戦禍から立ち直り希望が見え始めた昭和27年3月、中央通りを会場に“講和記念四日市大博覧会”が開かれた。さて、その主旨は・・・。
入口ゲート 市役所屋上より
敗戦によって受けた我が国の産業界は、その打撃が非常に高く、各種工場の戦禍による被害、産業人の激減等全く再起不能の状態に陥ったのである。加うるに国民生活は極度に低下、あたかもと屠者に歩む羊のごとき感があったのである。しかし、独立によって、国家経済の回復と各種産業の発展が希望されている。従って産業の振興は徒らに外国に依存することなく、疲弊せる国家財政を堅実に伸展せしめて、わが国の産業人を強化せしめる要がある。これがために展示会、博覧会等を開催して、多くの観覧者にこれ等の実際を研究し得る機会を与えることは、尤も必要なことである。今回の博覧会開催の重要目標も又ここにあることは当然である。
正門
ほとんどの国民は、敗戦により植民地化を覚悟したのだろう。“独立”とか“外国依存”などの言葉が目を引く。力強く立ち直る自信にあふれています。