♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■人生のどん底から ~好地由太郎(こうち・よしたろう)の変化~ / 岩井基雄

2014年12月26日 | Weblog
2014/12/26放送

 世の光の時間です。お元気ですか? 岩井基雄です。今年一年も多くの悲しみがありましたが、今日はどん底のような人生から真のいのちへと導かれた人、好地由太郎(こうち・よしたろう)についてお話ししたいと思います。

 由太郎(よしたろう)は慶応元年(1865)に今の千葉県君津市に生まれました。彼の一家は、数々の災難から田畑と家屋敷を失い、離散します。孤児となった由太郎はある農家に引き取られ、父親の残した借金返済のために4年もの間、奴隷のように働かされました。心に怒りを抱えたまま14歳の時に上京した彼は、店の金を持ち逃げし、18歳の時には強姦や放火、遂には殺人の罪をも犯して捕えられてしまい、牢獄の中にあっても牢名主となって囚人全体をしきるようになりました。

 しかし彼はその監獄の中で、手違いで重罪犯の監獄に送られてきたクリスチャンの青年と出会います。囚人たちから暴行を受けても「この方々の罪を赦してください。」と真剣に祈るこの青年の姿を見て、「どうすれば君のような心になれるのか」と由太郎は青年に聞いたのです。青年は由太郎に聖書を読むことを勧めました。

 文字の読めなかった由太郎でしたが、彼は文字の勉強をして聖書を読もうと決心します。彼をからかう囚人たちの迫害にもめげずに勉強を続けたのです。 明治25年にクリスチャンの留岡幸助が囚人たちを導く教誨師として就任してからは迫害は止まりますが、彼が去ってからは更に迫害が強まってしまいます。すると由太郎は、あえと独房入りを願い、その独房の中で新約聖書、旧約聖書の殆どを暗記してしまったのです。その中で彼は神様の前に心から自分の罪を認め、悔い改め、そしてイエス・キリストにある救いを受け取っていったのです。

 明治37年に釈放された彼は巣鴨にいる留岡幸助のもとで教師を務めた後、中田重治らのクリスチャンたちと共に各地を伝道して神の愛、キリストによる救いを伝え続けたのです。神様はどん底を歩む人と共に歩んでくださり、その愛は人を変えていくのですね。

 聖書のことば
   「あなたがたは、私たちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられました。それは、あなたがたが、キリストの貧しさによって富む者となるためです。
        新約聖書 コリント人への手紙第二 8章9節

(PBA制作「世の光」2014.12.26放送でのお話しより)

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 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。
こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし、日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでもちょっとのぞかせてくださいと言えばいいでしょう。
PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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