![Simg_1045_1 Simg_1045_1](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/46/01e3898b1f81466a50a854f94c0c922d.jpg)
秋の季語で、秋薔薇というのがある。
四季咲きの薔薇は、5月中旬と10月上旬に開花させる。秋の薔薇は春の薔薇に比べて、やや小振りで色も悪い。
秋薔薇という季語には、小ぶりで色が悪いという含みがあるのだという。
秋薔薇や彩を尽くして艶ならず 松根東洋城 (渋柿)
夏の開花期に間に合わなかったからと言って、「どんなに努力しても、妖艶にはほど遠いものなのだなあ」と、半ば気の毒がって詠っている。
秋薔薇は確かに小振りだが、季節を曲げてまでして、懸命に咲いたのだ。誉めこそすれ、哀れみをかけた詠い方には、私は不当な差別を感じる。賛成が出来かねるのだ。
秋薔薇と言えども、懸命に咲いてくれて、綺麗ですよ。
蜂の営みを、身体全体で支えているなんて、本当に健気。
「秋薔薇」という季語に、私はしっくり行かない。