Jack Dejohnette's Special Edition "Album Album" ECM, 1984.
ジャズ。デジョネットのプロジェクト"Special Edition"の四作目で、Jack Dejohnetteが打楽器と鍵盤を担当するほか、John Purcell(alt saxs, soprano sax), David Murrey(tenor sax), Howard Johnson(tuba, barytone sax), Rufus Reid(bass)という編成。
初期の二作"Special Edition"(ECM, 1979)と"Tin Can Alley"(ECM, 1980)は、伸縮するリズムの上で二つの管楽器をバトルさせるというコンセプトだったが、このアルバムはアンサンブル重視の作品。ユニゾン部が長い時間展開し、ソロにスポットを当てない曲もある。曲は楽しく祝祭的なオリジナル曲で占められ、全体として分かりやすく健全だという印象である。とはいえ、かっちりと締まった作品かと言えばそうではなく、デヴィッド・マレイがフリートーンで暴れ回る曲や、三つの管がアトランティックのチャールス・ミンガス・バンドのように混沌を作り出す曲もある。一歩間違えば深みの無い退屈な作品になるところだが、手数の多いドラムと一筋縄ではいかない管楽器奏者たちの働きでそれなりの緊張感を感じさせる演奏となっている。
この後のSpecial Editionは良い管奏者を見つけられなくて毒気を失ってくのだが、この作品はギリギリのバランスの上に成りっている。ジャケットも内容もECMらしくないが、1980年代半ばまではECMでもこういうのが許されたていたのがわかって面白い。
ジャズ。デジョネットのプロジェクト"Special Edition"の四作目で、Jack Dejohnetteが打楽器と鍵盤を担当するほか、John Purcell(alt saxs, soprano sax), David Murrey(tenor sax), Howard Johnson(tuba, barytone sax), Rufus Reid(bass)という編成。
初期の二作"Special Edition"(ECM, 1979)と"Tin Can Alley"(ECM, 1980)は、伸縮するリズムの上で二つの管楽器をバトルさせるというコンセプトだったが、このアルバムはアンサンブル重視の作品。ユニゾン部が長い時間展開し、ソロにスポットを当てない曲もある。曲は楽しく祝祭的なオリジナル曲で占められ、全体として分かりやすく健全だという印象である。とはいえ、かっちりと締まった作品かと言えばそうではなく、デヴィッド・マレイがフリートーンで暴れ回る曲や、三つの管がアトランティックのチャールス・ミンガス・バンドのように混沌を作り出す曲もある。一歩間違えば深みの無い退屈な作品になるところだが、手数の多いドラムと一筋縄ではいかない管楽器奏者たちの働きでそれなりの緊張感を感じさせる演奏となっている。
この後のSpecial Editionは良い管奏者を見つけられなくて毒気を失ってくのだが、この作品はギリギリのバランスの上に成りっている。ジャケットも内容もECMらしくないが、1980年代半ばまではECMでもこういうのが許されたていたのがわかって面白い。