今年の5月に喜界島で採集したホソスジナミダテンジクダイNectamia fusca (Quoy and Gaimard)です。テンジクダイ科にもさまざまな種類がいますが、総じて飼いやすいものです。
海水魚を飼うには、大型の濾過装置が必要、大型水槽が必要、とおっしゃる方々もおりますが、魚の種類や、量をを考えれば写真の水槽(はば35cm)でも飼育可能です。もちろん、私のこの水槽の中には、このホソスジナミダテンジクダイだけでなく、クモウツボ、ミツボシキュウセンなどの魚が合わせて6ぴき、ヤドカリとカニが其々1匹の、計8匹が暮らしています。
この水槽の「心臓」ともいえるのは、やはり濾過装置。
投げ込み式濾過装置。これ一個だけで濾過を賄います。ふつう、このような濾過装置は金魚やメダカの水槽に使うのですが、この水槽に使っても、問題なく濾過ができています。ただ、どうしてもたくさんの魚が暮らせるようになるまでには、時間が必要です。
初心者の方は、カクレクマノミや、青いルリスズメダイ(コバルトスズメ)などをよく飼育しています、これらの魚はみな丈夫で飼いやすいのですが、すぐに亡くなってしまう、というケースがあったりします。その原因は、病気、餌のやりすぎ、喧嘩、など様々な理由があるのですが、やはりこの水槽の心臓である「濾過」がうまくいっていないというケースもあると思われます。濾過は、海水魚の場合「濾過バクテリア」を使用した濾過が行われることが多いのですが、これを有る程度繁殖させるには若干の時間が必要です。
この水槽では小型の魚1匹と、ウツボ1匹を数週間飼育させ、それから少しずつ、魚を足していきました。魚自体が丈夫なものが多い、というのもうまく行った理由かもしれません。
どうしても気をつけないといけないのが、餌やりです。海水魚飼育のだいご味の一つではあるのですが、餌のやりすぎは水質の悪化を招きます。においをかいで、「変なにおいがする!」と思ったら、即、全換水が必要となります。とくにこの水槽の餌は、クモウツボのための生餌もあり、なおさら悪化を招きやすいのです。
濾過の話はまた別の機会にも記述します。
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