新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

「濡れ落葉」は嫌い!

2007年11月18日 10時32分08秒 | 日記・エッセイ・コラム

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冬紅葉  2006.11.25 滝川渓谷
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  またまた古い写真を持ち出しました。

 昨年11月、茨城県滝川渓谷での撮影です。

 風があって寒い日でした。

 冷たい風雨にも耐えた僅かな紅葉が、冷ややかな渓流を飾っていました。

 歳時記には冬の季語で、「冬紅葉」があります。

 その辺りだけが明るく 、ポーっとした暖かさを感じます。

  冬紅葉冬のひかりをあつめけり  久保田万太郎

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 清流に落ち葉 2006.11.25  滝川渓谷
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 すでに散り果てた落葉が、石のうえに落ちています。世に言う「濡れ落葉」ではなく、役割をまっとうした枯葉です。

 冬紅葉の光景とは異なり、寒々とした気配があります。

   渓流を鎮めて降りし落葉かな    鵯 一平

 久保田 万太郎の俳句を紹介した同じ日のブログに、拙句を載せるのは不謹慎です。

 しかしこの写真に見る落葉には、ひとしおの思いがあり、憫笑を覚悟でご覧頂きます。

 大石の上に散っている落葉に、生命をまっとうした清々しさと、世の諸行無常を感じます。

 私は「濡れ落葉」という表現は嫌いです。いや、少なくとも私は、そんな呼ばれかたを歓迎しません。

 石に張りついている落葉は、役目をまっとうした枯葉です。

 中には青葉のうちに落ちる葉もあるでしょうが、それも事情があってのこと。
 運不運は世のならいです。すき好んで「落ちて濡れている」わけではないでしょう。

 少し言い過ぎをすれば、「濡れ落葉」と蔑称する側に、もう少しの思いやりが欲しいです。

 勝手すぎる言い分でしょうか。

 山々はもう「冬ざれ」の雰囲気になります。

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コメント (6)
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