魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ナメラハゼの飼育

2024年01月05日 19時38分43秒 | 魚介類飼育(海水)

ナメラハゼは沖縄など西太平洋のサンゴ礁域に生息するハゼ科・オキナワハゼ属の魚である。今年の春の遠征で採集したもので、琉球列島の浅いタイドプールで見られるが、干潮時に水がほぼなくなるような場所でも見られる。

さて、このぶろぐでは以前ナメラハゼは飼育が難しいハゼである、と書いた。2回チャレンジして、合計で10日ほどしか生存させられなかったからである。しかし今飼育中の個体はもう8か月ほど我が家の水槽で暮らしている。

以前飼育していた個体は、1回目がサテライト(横掛けタイプの隔離水槽)で飼育していたこと、もう1回は輸送中に大きなダメージを負っていたということで、長期飼育ができていなかった。今回はニッソーの「クロスミニ」という小さいながらもオーバーフローシステムを採用した水槽で飼育することにより、サテライトと異なり水がよく循環するようになったため魚飼育もしやすくなった。残念ながらクロスミニはニッソーのカタログ落ちしているようだが、ジェックスの「グラステリアAGS」でもよいだろう。ただしクロスミニだろうが、グラステリアAGSであろうが、オーバーフローの落下部からサンプに落下することもあるため、フローパイプや、落下する場所にはフタをしっかりしておきたい。グラステリアAGSは我が家も使用しているが、落下部の上に大きなアクリル板製のカバーをつけて対処している。

ナメラハゼは水槽の底の方にいることも多いが、大きな胸鰭を広げてゆったり泳ぐこともあるため、サンプに落下してしまうこともある。そのためフロー管にフタをすることは大事である。ただしオーバーフロー水槽でなくても、ナメラハゼとほか少しの魚を飼育する程度であれば、外部ろ過槽+外掛けろ過槽でも十分かもしれない。60cm水槽であれば上部ろ過槽を使用することもできるが、大型水槽ではどこへいったか分からなくなってしまうことがある。そのため集中的なケアができる小型の水槽のほうがよいかもしれない。ただ水槽が安定しにくいので中級者~むけのシステムである。初心者でも比較的管理しやすい小型オーバーフロー水槽がおすすめといえそう。

ほかの魚との混泳は大人しめなハゼやテンジクダイ、カエルウオなどの類がよい。小型水槽でスズメダイなどを入れるのはよくあるが、スズメダイの仲間はハゼの仲間をいじめることがある。ヨウジウオなどもよいが、ヨウジウオの仲間はプランクトンを食べるため、餌に冷凍の動物性プランクトンを与える必要があるのだが、そのような餌は水を汚しやすいのでやめたほうがよい。なおハゼやテンジクダイ、カエルウオがよいといっても、小型のものに限る。大きいものはナメラハゼをいじめたり、下手したら食べてしまうことがあるからだ。餌はプランクトンや小型の底生動物を食すると思われるが、水槽内では配合飼料もよく食べてくれるので助かる。

コメント
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