![Simg_1603a Simg_1603a](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/b3/7cb68851f8ced8d940ce9b50cc79a00f.jpg)
一昨日の写真。市営球場駐車場のフエンスに、蔦紅葉がよじ登っていた。
一生懸命に足を踏ん張って、高みを目指している様子だ。いい色になっていた。
昨夜における老夫婦だけの食卓。
「明日はどこかへ行くんだっけ?」。これは私の質問だ。
「あら、もう忘れたの?」。
カミさんのこのような切り返しの場合、自分でも忘れていることが多い。
「どこへ行くんだっけなあ」。私はすっかり忘れている。その話題の時、私はほかのことを考えていたらしい。
「あらっ、忘れたの!」
つまり、カミさんも忘れたらしい。攻撃的な口調の時は、自分も忘れていることが多い。思い出そうと頑張っている様子。
「▲▲▲へ行くのよ!」と、しばらくしてから行き先を思い出した。
「え、そうだっけ?何を買うんだっけなあ」。まだ私は思い出せない。少なくとも私の用事でないことは明らかだ。
カミさんはじっと考えていた。自分の領域でなさそうなので、私は余裕がでた。
「しょうがないなあ、さっき言ってたじゃないか」、と、ご大層な口をきいて私は考えない。考えても思い出す手がかりがない。つまり、まったく忘れているのだ。
「あっそうそう、ワインだった!」と、カミさんは大声で言った。
「そうだった、そうだった」と、私も思い出した。
アルコールから遠ざかっている私には、ワインが思い出せなかった。立派な退化だ。
このような場面は、わが家の日常なのである。
「二人で一人前ねえ」とは、カミさんの口癖だ。