写真はアガパンサス。日本名では紫君子蘭。
記事とは関係がない。
昨夕の6時ごろ、近所の理髪店へいった。
私の調髪は、若い店長夫人が担当してくれている。中学2年生以下3人のママさんだ。
「マスターが運転を止めてくれたんですよ」
店長夫人が、小声ながらも満面に笑みをたたえながら、耳元で囁いた。
マスターとは店長夫人にとってはお舅さん、つまり店長の父親だ。
「えっ、あっさりと?」
「いいえ、なんのかんのと言ったんですが、義母の押しが強かったので、やっと諦めてくれたンです」
店長夫人の義父母はともに77歳。店は息子夫婦にまかせて、いわば楽隠居の身。だが、自動車運転だけは止めようとせず、若夫婦の心配の種だったようだ。はっきりとは言わないのだが、運転技術に問題が出始めていたようだった。
「ただ、そのせいかどうか知らないのですが、このごろめっきり老け込ンじゃって……。主人も、運転をしなくなったせいかなあ、と言ってるンですよ」
この若夫人、こんどは舅の老け込むことが心配の種だ。
先日は仕事場で、現職役員のMK君が、
「親父がやっと原付の免許証を返上してくれたンですよ」、と言っていた。
「今になって、それで良かったのかなあと、思いますけどねえ」
張り合いを取り上げてしまったのではないかと、彼の胸中は複雑のようだ。
正直のところ、私もそろそろ「返上」を考える時期にさしかかってくる。
来年9月が免許証更新の時期だ。「紅葉マーク」を貼付する年齢もすぐそこにきている。
私自身としては、まだまだ運転していたいし、安全運転には自信もある。
まだまだゴルフも写真撮影にも行きたい。まだ老け込んでもいられない。
間が良ければ、ひょっとしたら……?などと、不謹慎な心の遊びも楽しんでいる。
高齢者にとって、自動車の運転は活力保持の象徴みたいなもの。
調髪してもらいながら、さまざまなことに思いを巡らせた。
「グーグー」という音で、はっと目が覚めた。自分の鼾で驚いたのだ。髭を当たってもらいながら、眠ってしまったようだ。恰好の悪いことこの上ない。
「お疲れのご様子ですね」
店長夫人は神妙な顔で言った。
「寝不足気味かもねえ」 私はがっくりしながら答えた。
美人若夫人の前で、いかにも年寄りらしい醜態を晒してしまった。
理髪店で鼾をかくようでは、「ひょっとしたら……?」などもはや埒外の話。
もう少し生きたいなら、活力が必須。老け込んではいられない。
ゴルフも写真も必要だ。となれば、当然自動車も必需品だ。
そうそう、ブログも活力の素かもしれない。
これから仕事場へ。
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