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英国のEU離脱からビートルズのことを想起して

2016-06-24 22:15:36 | 音盤ノート
The Beatles "Revolver" Parlophone, 1966.

  ロック。「英国、EU離脱‼」の報を受けて聴きたくなったのがこれ。その昔1999年頃だったと思うが、EU通貨統合に関するテレビ取材で、インタビューに答えていたフランス人だったかドイツ人だったかが「ヨーロッパ人の文化的アイデンティティの一つ」として挙げていたのがビートルズだった。中年以下の欧州人はみんな知っているということだったし、またEUで英語がコミュニケーションのため使用されるという点においても彼らは重要なイコンとされていた。その彼らを生んだ国がEUから去っていくとは…。今回の英国のEU離脱をビートルズで例えると、「ジョージ・ハリスン脱退、ジョンとポールの看板二人はまだ在籍」といったところだろう。それでもバンドを崩壊させる程度にはインパクト大だと言える。

  一応今年の6月末でビートルズ来日50周年ということで、日本国内でイベントが企画されているようだが、あまり盛り上がっていない気がする。今時の若い人はのめりこむようには音楽聴かないし、洋楽だし、さらにお爺ちゃんの世代の音楽だしなあ。僕自身も現役世代ではないのだが、団塊の世代にあたる父親が青盤ベストのカセットテープを所有していて、小学生の頃に擦り切れるほど聴いていた(今では再生機がないものの、そのテープをまだ持っている)。さらに僕が中学生だった1980年代後半にビートルズ作品がCD化され、友人らとCDを貸し借りして一通り聴くことができた。中でも、アルバムのまとまりはさておいて収録曲が粒ぞろいだったのが本作。特にポール・マッカートニーの曲が非常に良いと当時感じた。しかしながら、ベストトラックはジョン・レノン作の'Tomorrow Never Knows'で、この曲を聴いてはじめて「サイケデリック」という概念を理解できた。

  オリジナルは来日後の8月に発表されていて、本作もまた50周年となる。そういえばThe Beach Boysの"Pet Sounds"も同じく50周年になる。こちらもまた日本の大衆音楽に多大な影響与えたはずなのだが、記念盤CDが発行されただけでイベントは無い模様。最近の日本人って、かつてないほど外国の文化に関心が無いような気がするのだが、これでいいんだろうか。
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