2024/05/31放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 福井誠が担当する第五日。今日も昨日に続いて箴言を読みます。今日の箇所は、箴言の中でもよく知られている箇所で、非常に実際的なことが教えられています。では、「誰が見つけられるだろう」と題してお話しします。旧約聖書 箴言31章10節をお読みします。
「しっかりした妻をだれが見つけられるだろう。彼女の値打ちは真珠よりもはるかに尊い」
箴言の10節以降を旧約聖書の原語のヘブル語で読むと、行の初めの単語が22文字のアルファベットで揃えられていることがわかります。
つまりこの箇所はアルファベット詩となっています。聖書にはよくある詩文の形式で、書かれていることが記憶に残りやすいようにするための工夫です。ですからここは恐らく我が子の幸せを願う母親が、伴侶を見定めるための大切なポイントをよく教えるため、記憶に残りやすいイロハ歌にしたと言える箇所なのです。
確かに、妻に限らず夫になる人もそうですが、一生をどのような伴侶と共にしていくのか、それは人生の質を決定する大切なものです。そこで著者は、宝石よりも素晴らしい価値のある良妻を見つけよ、と諭すのです。
確かに、私も自分の子どもを結婚させる年齢になって、このように語る詩人の気持ちがよくわかります。実際、人が結婚するのは、人間的には未熟で、まだ人を見る目も育っていない若い時期です。そんな時に一生を共にしていく伴侶を見つけなくてはならない。これは実に難題と言うべきでしょう。
そうであれば、やはりおせっかいのようであっても、若い人には結婚相手にふさわしい人を見定めていく観点、視点を教えたいということにもなるし、逆に若い人は良く教えてもらうことも必要でしょう。実際、結婚生活は夢に描くほどハッピーなことばかりではありません。結婚は当事者の二人だけの関係ではなく、やはり子どもが生まれることによる関係の変化、さらにそれぞれの親族を巻き込んだ関係の中に飛び込むことです。既に結婚した人も、これから結婚する人もよく理解しておきたいところです。
では今日も良き一日をお過ごしください。
( PBA制作「世の光」 2024.5.31放送でのお話しより )
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