日本海岸~男女群島近海の水深100m前後の深さにおり、底曳網漁業で獲れるらしいが稀である。一方ハナアマダイは奄美、沖縄本島に生息し、私も奄美大島の名瀬で見たことがあるものの残念ながら入手することはできず。どちらの種も見かけましたらご一報お願いいたします。

キアマダイ

今回の魚は長崎市 印束商店の石田拓治さん(アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイ)、鹿児島市の田中水産 田中積さん(キアマダイ)に送っていただきました。いつも、ありがとうございます。


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